第56回 ドライブ
私がアメリカに住んでいるときは、どこにでも車ででかけちょっとでも時間ができると見知らぬ土地を探検したくてすぐドライブに出かけたものです。
ただ日本と違って道幅も広く、車も少ないとあってついスピードの出しすぎ(over speed)で、何度も警告を受けましたっけ。
まだアメリカに行ったばかりのある日のこと。
隣のオハイオ州のハイウエーを走っていると、後ろから白バイが急にやってきて、お小言の連発です。
「XXXXX」と早い英語でまくし立てられても、まったく意味不明。
日本を離れてまだ2ヶ月足らず。
ようやく日常英語に慣れてきたときです。
こんなポリス英語なんて初体験でまったく耳に入っていきません。
それでもところどころで耳慣れた単語が聞こえ始めました。
「fine」です。ポリスは fine を何度も口にするため、私はつい ‘I am fine thank you’
など学生時代に習った挨拶で応酬しておりました。
アメリカの警察はずいぶん、怖い顔でご機嫌伺いをするものだと本気で思っていた私を前に、彼は大きくため息をつくと、両手を上げて足早に去っていきました。
後日、この話をアメリカ人の友人にしたところ全員がおなかを抱えて笑い転げました。
実は fine とは「天気がいい」とか「元気な」「細かい」などの意味のほかに「罰金」の意味があるのです。
要は、ポリスは私からスピード超過の罰金を取りたかったのだと後からわかった次第。
無知さが身を助けた本当の話です。
さて今回はドライブに関する英語表現に少しだけ触れましょう。
気持ちがいいわ。ドライブに行きましょう
How beautiful ! Let's go driving!
もうガスがない。どこかで給油しなくてはね。
We're almost out of gas. Let's go fill up somewhere.
渋滞がすごい!
Oh what a heavy traffic jam!
休憩しようか?
Why don't we have a rest?
あ〜! キーを車内に置いたままロックしちゃった!
Oh no! I just locked the keys in the car.
なんだか私の恥の体験談になりそうなので、今回はここらでストップいたしましょう〔笑〕
石橋眞知子(いしばし まちこ)
エッセイスト&プロデューサー
学習院大在学中から深夜放送のパーソナリティとして活躍。
シカゴ・ノースウエスタン大学で日本語講師。オックスフォード大学留学。
異文化コミュニケーションやマナーをテーマに執筆やエッセイ、そして講演会などで活躍している。
現在の執筆活動の拠点は「Sankei Express」。日曜版5面「女の本音・男の本音」、木曜版1面「よのなか万華鏡」を執筆、その視点にはたくさんのファンから絶賛を浴びている。
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