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第2回 リスクを減らす4つの手法

まずはリスクの大きさを知ることから

リスクマネジメントの目的は、最終的に「リスクの大きさを小さくすること」でした。それでは、リスクの大きさ、小ささとは何でしょうか。一般にリスクの大きさは、以下の式で与えられると言われています。

(望まない出来事の発生する確率)×(発生時の被害の大きさ)

どんな分野のリスクマネジメントを行う場合でも、基本的に望まない出来事の原因になりうるリスクを列挙し、上述の式を用いてそのリスクの大きさを想定することになります。そして、一定レベル以上のリスクに対しては、何らかの対策を講じていきます。

リスクをゼロにする「リスク回避」

対策としてまず挙げられるのが、リスク回避です。リスクの根源となるものを使用しないことにより、もとからリスクを断つ方法と言えるでしょう。例えば、自動車事故のリスクを回避するために自動車を使用しない、あるいは、売掛債権の未回収リスクを回避するために掛売りを行わない、などの方法がリスク回避の代表的な手法です。

ただし、「虎穴に入らずんば虎児を得ず」という諺もありますし、実際全てのリスクに対して「回避」を行うことは現実的ではありません。企業経営においては、ある程度のリスクは避けて通ることができない場合の方が多いはずです。

リスクを小さくする「リスク軽減」

次に、多く採られる対策がリスク軽減です。上述したリスクの大きさを算出する式をもう一度眺めてみてください。この式は掛け算になっています。ですから、(望まない出来事の発生する確率)あるいは(発生時の被害の大きさ)のいずれか、あるいは両方を小さくしてあげれば、全体のリスクを小さくすることができるわけです。

例えば、自動車事故のリスクを軽減するために、エアバッグ付きの自動車を利用する、あるいは、売掛債権の未回収リスクを軽減するために、掛売り時には与信審査を厳しく行う、などの方法が考えられます。

リスクを第三者に引き受けてもらう「リスク転嫁」

大事故や火災による被害、あるいは地震や台風などの天災など、望まない出来事の発生する確率はあまり高くないが、発生時の被害が大きい場合、この方法がよく採用されます。要するに、損害保険によって第三者=損害保険会社にリスクを転嫁してしまうというわけですね。この方法では、被害を抑止することを放棄し、金銭的に補填することで損失を最小化しようという考え方を採用しています。

リスクの存在を認めてしまう「リスク許容」

4番目の選択肢として「何もしない」というものがあります。これは、リスクがあまり大きくない場合、あるいは事件の発生確率が低い場合に採用される選択肢です。ただし、リスクマネジメントの結果として「何もしなくていい」と判断したのであって、本当に「何もしていない」のではないので、注意が必要です。

次回からは、経営に関わる事例を挙げながら、具体的にリスクマネジメントのお話をしていきます。

ITコンサルタント 小松 信治
[2005年8月11日 掲載]


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