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Top Story(7)
先進システム事例 【製造プロセス革新】
富士通アプリケーションズ株式会社

ソフトウェアエンジニアリングに基づく
製造プロセス革新により開発期間が大幅短縮

ビジネススピードが加速する中、企業においては開発期間の一層の短縮が求められています。こうしたニーズに応えるべく富士通では統合システム開発体系「SDAS」のもと、様々な生産改新に取り組んでいます。それらを実践し、お客様のご要望に高い次元でお応えするとともに開発ノウハウの確立・蓄積を行っているのが、富士通アプリケーションズ(FAP)です。ソフトウェアエンジニアリングに基づくものづくりに徹底してこだわり、トヨタ生産方式に学びながら製造プロセス革新に挑戦しています。

「SDAS」を全面的に使用
開発に特化した会社

[図1]ソフトウェア開発現場

日本のものづくりの空洞化が深刻な問題となっています。それはソフトウェア開発においても同様です。開発に携わるSEは減少傾向にあり、その一方で、スピード経営の時代にあって開発期間のさらなる短縮が求められています。
こうした状況を打開するためには、ものづくりに徹底してこだわり、その再構築を行っていくことが不可欠です。ものづくりの再構築とそのための製造プロセス革新は、富士通アプリケーションズの大きなミッションです。

富士通アプリケーションズ(FAP)は、富士通の統合システム開発体系「SDAS」を全面的に使用し、開発に特化した会社として2002年に設立、04年に再編され現在に至っています。「SDAS」の目的は高品質、短期開発によりお客様企業に貢献していくことです。
富士通の生産革新本部では「SDAS」のもと、開発標準、開発技法、ものづくりの考え方等、様々な生産改新に取り組んでおり、それらを実践しているのが、富士通アプリケーションズです。お客様のニーズに高い次元でお応えするとともに、開発ノウハウを確立、蓄積し実践済のベストプラクティスを富士通グループやパートナー企業様に提供することにより、グループ全体の開発技術力の向上を図っています。
お客様のシステム化ニーズが急速にWeb化に向かい、増大する大規模Java開発案件へのご要望にしっかりと対応するべく約300名のJava/EJB開発の専門家を有しているのも特長の一つです。開発のプロフェッショナル集団、富士通アプリケーションズが挑む製造プロセス改新、そのキーワードはソフトウェアエンジニアリングと、トヨタ生産方式です。

ソフトウェアエンジニアリングを実現する
4つの約束事と6つの仕掛け

ソフトウェア開発においてエンジニアリングの実現は大きなテーマです。それが容易に実現できないのは、属人性や、規模が把握しにくいため原価管理が困難等、ソフトウェア開発における根本的な問題があります。この問題の解決のために、富士通アプリケーションズでは「4つの約束事と6つの仕掛け(図2)」を実施しています。

[図2]4つの約束事と6つの仕掛け

約束事では、まず人月ではなく時間で考えること、時間を全ての基準にしています。そして原価や進捗把握等のために仕事票を毎日正しくつけること、またデータをしっかり収集・整理・蓄積し、データで議論すること、こうした約束事を開発作法として行っています。
エンジニアリングの基本は、組織の知恵と知識が集約化された型決め、規格化、さらにそれに則って進めることです。それらを行う手段が6つの仕掛けです。ソフトウェア開発を工場に例えた図3は、6つの仕掛けによる製造活動の流れを表しています。

[図3]富士通アプリケーションズにおける生産方式

まず、画面数、ボタン数等で機能規模をはかるFS(ファンクションスケール)法を活用し、規模を正しく把握することからはじまります。その上で、ものをつくるプロセスを設計し、そのプロセスにあわせて基準時間を設定します。基準時間は作業規模と作業者のスキルを見積り算出し、これにより作業負荷の平準化も図れます。
プロセスは無駄やバラツキをなくすために分割、細分化され、全て細かく手順に落とし手順書を作成、さらにプロジェクトメンバーに対し教育を実施します。属人的な開発体制から組織的な開発体制へ、パラダイム転換を実現するポイントがこのプロセスの分割にあります。大きな厨房で多くのシェフが分割された仕事を並行して行っていくのと考え方は同じです。これにより並行開発が可能となり納期短縮が可能となります。また手順作成者もプロジェクトの中に入り、常に現場でチェックし改善のサイクルをまわしていきます。
生産性を高めるために、ドキュメント標準、自動化にも積極的に取り組み、一連の製造活動は作業実績管理システムにより把握され、改善活動の出発点となっています。

トヨタ生産方式に学び
ムダ、ムリ、ムラを徹底排除

富士通アプリケーションズでは、ソフトウェアエンジニアリングをカタチにしていく上で、トヨタ生産方式の考え方や手法を学び、多くを取り入れています。その際、「徹底した無駄や無理の排除」、「人が主役」にこだわり現場に適合できるように工夫を重ねています。
その中で重要なキーワードの一つが、課題の見える化です。課題の見える化は作業実績管理システムを通じて行われますが、そのベースとなる仕事票は原価管理のみならず進捗、損益、課題抽出、品質評価等、製造活動の全てに連動します。例えば仕事票の進捗による実績時間と基準時間の比較により作業の停滞や遅れ等も把握できます。問題に気づいたらヒアリングで解決します。毎日、振り返りを実施し着実に生産性向上に結び付けています。
基準時間の設定要素の一つとなるスキルについては、人材管理システムでスキルの見える化も実現します。現状のスキルの把握はもとより会社が必要とするスキルを明確に提示することで、技術の進歩や顧客ニーズの変化に対応できる体制づくりを可能にし、人材教育と連携することでモチベーションの向上にも役立てています。また、プロセスを行う前に量産試作というフェーズを実施している点もユニークです。これは、人を投入する前に、限られた人でプロセスを事前にまわし、基準時間やプロセスの問題点等の検証を行うものです。
こうした取り組みの結果、04年には約120画面のプログラミングからプログラミングテストまで約1ヵ月を要していたものが、05年には約400画面の詳細設計からテストまで約2.5ヵ月と、確実な開発スピードの向上を実現しています。
現在、ものづくりの観点から見たとき、どういう設計をすれば生産性が向上するのか、また手戻りがでないのか、トヨタ生産方式でいうところの、後工程引き取りモデルについて生産革新本部と連携し取り組んでいます。また、パートナー企業様やオフショアに対し標準モデルの提供も行っていく予定です。
ソフトウェア開発に、トヨタ生産方式という全く異なる視点を取り入れることにより、富士通アプリケーションズのソフトウェアエンジニアリングは大きく前進しました。今後も、お客様企業のビジネスの成長、発展に貢献するために、既成の枠にとらわれず、先進的な製造プロセス改革の実現に向け、挑戦は続きます。

プロフィール

富士通アプリケーションズ株式会社
設立: 2004年4月16日
資本金: 1億円(富士通株式会社100%)
従業員数: 約300名
事業内容: Java言語によるアプリケーション開発
従業員数: 約300名
富士通アプリケーションズ株式会社 ホームページ

お問い合わせ先

  • 富士通株式会社 生産革新本部 SI生産革新統括部
    Tel: 03-6424-6058
  • 富士通アプリケーションズ株式会社
    Tel: 03-5480-8640

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