「クリニカルパス」って何?
アメリカで始まり、日本でも90年代半ばに導入されて普及し始めている「クリニカルパス」という医療システムをご存知でしょうか?
入院から退院までの医療スケジュールをわかりやすく表にまとめたもので、日本語でいうと「診療の道筋」という意味になります。
今までは、入院してから検査日や手術日、退院の日程なども、順次、医師や看護婦から説明をされる・・・というのが普通でした。このクリニカルパスという表を患者が受け取ることができれば、今後の日程や内容が一目瞭然であらかじめ知ることができるので、ただでさえ病気でナーバスになっている患者の不安材料を少し減らしてくれるでしょう。
クリニカルパスは病気別・症状別に、また、個人に対応したものが作成されます。
医療機関により異なりますが、一般的には例のように、「横軸に時間の経過」「縦軸に諸項目」が記入されており、いつ検査があり、食事をどのようにとり、リハビリをはじめ、いつ退院・・・というのがひと目で分かるようになっています。
これにより、その患者にかかわる医師や看護婦などのスタッフ同士も情報を共有することができ、無駄を省くことができます。
また、指示の遅れや検査待ちなどの時間の無駄も省かれ、結果的に入院期間が短縮されるという効果も期待できます。
患者にとっては、その表をもとに不安な点はあらかじめ確認して質問することがしやすくなりますので、上手なインフォームド・コンセントが図れるというのが最大のメリットでしょう。
ところが、このクリニカルパスはあくまでも指標であり、かならずそのスケジュール通りに進むとは限りません。
また、クリニカルパスを導入しているから、必ずしも医療の質が高いとも限りません。
ただ、その医療にかかわるスタッフも患者も全体を把握することができ、お互い安心や信頼を得るというメリットがあるのは間違いないでしょう。

経営コンサルタント小林 桂子
[2004年1月 掲載]
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