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ITIL (IT Infrastructure Library)

ITIL(ITインフラストラクチャー・ライブラリ)とは、英国OGC (Office of Government Commerce) によって開発された、ITサービス・マネジメントに関する各種ベストプラクティスの集大成です。現在、ITILの詳細な内容に関して日本語に翻訳されて出版されている書籍が、「サービスサポート」(通称:青本)と「サービスデリバリー」(通称:赤本)であるため、システム運用管理のノウハウ本としてITILを認識している方も多いと思いますが、ITILは、ビジネスと技術をつなぐ7つのカテゴリから構成される大きな体系になっています。具体的には、ビジネスと、そのビジネスを実現するためのITを両端に位置づけ、ビジネス側にはビジネス展望(The Business Perspective)、IT側にはICTインフラストラクチャー管理(ICT Infrastructure Management)、その間をサービスサポートとサービスデリバリーでつなぐといった図で表されます。

ITサービス・マネジメントは、単純にIT部門が提供するサービスという捉え方ではなく、IT部門とビジネス部門が共通の認識を持ちながら、お互いに協力しあうことで企業価値に貢献するITサービスを実現する事を目的としています。ここで重要となるのが、サービスをマネジメントするためには、サービスの可視化・定量化が必須であるという事です。そのために、ITILでは、サービス内容・品質を明示したSLAと、SLAを用いてPDCAサイクルを回して品質維持・向上を図るSLMを、ITサービスの全体最適化の要と位置づけています。

ITILはフレームワークであり、このフレームワークを活用して、自社に最適な形でのITサービスを提供していくことが重要となります。そのような前提で、このITILを活用してITサービス・マネジメントを推進するユーザーフォーラムがitSMF (Information Technology Service Management Forum) であり、世界各地(2004年11月時点で21カ国)で組織化が行われています。日本でもitSMF Japanとして、2003年9月にNPO法人化されており、富士通も設立企業として深く関与しています。

2005年1月 公開
〔富士通株式会社 コンサルティング事業本部 マネージングコンサルタント 斎藤弘志〕

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