気にしない?食料品の「表示」について
スーパーなどで食料品を購入するときに、あなたは何を見て決めますか?
その食品がおいしそうかどうかはもちろん気になるでしょうが、後は「値段」と、せいぜい「賞味期限」までしか気にしないのではないでしょうか。普段、食品添加物などについての「表示」はあまり見ていない人が多いようです。
加工食品には「食品添加物」が使用してあるかどうか、袋や箱に表示がされています。表示をする目的は主に二つです。
- 食品の品質を管理して、万が一のときは直ちに処置ができるようにするため
- 消費者に対して情報を提供するため
そのための「表示」は、以下のようないくつかの法律(管轄省庁)によって定められています。
- 食品衛生法(厚生労働省)
公衆衛生の面から必ず表示しなければならない基本的な表示事項を定めています。ですから、違反したもの には商品の回収や営業停止などの罰則があります。 - JAS法(農林水産省)
とくに、品質のよい食品を推奨することを目的としている法律で、JAS規格には「品質規格」と「表示基準」の2種類があります。製造業者が自主的に新生して検査を受けるものです。 - 景表法(公正取引委員会)
- 健康増進法(厚生労働省)
- 栄養成分表示(農林水産省、厚生労働省)
- 酒税法(財務省)
- 計量法(通商産業省)
- その他
以前の食品添加物の表示は化学的に合成された食品添加物の約20%程度(約80品目)が対象でした。また、「無添加」と表示されたものの多くに、天然添加物が使用されていました。 ですが、現在は合成添加物・天然添加物の区別なく、すべてが表示の対象となっています。
ところが、中には表示されない食品添加物もあるのです。
例えば、食品を加工するときに直接食品に接触しても、製品には残留しないため、精密な方法で検査をしても検出されないものがありますが、それは表示をしなくてもよいことになっています。(もちろん規格基準に適合しないものは使用できません)
また、ビタミンやミネラルなどで、栄養強化のために使用したものも表示しなくてよいことになっています。ただし、体にいいものなので、表示されている場合が多いです。
各都道府県で行われている検査結果では、多くの「表示違反」が見つかっています。
ただし、最近では食品の安全に対して消費者の関心も高いため、意図的に違反をしているところはごくまれです。それでも違反が多いのは、健康に影響があるような場合でなくても、 表示していないものが検出されるとそれは「違反」となるからです。
添加物入りの食品を製造し、同じ器具で(洗浄不足などで)製造した他の食品から微量に検出されることもあります。また、輸入食品のうち、原産国の表示はあるのに、日本語の表示が不足していた場合も「違反」となります。
細かい表示を気にせず購入する人は多いでしょうが、例えば、食品アレルギーがある人にとっての「表示」はとても重要なものです。
微量だからといって、それが「安全である」とメーカー側が勝手に判断することは大変危険です。消費者が安心して食品を買うためには、メーカーがきちんとした表示をすることは当然ですね。
経営コンサルタント小林 桂子
[2003年5月19日 掲載]
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