お役立て資産運用(7)住宅ローンの知識とアドバイスポイント
(1) 住宅ローンの種類
住宅ローンには、公的融資と銀行や生命保険会社等の民間融資があり、公的融資のメリットは固定金利で低金利時代に金利リスクが無い反面、条件審査に弾力性が無く厳しいのがデメリットと言えます。
一方、民間融資は融資条件が緩やかで商品が多様であり、借入限度額が大きく取引関係によっては利子優遇もありますが、変動金利がベースとなっており、低金利時代には金利リスクを負うデメリット(固定金利選択型等によりある程度のリスク回避は可能)があります。
(2) 融資条件
公的融資のうち代表的なもの3つと民間融資の特徴や融資条件の概要を掲げると以下のとおりです。
| 1. | 住宅金融公庫 | |
| ・ | 誰でも公平に利用可能で固定金利 | |
| ・ | 物に対する融資(物件の条件で融資限度額が決まる) | |
| ・ | 自己居住、申込時年齢70歳未満、返済額の5倍以上の月収が必要などが条件 | |
| 2. | 年金住宅融資 | |
| ・ | 国民年金、厚生年金加入者のための融資制度で固定金利 | |
| ・ | 人に対する融資(年金の加入期間で融資限度額が決まる) | |
| ・ | 自己居住、申込時年齢70歳未満、返済額の5倍以上の月収が必要などが条件 | |
| ・ | 年金加入期間3年以上 | |
| 3. | 財形住宅融資 | |
| ・ | 財形加入者のための融資制度で5年固定金利 | |
| ・ | 積立額に応じた融資(融資額は残高の10倍以内、最高4,000万円) | |
| ・ | 自己居住、申込時年齢70歳未満、返済額の4倍以上の月収が必要 などが条件 | |
| ・ | 一般財形、住宅財形、年金財形のいずれかを1年以上積立(残高50万円以上) | |
| ・ | 借入額は購入価格の80%以内 | |
| ・ | 勤務先からの負担軽減措置があること | |
| 4. | 民間融資 | |
| ・ | 融資条件が緩やかで商品が多様化、借入可能枠が大きいが変動金利がベース | |
| ・ | 自己または家族が居住、申込時年齢65歳以下、完済時年齢75歳未満、勤続3年以上、融資額1億円以内などが条件(銀行等により若干異なる) | |
| ・ | 年収返済割合は年収150万円未満で20%以内、250万円未満で25%以内、400万円未満で30%以内、400万円以上で35%以内 | |
(3) 金利の選択
今後、比較的早い時期に金利が上昇すると見込まれる場合は、固定金利が有利です。しかし、金利上昇が見込めない場合は、とりあえず変動金利で借りておいて、金利上昇が見込まれるようになった段階で、固定金利に借り換えるのが得策です。
(4) 返済方式の選択
代表的な返済方式として元利均等方式があります。返済金額が一定ですが、返済当初は殆ど利息に充てられ、元金が減らない特徴があります。
低金利時代には、借入金はなるべく少なく抑えた方が良いので、元金部分の返済テンポが早い元金均等返済によることもご検討ください。
(5) ポイント
住宅ローンを組む時は、次の点に留意して下さい。
| 1. | 「いくら借りられるか」より「いくら返せるか」を検討する。 | |
| 2. | 頭金はなるべく多く準備し、貯まるまでは、背伸びをしない。 | |
| 3. | 定年までに完済する目途をもつこと。 | |
| 4. | 将来の金利上昇による負担増にも耐えうる借入計画をたてる。 | |
| 5. | 住宅ローン控除や贈与特例などの税制(改正)をチェックする。 | |
| 6. | 社内融資や会社の年金転貸は、退職時点で一括返済のおそれあり。 | |
ファイナンシャルプランナー 多賀谷 優
[2004年4月 掲載]
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