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快適な睡眠に必要な“時計”

ナポレオンの睡眠時間は3時間だった・・・という言い伝えは有名ですが、実際、“毎日3時間で充分だ”という人にはあまり出会いません。
では、何時間だったら充分な睡眠と言えるのでしょう。それはもちろん、ひとりひとり違います。
睡眠が充分だったかどうかは、次のようなポイントで判断して下さい。

  1. 朝、すっきり目覚めた
  2. 日中、快適に活動できた

その2点が満たされていれば、昨日の睡眠時間があなたの理想の睡眠時間といえるでしょう。

快適な理想の睡眠を得るのに必要なのは“目覚まし時計”ではなく、“体内時計”です。「体内時計のリズム」と「生活のリズム」が一致することが必要なのです。

「体内時計」はほぼ24時間周期で時を刻んでいます。血圧やホルモン分泌もコントロールしていますが、最もそのリズムが分かりやすいのが「体温」の変化です。体温は、日中は活動に適すように高くなり、夜は休息に適すように低くなります。朝、太陽の光を浴びたときに時計が動き始め、ちょうど24時間ではなくても、翌朝また太陽の光を浴びたときに時計がゼロにリセットされ、動き始めます。

そのリズムが生活のリズムとぴったり合うと、昼活動し、夜眠くなるということが無理なくできるわけですが、夜更かしなどの不規則な生活を送ると、リズムが乱れ、朝だるくて起きられない・・・などとなります。

体内時計は朝の光でリセットされるので、そのリズムを徐々に直していくこともできますが、最近では勤務形態の多様化により、「深夜勤務」の人もいるでしょう。

昼夜が逆転した生活や、不規則な生活で「睡眠不足」が続けば、疲労やストレスが溜まり、血圧や血糖値の異常、心の病をひきおこしたりしてしまいます。
普段眠くなるような時間まで残業をした場合、帰って早く眠りたいところですが、焦るとなかなか眠れません。仕事直後の脳は興奮状態が続いているのかもしれませんから、それが鎮まる1時間程度は無理に眠ろうとせず、音楽を聴いたり、読書をしたり、自分に合った“リラックス”することです。そして翌朝、いつもの時間に起きれば体内時計のリズムが守られ、その日はよく眠れるでしょう。

交代制の深夜勤務などの場合、照明をうまくコントロールして睡眠障害などを引き起こさないように管理している企業もあります。夜でも太陽のような強い光を浴びて体内時計をコントロールしているのです。

逆に、コンビニエンスストアやゲームセンターなど、夜間、強い光のあるところに1時間もいると、人によっては体内時計のルズムがずれて、睡眠に影響がでることもあるということです。

深夜勤務明け、帰宅してすぐに眠りたい方は、途中で太陽の光を浴びて体内時計がリセットされてしまわないよう、サングラスをかけてみるのもいいかもしれません。

また、勤務形態は問わず、休日はゆっくり寝坊したいところですね。ところが、それで体内時計のリズムを遅らせてしまうと、休み明けに起きられなくて困ることになります。 2時間程度の寝坊なら体内時計に影響はありません。いつも6時に起床している人は休日でも8時までに起きるように心がけましょう。

また、皆さんが定年を迎えるころ・・・、年をとってくると体温の変化が平坦になってきます。眠りが浅い、早く目覚めるなどの原因ともなります。それを改善するには生活にメリハリをつけること。日中は外で運動をしたり、日を感じる明るいところで過ごすのがよいでしょう。無理に寝ようとして長く床にいることは逆効果です。病気や体の痛みがあって眠れないという場合は別ですが、健康なのに老化とともに睡眠時間が短くなったという人は、その分増えた時間を軽い運動や趣味などにあててみると、より熟睡できるでしょう。

経営コンサルタント 小林 桂子
[2004年 掲載]

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