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理想的なブレードサーバ環境めざし、製販一体化で進化するTRIOLE BladeServer

写真左から、大川洋担当課長、三苫竹臣主任

昨今ますます需要が高まるブレードサーバ。この成長市場に富士通が投入しているTRIOLE BladeServer(トリオーレ ブレードサーバ)は、前年同期に比較して1.5倍というめざましい伸び率をみせている。
TRIOLE BladeServerとはハードウェアだけではなく、ミドルウェア、サポート・サービスを含めたトータルなプラットフォーム環境を提供していくという意思を示すネーミングである。

ブレードサーバを中心とした富士通の戦略について、プラットフォームビジネス本部 流通プラットフォームビジネス部担当課長の大川洋と金融プラットフォームビジネス部主任の三苫竹臣に話を聞いた。


“トータルソリューション”で抱く自信と戦略

ブレードサーバ
「PRIMERGY BX620 S4」

ブレードサーバは2000年の後半から市場に登場し、当初は注目を集めたものの、意外に話題は長続きしなかった。ところが2002年以降、大手ベンダーが続々とブレードサーバ市場に参入し、ブレードサーバの高い処理能力、拡張性、安定性に加え、省スペース、低消費電力といったメリットが認知されてきた。これが2003年以降にブレードサーバの導入数を右肩あがりに上昇させている要因であり、現在は本格導入期に突入したと言える。
しかし、「ブレードサーバそのものが万能なわけではありません。スペック的には実現可能と思われても、実際はオペレーションが煩雑で実用向きではなかったり、異なるOS環境でのデータ連携もスムーズにいかなかったり・・・、という声を聞きます。」と大川は言う。

大川洋担当課長

「新しいサーバを導入するだけでは、企業全体のIT負荷が軽くなるわけではない、ということをお客様自身が感じてきた。テクノロジーそのものよりも、企業が抱える課題を解決するためにどういうソリューションが必要なのかということに視点がシフトしてきている。つまり、個別の新しい技術要素よりも、全体のシステムをどうするかということに価値基準を置くようになってきたのです。」

富士通のTRIOLE BladeServerは、ブレードサーバ単体だけではなく、プラットフォーム全体にわたるサービス価値を組み合せたトータルソリューションサービスである。まさに市場のニーズを鑑み、機を熟してスタートしたサービスということになる。ブレードサーバ単体を先行して販売してきた競合ベンダーと比較して、より市場競争力を高めたシステムを富士通は提供できると自負している。

それぞれの智恵を反映させるTRIOLE BladeServer

システム指向といっても、個別の技術に価値がなければ意味がない。TRIOLE BladeServerの中核をなすブレードサーバ PRIMERGY BX620 S4は、富士通が推進する製販一体化で開発が進められた製品である。
2005年より開発、マーケティング、営業、保守の各部門にわたる担当者が「ブレードニーズ会議」にて、情報と意見交換が重ねられている。この会議は新たな製品づくりのために非常に有意義に機能している、と三苫は語る。

「たとえば、開発部門には製品価値に対する思い入れ、営業には販売戦略があります。それぞれの立場のプライオリティは時にぶつかり合いますが、その中で最大公約数的な解決策を見い出していくことで、共通認識とより効果的な戦術が生まれます。ナレッジの共有化は、一つの製品の進化と複雑化するハードウェア、ソフトウェア、サービスなどの各コンポーネントの親和性、整合性などを進化させていくうえで最も重要なことなのです。」

会議では、敗退した商談も含め、忌憚のない意見が交わされる。
「市場で強い製品にするためには、第一にお客様のニーズにきちんと応えられるものであること。それには、スペックも価格も保守のしやすさも、すべて大事なのです。さまざまな立場から意見を言い合うことは、このための第一歩。また、営業現場を担当する私たちにとっては、普段ではなかなか接点の持てない他地域の営業の人から貴重な情報を入手できるという利点もあります。」

三苫竹臣主任

こういった会議での意見をもとに考えられたものの一つに、シャーシとブレードの互換性の維持がある。異なるベンダー間はもちろん、同じベンダーであってもモデルが違えば互換性がないのが現在の市場の主流である。これに対し、富士通のブレードサーバでは、モデルが異なってもシャーシとブレードの互換性を可能な限り維持する思想で設計していると言う。

「地球的規模での環境保護が重要なテーマです。ITも例外ではありません。ブレードサーバの魅力の一つはブレードを手軽に変えられるということなのに、シャーシも変えなければならないとなると、お客様に余計なIT投資負担を強いるし、資源の無駄遣いにもなる。確かに互換性に配慮しないのであれば、設計は容易ですが、そういう目先のことではなく、本質的にこの製品はどうあるべきか、という理想の視点が大切だと思います。」
と、三苫は富士通のものづくり思想を強調する。

企業での利用シーンを考えることがシステム導入のかなめ

TRIOLE BladeServerの導入にあたって、富士通が重要視するのは、個々に違うお客様のニーズをもれなく把握することだと大川は言う。

「単品のラックサーバを積み上げていくだけのものとは違います。システム導入により、お客様自身の運用の標準化を図り、無理無駄を省いていく、そこにTRIOLE BladeServerの主眼があります。なぜなら、IT負担の主因は運用コストにあるからです。サーバ、ストレージ、ネットワーク、これら全ての運用のバラツキを最小限にして、扱いやすいシステムに組み上げる、それが富士通の総合力なのです。」

企業の個性や、何を優先するのかによって、システム構成が違ってくる。その顧客ニーズをできるだけ詳細に知るためのツールとして、富士通は[利用シーンレベル全集]を作成している。これは、4年間にわたり約9,000件の案件を分析し、企業でのシステム利用シーンをカテゴライズしたもので、26の項目をレベル0からレベル5までに細分化し、それぞれに対応したシステム構成例を導き出している。


お客様要件から利用シーンを分類・抽出

「実績に基づき分析されたこのツールを使うことによって、お客様も導入の動機付けを具体的に検討することができますし、富士通の営業戦略としても標準化が図られることになります。」

この[利用シーンレベル全集]は、3カ月に一度、内容が陳腐化しないように見直しが図られている。もちろん、ここにも製販一体化が活かされており、見直しの都度、内容が磨き上げられることになる。

「サーバ市場に限らず、ITは今、どう活用するかという段階から、どのようにしたら最大限に利用できるかという段階へシフトしてきていると言えます。」
と三苫は語る。

製販一体化で企業内部が密接にコミュニケーションを図っているのと同時に、お客様と富士通の密接度も高まってきている。この8月に富士通は主査制度を導入し「ブレードサーバビジネスプロジェクト」を発足した。営業部門出身の主査(チーフプロジェクトマネージャー)を置き、開発/研究所、マーケティング、サービスといったブレードビジネスに関わる部門より主務およびプロジェクト員を配備。これにより、理想的な製販一体化を具現化し、さらなるお客様起点の製品開発が加速することになる。
TRIOLE BladeServerも、より理想的なかたちへ進化を遂げることになるだろう。

2007年8月28日 公開


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