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フィールド・イノベーション(1)
TPSをベースとした
携帯電話の開発革新

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富士通の携帯電話事業を担当するモバイルフォン事業本部では、お客様起点の品質改善意識の高まりとともに、お客様に高い価値を感じていただける魅力溢れる商品開発を目指して開発現場のフィールド・イノベーションに取り組んでまいりました。これから、その中心的な取り組みである『TPS(注1)をベースとした携帯電話の開発革新』を2回にわたってご紹介してまいります。今回はこれまでの取り組みの全体像と、革新の体質をつくるポイントとなる「人とプロセスの改善」活動についてご紹介いたします。

注1)トヨタ生産方式

開発革新のねらいと活動の進め方

商品開発にあたっては、QCD(Quality,Cost,Delivery)の作り込みによって製品開発サイクルを短縮し、タイムリーにお客様の期待する価値や品質をご提供していくことが非常に重要であると考えています。そのためには、開発現場のムリ・ムダ・ムラをなくし、QCDの作り込みに貴重な開発資源を集中させることが必要です。
改革を成功に導くためには、開発~製造まで幹部と現場が一体となり、開発現場にまで踏み込んだ活動にしていかなければなりません。このため、革新のねらいをTPSの思想をベースに指針化し、本部員全員に周知することから活動を始めました。

開発革新の5つの指針

幹部から現場担当者まで、それぞれのレイヤーで活動を推進する
幹部と現場は一体となって活動を推進しつつも、それぞれの役割に応じた改善を進める
本質を追求して、改善施策を設定する
問題を構造化しながら本質を深く掘り下げる
改善のための改善に陥らない
改善施策は具体的にし、実際のテーマに落とし込む(改善するために仕事は増やさない)
施策には定量指標と達成期限を設定する
目標は「できる目標」を設定するのではなく、「やってみよう目標」を意思をもって設定する
できることから、すぐに改善に着手する

次に、常に“何のために”を自分自身に問いかけ、ムリ・ムダ・ムラを意識させる「Simple Biz」の標語を掲げ、TPS思想の浸透を図りました。

Simple Biz

常に“何のために”を自分自身に問いかけよう!
Simple Meeting  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 目的、結論は何ですか
Simple Document  ・・・・・・・・・・・・・・・・ 内容は具体的ですか
Simple Communication ・・・・・・・・・・・・ 思いが伝わりましたか

さらに、プロセス、組織・チーム、カルチャーの3分野からなる活動のフレームワークを作り、分野毎に重点施策を策定して各分野の改革を相互に作用させることで、開発システムを継続的に効率化していけるよう工夫しています。

[図1]活動のフレームワーク

開発革新の展開状況

以下に、2004年下期から現在に至るまでの開発革新の展開状況をご紹介します。

[図2]開発革新の展開状況

1stSTEP(04年下期)は、お客様の当たり前品質の向上にターゲットを絞って活動しました。フィールド品質(当たり前品質)=製造品質=設計品質の考え方を導入し、設計・製造双方で品質のマネジメントが可能な「製造直行率」を改善指標にして、品質劣化要因を出荷前に徹底的に潰し込む活動です。
2ndSTEP(05~06年)は、活動範囲を拡大し、お客様の魅力品質を追求して顧客満足度を向上するための商品力強化と、それを支える開発効率化に取り組み、売上やシェアの拡大等で成果を上げています。
3rdSTEP(07年)では、開発プロセス革新の総仕上げとして、QCD施策の一層の深堀化と開発プロセス全体の効率化・整流化に取り組んでいます。

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