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インターネットが生み出した調査事業のニュービジネス

100サンプル5万円、24時間受けつけ、24時間以内に結果報告

「ライブドア」の堀江貴文社長、「楽天」の三木谷浩史社長と、IT関連事業で成功した経営者が世を賑わしている。ふたりは、プロ野球機構への新規参入を表明したこともあって、IT業界では群を抜いて目立つ存在である。しかし、ご両人ばかりがIT事業の成功者ではない。目立ちはしないが、着実にIT関連事業で業績を伸ばしている経営者もいる。今回はそんな中のひとり、インフォプラントの大谷真樹社長を紹介する。 昨年の1月、楽天の三木谷浩史社長の話を聞く機会があった。小生は、楽天で買物をしたこともなく、興味もなかったのだが、三木谷社長の話を聞くにつれ、ITの威力に驚かされるばかりだった。

1997年にオープンした仮想商店街楽天の、最初の1ヶ月の売上は15万円弱で、そのうちの5万円程度は、三木谷社長の買物だったという。それが、直近の1ヶ月の売上は250億円にまで増加しているというのだ。ちなみに、資本金二千万円で設立した企業の時価総額が2004年1月時点で6500億円とのこと。プロ野球に参入してもと考えるのも無理のないところだろう。

今回紹介する、インフォプラントは、楽天と同様に、インターネットの特性を存分にいかすことで成功した企業だが、事業の中身はまったくといっていいほどに違う。

創業者の大谷真樹社長は、もともとテレビ番組の制作に携わっていた。当時の悩みの種だったのが、情報の収集だった。テレビの制作現場では、企画にあった登場人物の情報や、データをスピーディーに集めることが求められる。従来は、人海戦術で徹夜で人捜しやデータ集めをしていたのだが、お金もかかるし効率が悪くってしかたがなかった。この問題を解決すべく大谷社長が考えたのが、テレビ局向けのインターネットを使っての情報収集事業だった。

仕事の仕組みは実にシンプルだ。

顧客からの調査依頼を24時間対応で受けつけ、同社の会員にメールでアンケート調査内容を告知し、24時間以内に調査結果を報告するというスタイルだ。調査内容を、分析・加工することもなく、データそのものを提供するという。テレビ局向けに、1件5万円でこのサービスを始めたのだが、いまは、一般企業からの依頼も増えて来たという。

一般企業向けのサービスは、100サンプルで5万円となっているのだが、筆者も利用したことがある。今から3年ぐらいまえになるが、某誌からユニクロの取材を依頼されたことがある。そのときに、一般消費者が、ユニクロでどの程度買物をしているのか、どのようなイメージを持っているのか等々を知りたくて調査を依頼したのだ。きっちり24時間以内にアンケート調査の報告があり、重宝したことを思い出す。

例えば、新商品のネーミングを考えたとする。このネーミングに、消費者はどのような思いを持つのか、商品のイメージとあっているのかどうか―――プレゼンをやる前に、裏づけとなるデータが欲しい、といったときに、依頼がくるという。1件5万円という価格なら、中小企業も利用できる。

1996年の創業だが、翌年から黒字になり、いまでは年商11億円を超えるまでになった。楽天に比べると規模は小さいが、インターネットが生んだ、勝ち組ビジネスのひとつとして、インフォプラントのような会社があることを知っておいて頂きたい。

著者プロフィール

疋田 文明(ひきた ふみあき)
有限会社 ABO
経営コンサルタント・元気塾主宰
日本交通公社(JTB)勤務後、中小企業経営者を対象とした各種セミナーの企画・運営会社等々を経て、1979年に竹村健一未来経営研究会を企画設立し事務局長に就任。1986年に竹村健一氏のもとから独立。現在、フリーランスのライターとして活躍中。
http://www.hikita10.jp

[2005年1月12日 掲載]

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