第7回 プライバシーポリシー
プライバシーポリシーは個人情報の取扱いに関するポリシー(方針)であり、内部には全員にしっかり理解されており、外部には「当社・団体のポリシーは○○です」と発表されるものです。企業・団体における個人情報保護に関するすべての基本となるものです。一般消費者にとっては、安心して取引ができるかどうかの判断基準となる重要なものです。
プライバシーポリシーはわかりやすくコンパクトに!
一般に「プライバシーポリシー」と「個人情報保護方針」という2通りの使い分けがされているようです。「個人情報保護方針」もポリシー(方針)であり、どちらかが間違った使い方をしているというわけではありません。しかし、あいまいになりがちですので、しっかり確立しておきたいものです。
「プライバシーポリシー」というときはWebなどを通じる「オンライン・プライバシーポリシー」を指すことが多いようです。
オンライン・プライバシーポリシーは
個人情報保護方針(基本方針)-全社
ウェブサーバなどの形態毎や、業務・部門毎の個別方針
個人情報を収集する場面毎の「同意を求める告知文」
しっかりした基本方針があって、その下に個別方針があるという構造がよいでしょう。
このように階層的に体系化している方が読み手にはわかりやすいはずです(会社の規模や事業の種類によっては、個別方針は不要かもしれませんが)。
事業が多岐にわたる企業では、業務・部門毎の個別方針を細かく分ければ書けるはずですし、一般消費者には方針以外のCPは公開しませんので、とにかく読み手にわかりやすいようにある程度詳しく書くべきです。
個別方針では、タイトルは「○○での個人情報の取り扱いについて」など、消費者にわかりやすいものとなります。ウェブに限定したプライバシーポリシーであれば、「Cookie」や「1ピクセル画像」などの「ウェブバグ(ウェブビーコン)」や「SSLの使用/未使用」などについても言及すべきでしょう。
プライバシーポリシーを実践!
個人情報保護方針やプライバシーポリシーをあげている事業者でありながら、社員採用では、「不採用でも履歴書を返さない」と何の説明もなしに表明している事業者が多いようです。また、クレジットカード会社の場合は、関連法令に従っているのでしょうが、信用情報を個人信用情報機関に提供しています。ところが、消費者はブラックリストなどを確認できませんし情報の訂正や削除ができません。
事業者は、必要要件をきちんと書き、誤解がないようにすることが必要です。どのような法令に基づくものであるとか、いくら長い説明になったとして、根拠をきちんと書くとともに提供先を書くのは消費者のためになります。
消費者は、個人情報保護方針やプライバシーポリシーに疑問を感じれば、率直に質問したいはずです。個人情報保護方針やプライバシーポリシーをあげている事業者であれば、そうした質問や苦情などに対して適切に処理してくれるはずです。 事業者にとっては、そういう外部からの質問や苦情も「継続的改善」のための重要な要素になります。
オンライン・プライバシーポリシーで安心!
多くのユーザーはウェブサイト上にプライバシーポリシーやそれに準ずる表示があれば、多少なりとも安心できると感じるようです(何かしらの業界規定や第三者機関の安心のお墨付きマークでもあればなおよい)。
ユーザーはウェブサイトに大きな不安・不信感をもっています。インターネットのプロが考えているユーザーの不安とは比較になりません。一流の会社なら安心といった企業神話も、既に崩壊しています。
あらかじめ賠償額をプライバシーポリシーとして書いておくのが顧客の安心を獲得するのに得策である・・・といわれています。あいまいになりがちな責任を「オンライン・プライバシーポリシー」で明らかにしておこうという考え方です。
個人情報保護の観点で言うと、「事前同意」が原則ですから、「同意を求める通知文」の一番最後に、次のような文章を付け加えられるでしょうか。
弊社では上記の様に取り組みますが、 万が一漏えいした場合には、一人当たり○○円の商品券を・・・・
大手DSL会社の事件では、商品券の金額が安いとかさまざまに言われています。 消費者にとっては事業者を選択する際の判断材料になるかもしれません。また、事業者にとっては、何か起きた後のリスク対策にもなるでしょう。
中小企業診断士 阿部 将美
[2004年 掲載]
- 第6回 コンプライアンス・プログラム
- 第7回 プライバシーポリシー
- 第8回 TRUSTeプライバシー・シール
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