放置すると必ず再発!「痛風」はすでに贅沢病にあらず
かつては「ぜいたく病」といわれた「痛風」。
文字通り、"風が吹いても痛い"というくらい、足の親指の付け根などが激痛に襲われます。
その患者数は全国で約50万人。予備軍は300万人にものぼると言われています。
痛風って?
痛風は恐ろしい病気として紀元前から知られていました。
アレキサンダー大王から、ミケランジェロ、ダ・ビンチ、ニュートン、ゲーテ、モーパッサンなどなど、歴史上の数多くの人物が痛風に悩まされていたようです。その痛風も、以前は中高年男性特有の病気とされていましたが、最近では若年化が進み、30~40代の患者が増えてきています。
まえぶれもなく夜中に突然激痛が走り、患部が熱をもって赤くテカり、2倍近くも腫れあがったら・・・それは痛風かもしれません。足の親指だけでなく、足首、くるぶし、膝などの炎症もあります。手首や肘におこることもまれにあります。
ところが、激しい痛みも早くて1日で消えてしまい、後遺症ものこりません。だからといって安心してはいけません。それは発作がおさまっただけで、治ったわけではないのです。放置すると必ず再発します。痛風と思ったら、直ちに病院へいき、正しい治療をうけましょう。
なぜおこる?
痛風の人の99%は、血液中の尿酸値が高くなった「高尿酸血症」という病気です。
尿酸とはプリン体の燃えカスのようなもので、生きている限り体内でつくられる物質です。通常、1日に700mgの尿酸がつくられ、同時に尿や汗などで排出されます。健康な人でも常に1200mgの尿酸が蓄積されていますが、それが1500mg以上になると、高尿酸血症になってしまいます。あふれだした尿酸が血液中に溶け、さらに溶けきらなかった尿酸が一定以上の濃度になると、尿酸ナトリウムという結晶になり、関節などに沈着します。それを排除しようと白血球が反応し、エネルギーを使い果たし、患部に疲労物質が生じ、尿酸の結晶化がますます促進されます。それらのさまざまな物質が毛細血管を広げて血液量を増加させるため、赤みや腫れ、激痛などが起こるのです。結晶のできやすい場所が、痛風の炎症の起きる場所です。
放っておくと・・・
治療をせずに、尿酸値を高い状態のまま放置しておくと、必ずといっていいほど合併症をおこします。
腎臓や尿路に結石がたまり、腎不全や尿路結石が発症しやすくなります。また、痛風患者は栄養過多であることが多いため、肥満や高脂血症、糖尿病などを併発する危険性が高くなります。その状態が続くと動脈硬化を起こし、死につながる重大な病気に発展しやすくなるのです。
ですが、現在では良い薬がありますし、適切な治療をうければ日常生活にも支障をきたすこともありません。意識しなければならないのは、治療によって「痛みをなくす」ことではなく「尿酸をコントロールし、合併症を予防すること」です。痛みがないからといって治療をやめてしまっては危険だということです。
薬の服用など、自分で判断してやめたりせず、医師の指示に従いましょう。
日常生活も気をつけよう
治療と同時に生活習慣も改めなければなりません。
他の生活習慣病と同じように、「食生活の改善」と「適度な運動」そして「ストレス解消」が必要です。それに加え、痛風患者は「水を多く飲み、尿酸を薄める」ことが必要です。就寝前にコップ1~2杯の水分補給をするとよいでしょう。
また、食事療法として、以前は「プリン体」を多く含む食品が制限されていましたが、 最近の研究では、食品から摂取するプリン体よりも体内でつくられるプリン体のほうが影響が大きい事がわかってきたので、「食事の制限」というより「栄養バランスのとれた偏りのない食事を心がける」ことが必要とされています。
薬の服用など、自分で判断してやめたりせず、医師の指示に従いましょう。
さらに、急激に激しい運動をすると一時的に尿酸値が上昇し痛風の発作が起こりやすいので、運動は適度なものにとどめましょう。
経営コンサルタント小林 桂子
[2003年6月23日 掲載]
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