《連載第3弾 あまり見かけないけど、こんな機能があったんだ》
第3回 フリガナが、結構強くなってきた!
エクセルも徐々に進化を続けていますが、その中でも日本語処理について、いくつか特筆していきたいと思います。まず、今回は、名簿にはつきものの「フリガナ」についてです。
以前にもお話しましたが、エクセルの機能は、いったいどこまであるのやら。すべての機能(ワークシート関数を含む)を体験済みの人がいたらぜひお目にかかりたいものです。かく言う私も、まだまだ新しい発見をすることが少なくありません。一生懸命考えて、長々と計算式を書いていたものが、実は、たった一つの関数で片付いてしまう。などということ、読者諸氏も感じたことがありませんか?
あるいは、一工夫するだけで、ずっと簡単な表が作れた。なんていうことも多いのでは。
そこで考えたのが、今回のシリーズ。別段、知らなくても何とかなるけれど、知っておくとなお便利と思われるものを私なりに集めてみました。
下の【図1】は、前回ご覧いただいた「顧客名簿」の、A列~G列を拡大したものです。見てのとおり、E・F列には、フリガナが表示され、G列にも、やはりフリガナが表示されています。(今回は、他の列のことはひとまず忘れてください)。

まずは、G列のフリガナについて。
セル[G9]には、次のような式が入っています。
=PHONETIC(E9)&PHONETIC(F9)
"PHONETIC"という関数は、入力された日本語のフリガナを返す関数です。したがって、PHONETIC(E9)は、[E9]"池内"のフリガナを返ってきます。
同様に、PHONETIC(F9)は、[F9]"紀子"のフリガナ。
それと、これは、ご存知と思いますが、二つの間にある「&」は、文字列と文字列をくっつける命令(演算子といい、数式で言えば、+、-のようなもの)。
実は、この 「 & 」は、D列にも使われています。
ちなみに、D列の式は、
=E9&" " &F9 [E9]とスペースと[F9]をくっつけた結果です。
さて、話をPHONETIC関数に戻して、ここで要注意。この関数は、漢字の読みを勝手に判断してくれる関数ではありません。あくまで、皆さんが、「入力したとおり」の内容が返ってきます。ですから、漢字変換の効率を上げようと思って、別の読みで入力すると、そのとおりのフリガナになってしまいます。
便利なようで、間違いを犯し易い、諸刃の剣ともいえる関数かもしれません。ただ、その点を心得て使えば、やはり便利な関数です。たかが名簿ですが、こうしてリストにしてしまうと、間違えた読み方も一人あるきします。「名前を間違えて・・・」などということがあっては、お客様に大変失礼。せっかくの人間関係が、「なんだ、名前も覚えていなかったのか」というようなことにもなりかねません。日本人の名前は、なかなか難しいもの。名簿作成のときは、やはり加えたい項目です。
ここで、フリガナについてもうひとつ。E・F列に注目。
小さくて見づらいかと思いますが、フリガナがふってあります。
こちらは、関数ではありません。エクセルの書式のひとつです。
【図2】をみてください。

ワークシートメニューバーの [書式]-[フリガナ]-で、[編集]、[設定]、[表示/非表示]のメニューがでてきます。
[設定]:フリガナのフォントや配置の設定
[表示/非表示]:フリガナの表示・非表示の切り替え
[編集]:フリガナの修正
3つの機能があります。
[設定]、[表示/非表示]は、別段の特記事項はありません。
ここでは、[編集]について。[編集]をクリックすると、小さな字ですが、フリガナの修正が可能になります。そして、ここでその処理を行うと、前述の「PHONETIC関数」が入っている、[G列]も変化することに注目しておいてください。
PHONETIC関数とこの[書式]-[ふりがな]は、入力時には併用すると間違いが減らせるのではと思います。
今回は、少し長くなりますが、もう一点。
エクセルで、漢字をキーにして"並べ替え"を行うとどうなるかご存知ですか?
ぜひ、試してみてください。実はこの名簿、D列"氏名"(数式による演算結果)をキーにしたときと、E列"氏"(手で入力した)をキーにしたときで、まったく並び順が異なってしまうのです。
これは、"ふりがな"を非表示にしても、E列なりの並び順がえられます。
答え合わせは、次回。お楽しみに。
経営コンサルタント 谷田貝 敏紀
[2003年12月 掲載]
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