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第6回 【まとめ】企業ホームページ6つの新常識

新潮流が渦巻くインターネットの世界において、ユーザの生活様式や行動が大きく変化している今、企業にとってもこれまでの常識を大きく転換させる時期にあるのではないでしょうか。今回はこれまでの5回を振り返りながら、「企業ホームページの新常識」として、重要項目を6つにまとめました。これらを自社のホームページに上手に取り込むことが、業績アップへつながる鍵となります。

新常識1 「検索」して上位表示されないページは存在価値が低い

「SEM(検索エンジンマーケティング)」を実践すべし

現在、ホームページにユーザを誘導するルートとして、「検索エンジン」という強力なものが確立しています。連載第2回で述べたように、ユーザの多くは何か興味を惹かれるキーワードを発見したら、まず「検索」をします。検索結果の中で、上位30位以内に入らないページはほとんど参照されません。そのため、上位表示を目指すためのSEM(検索エンジンマーケティング)が非常に重要になります。

SEMの具体的施策には、「SEO(検索エンジン最適化)」と「リスティング広告」の2つがあります。SEOの第一歩は、HTMLのソースコードの見直しから。文法の正しいシンプルなHTMLを書き、タイトルや見出しを適切な文言に調整するだけで、検索結果の順位が大きく上昇する可能性が高まります。

次に、特定のキーワードに入札し、検索結果画面の広告枠を購入するリスティング広告で、ユーザの誘導路を拡大します。リスティング広告は確実性が高く、短期間で実現されるため、SEOと組み合わせて実施すると効果的です。キーワードを選定する際には、商品名や企業名だけでなく、見込み顧客の利用が想定されるキーワード(例えば、群馬県の露天風呂が自慢の温泉旅館なら「群馬 露天風呂」、知育玩具を取り扱う企業なら「幼児教育」、「誕生祝い」など)までをも含めて検討しましょう。さらにはそのキーワードでページに誘導した後のストーリーを想定し、個々に合わせたコンテンツ作りをすることで、成約・購入に結び付けることができます。

新常識2 「囲い込み」よりも「呼び込み」の手段を考える

新規顧客との接触機会を増やし「選ばれるプロダクト」を作るべし

優れた情報サービスの登場により、ユーザは昔よりもずっと多くの情報を簡単に得て、比較・検討できるようになりました。コンシューマー向け商品やサービスにおいては、家電製品から保険、引越し、旅行まで、ほとんどのジャンルのサービス内容や価格の比較をするサイトが存在しています。


価格.com
http://kakaku.com/
パソコン関連商品から車、旅行、金融商品など、さまざまな商品を扱う比較サイトの草分け的存在

つまり企業側から見ると、ユーザは昔よりもずっと賢く、移り気になっています。同業他社の情報が目に入らないよう遮断する、他社の情報に目を向けないよう自社の情報を矢継ぎ早に送り続ける、デザインやアニメーションを作り込むことでロイヤリティを上げる、といった施策はなかなかうまくいきません。こうしたことに予算をかけるよりも、ユーザが求める情報を提供するシンプルなページ作りに徹し、浮いた予算をSEM施策に回した方が、効率のいいウェブマーケティングが行えます。

同時にプロダクトそのものに注力し、ユーザに選ばれる強いプロダクトを作ることが重要です。ライバルより優れた「売り」となる要素を持つプロダクトを育て、その「売り」を求めているユーザを確実にホームページに呼び込むことを考えましょう。特定のユーザ層に強烈にヒットする商品を約8,000万のネットユーザという巨大な分母に売り込む、という考え方が、ウェブを軸にしたマーケティングで勝つための戦略です。

新常識3 ユーザに「語られ」「リンクされる」ことは非常に価値が高い

ブログの流行などで発言力の高まる一般ユーザと手を組むべし

ブログの流行などで、一般ユーザの発言力が非常に高まりました。相対的に、企業ホームページの発言力は低下したとも言えます。独自性の薄いコンテンツは無数のページに埋もれてしまい、ありきたりなメッセージは印象に残らないという現象は、昔よりも顕著になってきています。

第4、5回で述べたように、こうした状況を踏まえ、ユーザの力を上手に借りることがウェブマーケティングにおいての大きな活路となります。ユーザに「語られる」、「リンクされる」ことを目指したウェブ戦略は、今後の企業ホームページにおいて最重要テーマとなるでしょう。それは同時に、検索エンジン以外の誘導路を確保することにも繋がり、かつSEOのためにも有益です。

新常識4 コンテンツやサービスは自社ホームページを越えて展開できる

「わが社のホームページ」という枠を壊して考えるべし

自社で開発したサービスやコンテンツを、自社ホームページの枠に留まらず、ユーザにも利用させることで、彼らとWin-Winの関係を築くことができるのです。具体的な方法としては「RSS」の利用や、第4回で取り上げた「アフィリエイト」があります。


ドリコムRSS
http://rss.drecom.jp/
RSSリーダーとして利用できるほか、特定のRSSを自分のホームページに組み込むこともできるサービス

RSSは「記事」だけをシンプルな形式のデータにしたもので、ブログやニュースサイトの新着記事配信などに利用されています。これらの記事を「RSSリーダー」として読むほかに、自社のホームページからRSSとして提供することで、他のブログに表示させることも可能です。具体的には、新商品・新サービス情報を提供することによって、熱心なファンが自分のブログに表示したり、業界ニュースを追っているニュースサイトが記事の素材として利用してくれるなど、自社の情報が再利用されるチャンスが生まれます。するとより多くのユーザの目に留まるようになり、元手無しでのプロモーションが実現するわけです。

また、「リンク経由で売り上げがあったら一定の紹介料を支払う」という形でユーザと提携するアフィリエイトも、自社のサービスを自社ホームページの枠を越えて提供する方法のひとつです。さらに簡単な方法としては、ホームページ上にある写真やテキストを「自由に転載可能です」と断り書きを入れることで、ユーザが転載し、紹介してくれる可能性が高まります。

「自社のホームページ」に閉じてウェブ戦略を考えるのでなく、こうして他者を上手に巻き込むことは、集客力や収益力の強化に繋がるのです。

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