フィールド・イノベーション
経済産業省の電子タグ実証実験
お客様に満足と楽しさを提供する化粧品売り場を
電子タグ活用により実現
今年度の経済産業省の「電子タグ活用による流通・物流の効率化実証実験」では、6つの業界(家電業界、出版業界、コンビニ業界、総合スーパー業界、百貨店業界、アパレル業界)において、サプライチェーン上での業務効率化、実用化に向けた課題や解決策の立案を目的に実証実験が行われました。昨年度までの実験と大きく異なる点は「ソースタギング」と「消費者のタグ保有」です。
今年の実証実験の動向
今年の実証実験は、実験の意図が以前とは変わりつつあります。従来の効率化に主眼を置いた実証実験から、効率は追求しながらも、消費者の満足を追及していく動きです。これは、実験のフィールドが企業から消費者へと広がる動きです。小売業では、お買い物をする消費者が主役です。消費者が欲しい商品を、いつでも、より楽しく、より高い鮮度で効率よく提供するために、企業と消費者のフィールドをつなぎ、プロセスを改革し、ITを駆使して全体最適化を図っていくための実験です。
実験の特長は、製造段階でタグを商品に付ける、ソースタギング方式が主流です。(これまでは実験店舗側でタグを付けるインストアタギング方式が主流でした)
また、昨年まではプライバシー問題を考慮して最終消費者にタグが渡らないようにしていましたが、今回はタグが付いたまま消費者の手に渡る試みも始まっています。
図1に、各プロジェクトの実験方法をまとめました。ソースタギング、消費者のタグ保有を前提とするサービスが現実味を帯びてきたことが伺えます。
百貨店業界での使われ方
百貨店業界では2つの実験が行われました。一つは、すでに実用化されている婦人靴のタグによる在庫確認の仕組みについて、その導入店舗拡大に向けて広く業界全体で情報共有を行うとともに、導入コストを下げる取り組みとしてソースタギング用のタグを新たに開発すること。もう一つの実験は、化粧品に電子タグを付け、店頭での様々な顧客サービスモデルを検証することです。
化粧品業界ではJANコードによる物流、在庫管理の仕組みが完成されています。それゆえSCM領域でのタグ利用メリットを実験計画当初から期待はしていませんでした。そこで化粧品での実験では、主に顧客サービス向上に主眼を置いた実験内容となり、ここから新しいタグの使い方も発見できました。
今回はこの化粧品に電子タグを付けた実験内容についてご紹介していきます。
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