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富士通の先進電子タグ技術が拓く新世代百貨店

株式会社三越様(2)

百貨店1階化粧品売り場の顧客満足度を
飛躍的に向上させる電子タグ活用方法

消費行動仮説「AIDMA」に裏付けられた実験

1. コスメインフォメーション(協賛実験)

ブランド・コーナー全体がブランド別コーナーからなる化粧品売り場では、どの売り場に行くべきか迷うお客様も多いため、“タッチパネル端末”を設置し、ここでブランド横断で化粧品の口コミ情報を検索・比較し、目当ての商品を見つけることで目的のブランド・コーナーにスムーズに行くことができるようにしました。
本端末では、年代、肌の悩み、ベストセラーランキング等、検索項目を細かく選択できます。また、タッチパネル横には電子タグを付けた商品が展示され、端末にかざすと読み取り装置が働き、パネルに商品情報が表示されます。パネルに表示された商品については、商品名がプリントアウトされるためお客様自身が各ブランド・コーナーで商品名を告げる場合の説明も楽になる仕組みです。

2. マルチサンプルディスプレイ

百貨店の化粧品売り場では、美容部員による接客を受けるよりも、自由にじっくり商品を選びたいと思うお客様もいます。そのために、お客様自身が商品情報を検索できるようにしたものです。ショートレンジの電子タグを底面に貼った基礎化粧品のテスター商品を専用棚から取り上げ、ディスプレイ端末前の台(リーダ装置)に乗せると、Web形式のより詳しい商品情報が自動的に表示されます。また、タッチ操作によりリンク先の詳細情報が映し出されます(図2)。

[図2]マルチサンプルディスプレイ

3. テスター需要予測システム

株式会社資生堂様のカウンターに設置される試用見本テスター什器に読み取り用アンテナを内蔵させ、お客様が試用見本を手に取った情報(タグが読めなくなった状態の情報)をカウントすることでテスター内の試用見本の利用回数をカウントし、蓄積・保存する仕組みです。約50アイテムに電子タグを貼付。4秒間隔でアンテナを使ってタグを検知し、制御用PCの読み取りログデータに保存します。発売前のテスターを利用することで、初回発注時に色別の人気度を確認することができるものです(図3)。

[図3]テスター需要予測システム
図3を拡大表示

4. 仮想リアルタイムメイクアップシステム(協賛実験)

化粧品メーカーが独自に開発したシステムです。お客様が電子タグの付いたテスター商品19種(口紅、アイシャドー等)を端末にかざすと、ディスプレイにお客様の顔(動画)が映し出され、唇等が手に取った化粧品の色に変わります。普段、あまり使わない色を何種類も手軽に試すことができます。

5. eカウンセリング

美容部員がカウンターで接客する際に、タッチパネル型タブレットPC、電子タグ付きの商品とサンプル、電子タグリーダを活用。美容カウンセリング内容に沿った説明画面を、タッチペンを使いながらスピーディーに表示し、同時にカウンセリング内容をカルテとして保存します。お客様に渡したサンプル品、購入した化粧品の商品データは履歴として保存され、次回来店時のカウンセリングに活かされます。従来は紙ベースのカウンセリングブックやカルテを使っていたので、取り扱いの大変さ、擦り切れ等の消耗の問題がありましたが、ページめくりの煩雑さや、カルテ保存場所の効率化等のメリットが確かめられました。

6. ソースタギングSCMシステム

メーカーの商品センターを出荷する段階で商品情報をエンコードした電子タグを貼付。出荷、入荷、売上等の一連のプロセスにおいて、タグを読み取り、在庫管理を行いました。

7. 電子タグ@ホーム

お客様が電子タグの付いた商品やサンプル品を自宅に持ち帰った場合、家庭に電子タグリーダが普及したと想定して、商品やサンプルに付いたタグからメーカーの商品情報サイトに直接アクセスしたり、商品予約を行う等のサービスを体験する場を設け、モニターの反応を確かめました。電子タグリーダ付きのPCを使ってインターネット接続し、メーカーのより詳しい商品情報を利用する等の仕組みを用意し、このような電子タグ付き商品への反応が確かめられました。今回はお客様のプライバシー保護のために、店内フロアーに擬似的な自宅部屋を用意して行われました。

商品がお客様に一歩近づく豊かな売り場環境

実証実験では「気に入ったブランド、商品名は覚えにくいが、表示をタッチし、プリントアウトした情報を持っていくことでスムーズに説明ができて便利だった」(コスメインフォメーション)、「タブレットPCを使った美容部員の説明が効率的で、自分に合った化粧品についての密度の高い情報が得られた」(eカウンセリング)等、多くのプラス評価が得られています。
これまでのIT活用は、どちらかというと業務効率アップ、人手の省力化等のメリットにとどまっていましたが、これらの評価は、実験モデルがお客様の高い満足度につながる、より質の高い流通の新しいスタイルであることを示したといえそうです。

実験の結果を踏まえ、伊藤氏は「前回までの実証実験で、来店したお客様は実は一人でゆっくりと選びたい。しかし“これを買おうか”と思い始めると、懇切丁寧な接客サービスを求めているという微妙なギャップのようなものがあると分かりました。今回の実証実験では、ITによって的確な情報を供給することで、商品の側からお客様に一歩近づくことができたと思います」と、語られます。今後の展開として、株式会社三越様の運営による売り場への電子タグシステムの拡大が期待されるところです。
富士通では、今回の実証実験の結果をもとにフューチャーストアプロジェクトの一層の進展のために取り組んでまいります。

ユーザープロフィール

株式会社三越
創業: 1673年(延宝元年)
設立: 2003年(平成15年)9月1日
(旧・株式会社三越の会社設立は1904年12月)
資本金: 374億400万円
店舗数: 国内店舗15店、小型店 65店、海外店舗 24店舗
従業員数: 6,924人
本社: 〒103-8001 東京都中央区日本橋室町1-4-1
株式会社三越 ホームページ

(2006年2月28日現在)


お問い合わせ先

  • 富士通株式会社
    流通ビジネス本部 小売ビジネス第二営業部
    Tel: 03-6252-2401
  • 株式会社富士通総研
    第三コンサルティング本部 サービスマネジメント事業部
    Tel: 03-6424-6230

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