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Newテクノロジー(2)
安心安全に役立てる
人工抗体技術

研究開発の現状

バイオ研究のためによく使われているオワンクラゲ由来の緑色蛍光たんぱく質GFP(green fluorescent protein)をターゲット物質として、人工抗体を開発した例を示します。図3には、釣り上げられた6種類の人工抗体について、骨格となるDNAの配列情報を示しています。この図で、文字のバックの色はランダムライブラリを作った際の規則性を示しています。濃い青は固定配列を、薄い青はこの手法が正しく機能しているかを見るために入れたGまたはCを意味します。図に示した6種類の配列を見ると、ランダムライブラリに組み込んだGまたはCの規則性が崩れることなく配列を解読できていることがわかります。

[図3]釣り上げられた抗GFP人工抗体の配列例

この図では、入れた枝の種類と位置の表示を省略して表示していますが、枝を入れた状態の人工抗体配列を、それぞれの配列について大量合成し識別性能を評価したところ、識別の強さを表す解離定数(KD)が数nMと、抗体と同等の性能を得ることに成功しています。

今後の展開に向けて

ご紹介したように人工抗体開発の技術基盤が完成し、抗体と同等の性能が実現できることが確認できましたので、富士通研究所ではこの技術を実用化するための活動を展開しています。
例えば、ターゲット物質によっては異なる動物の間でほとんど変化しないまま、構造が保たれている生存に欠かせないたんぱく質がたくさんあります。生体が異物と認識できないこのようなターゲット物質をお持ちの大学や企業との間で、ターゲット物質に対する人工抗体を開発する共同研究を進めてまいります。
人工抗体は化学合成ができるため、抗体に比べて低コストで作ることができ、また不純物の混入も抑えることが容易です。さらに、オンデマンドで作ることで在庫を持たない運用も可能であるという特長を活かし、新しいビジネスを構築したいと考えています。

なお、ご紹介した研究の一部はNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)のバイオIT融合機器開発プロジェクトの助成を受け、富士通によって行われたものです。

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