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先進ユーザー事例 【特許分析Webサービス「ATMS/Analyzer」】
株式会社クラレ様
処理スピードの早さと、開発テーマに結びつく
課題や対象の抽出、マップ化を高く評価
高分子化学・合成化学を基盤に多彩な分野で活躍されている“スペシャリティ化学企業”、株式会社クラレ様。さらなる成長を目指す同社では、新規事業の創出・育成、コア事業の強化・拡大に向け、知的財産、研究開発、事業の三位一体でパテントポートフォリオ活動に取り組んでいます。データマイニングツールも導入されていますが、膨大な特許情報の分析には時間を要し効率面や活用面が課題に。同社では現状の打開を図るべく富士通の特許分析Webサービス「ATMS/Analyzer」のトライアルを実施。課題解決への確かな手応えとともに、知的財産情報活用の段階的な全社展開に向けて可能性も広がっています。
新規事業創出のスピードアップに特許情報の活用へ

知的財産部 部長
藤田 浩氏

知的財産部
濱崎 高史氏
液晶ディスプレイを見ているとき、歯科治療をうけているとき、食品の包装をひらいているとき、シューズをはくとき…、生活のあらゆる場面で私たちはまる株式会社クラレ様の技術や製品と出会っています。同社の歴史は古く1926年、当時の先端産業であった人造繊維レーヨンの事業化を目的に設立され、1950年には合成繊維ビニロンを世界に先がけて事業化し日本の合成繊維の道を拓きました。
「世のため人のために、他人(ひと)のやれないことをやる」、同社の企業文化のもと、高分子化学・合成化学の独自技術をベースに、液晶フィルムでの活用が広がるポバールフィルム、気体遮断性に優れたEVOH樹脂「エバール」、人工皮革「クラリーノ」、イソプレン化学品、歯科材料、医療器材、面ファスナー「マジックテープ」等、次々と新たな価値を創造し世界市場での地位を確立されています。現在、中期経営計画に基づき、同社の得意分野である素材の開発に加え、成長市場の光学、電気・電子、自動車、環境・エネルギー、ヘルスケア分野等において独自技術を活かした新領域開拓を積極的に進めています。
「持続的に成長する多角的なスペシャリティ化学企業として、あくなき「創新」と卓越した「高収益」を世界に誇るクラレグループ」という同社の「10年企業ビジョン」の実現に向け、今後ますます重要な役割を担われていくのが同社の知的財産部です。
「当社の知的財産部は新事業開発本部内に位置付けられています。ここ数年、知的財産部では研究所、各事業部の開発部門との共同作業により、新規事業創出のスピードアップや競争力の向上を目的にパテントポートフォリオ活動に取り組んでいますが、効率面、スピード面、活用面等で様々な課題を抱えています」と、藤田氏は語られます。
同活動では、データマイニングツールも導入されましたが、データの切り出しに時間がかかる、主観的な分析結果になりがち、課題や対象等、特許の内容に踏み込んだ分析を行いたい等、既存ツールでは解決できない様々な課題がありました。現状の打開を図るべく新たなツールの導入を同部が考えられていた07年7月、「当社の研究所からテキストマイニング技術を用いた富士通の特許分析Webサービス「ATMS/Analyzer」の紹介を受けました」(藤田氏)。
レスポンスの良さ、課題や対象の抽出・分類が魅力
同社では、富士通による「ATMS/Analyzer」の勉強会を同社研究所等にて開催し、製品概要はもとよりトライアルを行うための操作教育を実施。トライアルは07年11月から約2ヵ月間、富士通も含め数社のテキストマイニングツールによって行われました。
期待されるテキストマイニングツールの導入効果について、濱崎氏は3つのポイントをあげられます。
「特許公報のデータ量が急激に増大し、分析する側の関心の対象も広がる中、キーワードを拾い出す作業は非常に大変です。システムに任せられるところは任せて効率化を図りたいということが第一点です。次に、主観に基づかない分析・分類を行うことで、結果に客観性をもたせたいということ、そしてもう一点が知財担当者、研究者はもとより社内の様々な分野の人間が知的財産情報を活用できる環境づくりの実現です」。
この3つのポイントを実現するツールとはどのようなものなのでしょう。「最大の注目点は開発テーマに結びつく重要なテキストが抽出されるのかどうか。このことは、機能面だけではなく、私たちの使い方も含めて検討すべきテーマです。また操作性やビジュアル的なわかりやすさも大切になります」と、濱崎氏は説明されます。
「ATMS/Analyzer」を使用されてみた率直な感想を濱崎氏はこう述べられます。「まず触って感じるのは処理スピードの早さです。PCの中で行う処理が非常に軽快で、要求した処理がすぐに戻ってきてビジュアルマップも容易かつ素早く作成できる、レスポンスの良さに驚きました」。ビジュアルマップによりキーワード毎、会社毎の相関やパワーバランス等の可視化が行え、視覚的に研究者や経営層等に訴えることができます。
最大の注目点、テキストの抽出についても濱崎氏は言及されます。「どういう課題に対し技術を使おうとしているのか。そこが市場のニーズになるわけですが、課題や対象の抽出や分類も非常に優れています。インターフェース面でもデフォルトでかなりのものが用意されているので、マニュアルを読まなくても一通りのことはできると思います」。
「ATMS/Analyzer」を使用された研究者にも好評でした。「これまで分析したくてもツールがなかったので、これはなかなか面白いねと、高い関心を示していました」(濱崎氏)。
市場や競合他社の動向等を簡単に短時間で把握可能に
「ATMS/Analyzer」といった特許分析ツールをどのように使用し、知的財産情報の戦略的活用を図られていくのか。この点について藤田氏は「年間の研究開発戦略等を立てる際、客観的視点で計画を眺めるのに役立つと考えています。また、どの方向に新事業の目標を据えるか、判断する材料の一つにもなります。新規参入分野になると、競合状況もよくわかりません。その際、関係する社員全てが、市場や競合他社の動向、技術のトレンド等を、簡単に効率良く短時間で把握できるようになれば、新規事業創出のスピードアップにもつながります」と、語られます。
社員が所属する分野によってツールの活用の仕方も変わってきます。「例えば、経営者は技術分野の動向や競合他社との相対評価を把握するのに有効です。研究者は一つのきっかけとなるキーワードを拾うのに役立てることもできます。また共通のツールを使うことで、知的財産部と研究所、事業部間のコミュニケーション力の向上も実現できます。今回のトライアルでは「面白い」という声も多くありましたが、知的財産情報への関心を高め、知財リテラシーや知財マインドの向上を図る教育ツールとしも有効ではないかと考えています」と、濱崎氏も付け加えられます。
「ATMS/Analyzer」と富士通への期待感も濱崎氏は口にされます。「作業時間をかけずに課題や対象がきれいに分類されてアウトプットされてきますが、それをどう使うのか。またツールをどのように活用したら開発テーマに直結するようなアウトプットが出せるのか。ぜひノウハウの部分に関しても一緒に悩んでいただきたい。また様々なツールを有機的につなげていく総合的なソリューション面も含めて富士通には大いに期待しています」。
今後の展開について藤田氏は「知的財産部で分析する手法を確立し、研究所、各事業部の開発部門を中心に、段階的に全社へと広げていきたい。その結果、知的財産部として新規事業創出につなげられる情報をタイムリーに持ちあげていければと思います。また事業部や研究所はもとより経営層に対し様々な提案を行っていきたい」と、その強い思いを語られます。
ユーザープロフィール
株式会社クラレ
設立: 1926(大正15)年6月24日
資本金: 890億円(2007年3月末現在)
従業員数: (単体)2,613名 (連結)6,812名 (2007年3月末現在)
株式会社クラレ ホームページ
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