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放っておくと歯が抜けてしまう国民病!?

毎日しっかり歯磨きをしているのに、何だか口の中が粘っこい。歯が痛いワケではないけど、歯磨きの時に血がにじむ。何だか口の臭いが気になる・・・思い当たる方、まずは、歯周病が進行していることを疑ってみて下さい。

厚生労働省(当時は厚生省)の「歯科疾患実態調査1999」(6年間隔で実施)によりますと、日本人の70%を超える人たちが歯周病にかかっています。高齢者だけではなく、働き盛りの25~34歳ではなんと!約80%。これは国民病といっても過言ではありませんね。

さて、この歯周病。「みんながかかっているなら、そんなに大した病気じゃないだろう。」とお思いの方もいらっしゃることでしょう。甘いです・・・何故かって?
放っておくと、最終的には歯が抜けてしまうという、大変恐ろしい病気なのですから。

どうして歯周病になるの?

歯周病の大きな原因の一つが、歯と歯茎の間に付着しているプラーク(歯垢)という白く柔らかい沈着物で、いわゆる細菌の固まりです。
わずか1gの1000分の1のプラークに、細菌の数は1億個以上と、とんでもない数が生息しています。
簡単なブラッシングでは落としにくく、そのまま放置しておくと石灰化して歯石となります。また、歯石の表面はザラザラしているので、その上にさらにプラークがつきやすくなります。
やがて「歯周ポケット」と呼ばれる、歯と歯茎の間のミゾができると、いくらブラッシングをしても手に負えなくなります。歯周病菌の動きは活発になり、歯肉の炎症、歯茎の腫れ、口臭などがおこり、最後には歯を失うことになります。

その他、歯周病を引き起こす原因には、生体の側に問題があることがあります。
例えば、歯ぎしりや歯並びが悪いことによって、無理な力が歯周組織に加わると障害を受けます。歯肉が健康な場合には元の状態に戻りますが、歯肉に炎症があると、歯周組織の受けた障害が元に戻らず、歯周病になりやすくなります。
また、抵抗力を弱くする身体の病気である、白血病や糖尿病、喫煙も歯周組織の破壊に関係があるといわれています。

歯周病を治したい!

歯周病の治療は、まず歯の周りについている歯石を除去(除石)します。ブラッシングでは落とせないので、定期的に歯科医院に通院して落としてもらうことが必要でしょう。
軽度な場合、歯周ポケットもそれほど深くないため、歯石を除去し、適切なブラッシングを行うことで元の状態に戻ることがほとんどです。
しかし、中等度以上の場合、歯周ポケットは深めなので、ポケットの底部付近に付着した歯石を除去し、歯根面の歯周病菌に感染している部分もより細かく除石を行う必要があります。それでも、炎症の改善が見られない場合には、歯周ポケットをなくすための歯周外科手術を行います。

最新の治療法も登場!

現在では、従来の治療法に加え、新たな治療法として抗カビ剤を用いた治療も始まっています。抗カビ剤でブラッシングすることにより、プラークの大部分であるカビを減らすというものです。効果としては、口臭がしなくなる、歯磨きのときに出血しなくなる、歯がしみなくなるなど・・短期間で済むことから注目を浴びていますが、歯科医の中でも賛否が分かれているため、治療を希望する際は事前にご相談なさったほうが宜しいでしょう。
また、損傷が一部だけなら、「GTR法」、「エムドゲイン」という、歯周組織を再生させる治療法があります。どちらの治療法も中等度までの歯周病なら効果が期待できるそうです。

技術の進歩により、歯周病の治療にも様々な方法が登場してきていますが、プラーク・コントロールという言葉がよく使われているように、やはり、歯垢を除去することが、歯周病の予防に最も有効です。そのためには、毎食後、約3分の歯磨きが必要とされています。歯間ブラシやデンタルフロス(糸ようじ)は、歯にはさまった食べ物や歯垢を除去するのに便利なので、積極的に使っていきたいですね。そして、定期的に歯科医に足を運んで歯の状態をチェックしてもらいましょう。

歯周病は、“サイレントアーミー(沈黙の軍団)”といわれ、よほど悪くならない限り痛みや違和感などの危険信号をほとんど出さないことから、気づいたときには取り返しのつかない状態に陥っているケースが多々あります。そして、日本人の70%を超える人たちが歯周病患者だという現実を考えれば、「自分もかかっている!」と思って不思議は無いのです。

歯科医院がご無沙汰の皆さん、一生付き合う大事な歯なのですから、予約をとるのが面倒という気持ちは捨てて、一度チェックしてみてもらって下さいね。

経営コンサルタント 塩地 亮子
[2005年11月10日 掲載]

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