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第7回 まとめ - 取引構造の変化と対応の枠組み -
今回(最終回)は、これまでの説明内容を再構成し、取引構造変化と対応の枠組みを示し、そのポイントについて整理します。
取引構造の変化と対応の枠組み
前回までの説明内容を要約・構造化すると、下図に示す枠組となります。

それでは、上記の枠組みにおける各要素のそれぞれについて説明します。
取引構造変化の影響
取引関係の「メッシュ化」は、経営に次のような影響をおよぼしています。
- 海外企業を含めて取引候補先が拡大・増加し、QCDなどに関わる競争が激化し、業績が不安定になる
- 販路開拓の必要が生じ、これらの負担が増加する
- 企業の関係が希薄化し、情報の流れが停滞する
対応の方向性と取り組みのポイント
「メッシュ化」への対応の方向性として、「QCD改善など」「販路開拓」「情報交流促進」があります。それぞれについて、これまでに紹介した事例が示唆するポイントなど含めて要約すると次の通りです。
1. 「QCD改善など」
QCDなどに関わる競争激化に伴う業績の不安定化に対応するには次の2パターンが考えられます。
<1> QCDなどに関わる複数要素を同時に強化し、生産プロセスとして複合的な強みを発揮する。
これは、たとえば、多品種少量生産のみならず、これに伴うコスト高にも同時に対応しなければならないことを意味します。
事例において、多品種少量生産については、新生産方式(セル生産)導入と多能工化に向けた従業員教育で、コスト削減については、コストの見える化などで強化を進めています。
<2> 得意な工程に特化することで、コアコンピタンス(核となる強み)を獲得し、競争優位を確立する。
事例においては、経営資源を集中投入すべき工程・技術を的確に選択すること、長期的な戦略に基づいてこれらの強化を図ることが重要であることを示しています。
2. 「販路開拓」と「情報交流促進」
販路開拓と情報交流促進の両立が必要となります。両立している企業には情報交流の必要性が高い製品を扱い、また技術交流に積極的に取り組んでいる傾向がみられます。
両立への具体的な取り組みには、ITの活用が有効と想定され、事例においては、ホームページを顧客が理解・利用しやすい形で活用しています。
これまで7回にわたり、企業間取引の変化と対応について検討してきました。変化は、これからも一層進行すると想定されます。先ずは変化を成長・発展の機会と前向きに捉え、積極的な取り組みを開始していただくことが、何よりも重要と考えます。
[2008年5月29日 公開]
中小企業診断士 島田 豊慈
- 第6回 取引構造変化への対応の実際 -その3
- 第7回 まとめ - 取引構造の変化と対応の枠組み -
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