第2回 e-文書の効果
2004年11月に成立した通称「e-文書法」。その施行により変化する文書管理、求められる書類の電子化の対応について、富士通グループのコンサルタントが3回に渡って解説します。
文書保存コストの低減に効果的なe-文書法
「e-文書法」の直接的な効果は、文書保存コストの低減です。
第1回では、税務書類の保管コストは経済界全体で3,000億円であるという経団連の試算値を紹介しましたが、この何割かが削減されるということを意味します。
法律施行前であり机上試算値ではありますが、年間8.9億円が5.6億円まで削減可能(37%減)という金融サービス業の事例もあります。
この事例ではさらに業務形態を見直すことにより、50%以上の削減も可能と試算しています。ただし、費用削減効果は、業務形態や文書の体裁などに大きく左右されるものなので、実際の適用にあたっては十分な検討が必要です。(注)

[図を拡大する] (新しいウィンドウで表示)
これまでも、紙文書は廃棄せず保存を続けながら、それと並行して文書の電子化(イメージデータ化)を進めてきた企業もありました。
これは、検索性や情報の共有化という観点のみでも効率化が図られメリットがあるという判断によるものでした。
今後は、「e-文書法」の実施をトリガーに従来の規制がなくなり、これらの業務改革にも自由に取り組めることになると思われます。
さらに近年では、企業に対し、個人情報保護、説明責任、訴訟対応、事業継続性の確保などが強く求められるようになりました。CSR(企業の社会的責任)という言葉もよく聞くようになりました。
従来、電子データには、変更が容易で変更した痕跡も残らないという固定観念が強かったのですが、実は適切な措置をとった電子データこそ、漏えい、改ざんに強く、事業継続のためのバックアップも容易なのです。
この面でも、いまe-文書化は注目されています。
(注)富士通では、お客様の費用対効果分析などのご支援をおこなっています。次回最終回では、「e-文書化コンサルティング」を紹介します。
[2005年1月 公開]
[富士通株式会社 コンサルティング事業本部 マネージングコンサルタント 小林潔]
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