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Top Story(2)
富士通グループにおけるソフト開発のパラダイムシフトを目指して
ソフト開発における「ものづくり革新」
設計の革新
要件定義の品質向上への取り組み
上流工程の重要性については、プロジェクトの失敗原因の半数以上がこれらの工程に起因しているという調査結果(日経コンピュータ2003年11月17日号)を見ても、また不備の場合、発覚するタイミングの遅さや手戻りの大きさ等、ユーザー、ベンダー双方にとって被害が甚大であるという経験則から見ても、いまさらいうまでもないことかもしれません。
近年、IPA-SEC(独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)ソフトウェア・エンジニアリング・センター(SEC))を中心に取り組まれている「超上流」活動は、なかでも特に要件定義の重要性を発注者、受注者双方の立場から詳しく説いており、官・民、ユーザー・ベンダーを問わず、要件定義への関心が高まっています。富士通では、「開発プロセス共有化部会」の主査としてこれらの活動をリードするとともに、「設計の革新」の一環として、以下の3つの要件定義品質向上策に取り組んでいます。
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全社啓蒙策として、IPA-SEC発行の小冊子「経営者が参画する要求品質の確保」を全幹部社員に、「超上流から攻めるIT化の原理原則17ヶ条」を全社員に配布し(いずれも営業やSEが対象)、要件定義の重要性の浸透を図っています。
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SEの要件定義ドキュメント作成支援技術の向上策として、「要件定義書き方ガイドライン」を提供し、その技術説明会を全国各地で行っています(06年度、30回、1,600人受講済)。
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要件定義成果物の品質の担保策として、実際のプロジェクトで作成された要件定義ドキュメントについて、過不足、ドキュメント間の整合性、ニーズへの適合性等の品質チェック(内容監査)を実施しています。(図2)
富士通は、これらの品質向上策を通じて、お客様の要件定義作業の確実な実施を強力にサポートいたします。
要件の最適化を実現するモデリング技術(SOAの基本)
富士通では、業務を「もの・こと」の観点から整理する「要のものこと分析」手法の普及に取り組んでいます。この手法は、業務の本質を明らかにし、業務をシンプルで疎な単位に分解することができます。この単位に基づいてシステムを構築すると、業務の変化によるシステムへの影響を局所化できる、経年劣化に強い情報システムが実現できます。富士通は、「要のものこと分析」がSOA(Service Oriented Architecture)を実現する有効な手段と考えています。
お茶を入れる業務で「要のものこと分析」の考え方をご説明します。
図3のプロセス1は、少し昔の仕事の方法で、川から水を汲み、薪でお湯を沸かし、茶筅(ちゃせん)でお茶にしています。プロセス2は、水道から水を汲み、ガスコンロでお湯を沸かし、ティーバッグでお茶にしています。この異なって見える2つの業務の本質は同じです。「水」を「冷たい」から「熱く」し、「お茶にする」ことに変わりはなく、異なっているのは手段だけです。即ち、仕事の本質を捉えるポイントは、「業務を貫いているもの=要のもの」を捉え、その「状態の変化=要のこと」を見つけることなのです。そして、状態の変化を一つの業務の単位とすることで、例えば、薪でお湯を沸かし、ティーバッグでお茶にするというように、手段が変化しても他に影響を及ぼさない互いに疎な関係に業務を整理できます。
「要のものこと分析」は、慶應義塾大学 中村善太郎教授の著書「もの・こと分析で成功するシンプルな仕事の構想法」からヒントを得て、富士通がシステム開発のために手法化しました。BPM(Business Process Management)のための業務分析や、SOAをキーワードとしたシステム構築等、様々なシーンで活用されています。
[図3]要のものこと分析のアナロジー

ビジネスアーキテクト(BA)によるお客様要件対応
「要のものこと分析」に基づく概念モデリングにより、業務の本質をつかみ、課題解決に向けた「あるべき姿」を描いたり、プロセス改善をお客様と共同して進めプロジェクトファシリテーションをする新しい分野のSE(ビジネスアーキテクト:BA)を育成しています。現在、社内で80名程度ですが、今後3年間で300名の育成を計画しています。
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