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第2回 『“新”を高める仕掛け 最新情報を惜しみなく社員に出せ!』

企業が成長するためには、新商品・新サービス・新市場の拡大など新しいことを発想し、実現させる必要があります。また、従来型の商品でも新しい提供のしかたが必要です。
この『新』を作り上げるためには、新情報が必要になります。
一番多くの情報を持っているのは、実は社長なのです。社長がどんな情報をどのように社員に出すか、そして『新』をつくりあげればいいかをお話します。

社長は情報の宝庫

外部接触が多い社長ほど多くの情報を持っています。
経営者が集まる会として、団体、協会以外にも数多くの私的会合があります。
最近では、異業種交流会や大学との交流会、もちろん海外との交流も活発になってきました。忙しい社長のために夜開催されるものも多くなっています。
当然ながら、社長の頭には数多くの情報の宝がインプットされています。

最近の傾向として、異業種との交流は多くの『新』を生み出す情報も多く、単にテーマを決めた会合にとどまらず、その後の『飲み会』で活力をつける社長が多くいます。
人間は、かしこまった席よりもくだけた席の方が本音が出るようです。隣同士ひざ突き合わせて話ができ、自分の悩みと同じ悩みを持っているとさらに親密感が出てきます。
話がどんどん弾み、新商品開発での業務提携もこのような席から始まる場合も多いようです。
『異業種交流会でいつも活力をもらう』という社長がいますが、この活力が次へのステップの足がかりになっているようです。

社長がお客から得る情報

また、もっとも重要な情報は、『お客の声』 です。いかに多くのお客からニーズを聞きだすかは、社長のテクニック能力にかかってきます。
全国展開している企業のある社長は、もっとも寒さの厳しい時にもっとも寒い地方のお客を訪問するそうです。
なぜか、その1 お客にすごく歓迎される、その2 お客の本音をじっくり聞きだすことができる。
このようにして、毎年お客を訪問し、継続的に大きなビジネスを展開しています。

情報の受け手の能力

このように多くの情報を持った社長は、この情報をいかに社内に発信するかが課題になります。情報を受ける受け手の能力が高ければ問題ありませんが、管理職の育成が遅れている場合、社長は相手の能力に合わせて発信しなければなりません。

歴史が古い企業ほど管理職が高齢化し、環境変化に迅速に対応できない場合が多く見られます。
平均年齢40歳以上という企業も多く見受けられ、企業自体の活性化が必要な中堅企業は、いくら社長がすばらしい情報を社内に発信しようとしても受け手側が十分こなせられない状態です。

少ない若手社員を管理職に採用し、親ほどの年齢の社員を部下にし、何とかして企業変革を実現させたい社長の努力があります。この場合、社長が自ら若手管理職と積極的に接し、意思疎通を図る努力が必要です。そうすれば、若手管理職が年上社員を上手くリードできます。

情報は鮮度が肝心

今や超スピードの時代でありまた、競争激化の時代です。このような時代には、今日聞いた情報はもうすでに鮮度をなくしている場合もあります。
自社においては新鮮でも他社ではもう腐っている場合もあります。このように、魚以上に鮮度が重要な情報は、いつまで持つかを考えながら管理をすることが重要です。
情報にタグをつけ、賞味期限を明示することも必要かもしれません。

情報の発信のしかた

どこの社長も今日よりも明日(明日とは近い将来と少し遠い将来)をみて行動します。ところが、管理職(部長・課長)クラスでは、今日を見て行動しています。よって、社長が出す情報と受ける側の受容態度によっては、大切な情報が消滅してしまう可能性があります。
最近では、情報の発信のしかたにITを使う場合が多く、受け手側の文章の意味のとらえ方がまちまちであれば、意味が理解できないとか質問ができにくいなど折角の情報が頓挫してしまうときもあります。
組織がフラット化され、管理職の数が減ってきています。管理職が社長の情報を上手くキャッチし、投げ返すことができるしくみは今後ますます大切です。

情報はつねに流れる

社長が社内に多くの情報を発信できれば、反対に多くの情報が管理職や社員から受信できます。そこで情報のデータベース化が実現できます。
社長が忙しいことを理由に一方的に管理職や社員の情報をさえぎってしまうと、いわゆる裸の王様になってしまい、いい情報も悪い情報も遮断されます。
規模が大きくなればなるほど、問題を隠したがる傾向になり、結果大きな問題へと発展し、最悪の場合企業倒産になることもありえます。
情報は人間の体の血液と同じです。

著者プロフィール

伊神純子(いかみじゅんこ)
アップ経営コンサルタント株式会社 代表取締役
1985年サン電子株式会社入社、財務経理、システム企画、上場準備を経験。2000年アップ経営コンサルタント株式会社設立。中堅企業むけ経営戦略・成果主義人事・売上拡大・IT導入・開発生産改革等のコンサルティング実施。大手企業むけ管理職の部門戦略研修等を実施。 中小企業診断士・ITコーディネータ。
http://upkei.jp/

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