JEITAによる業界初のSLAガイドラインの発行
サービスレベルに関する合意やサービス品質保証契約についての関心が高まっています。「SLA(サービスレベル・アグリーメント)」について、富士通グループのコンサルタントが解説します。
民間向けITシステムのSLAガイドライン
2004年9月30日に、社団法人電子情報技術産業協会(略称 : JEITA)から「民間向けITシステムのSLAガイドライン」が公表され、11月16日、12月15日の2回に渡って説明会もおこなわれ、合計207名の方が参加されました。
説明会には、定員を大幅に上回る参加申し込みがあったため、急遽2回目を追加し、それでも定員オーバーになるなど、このテーマに対する関心の高さがうかがえます。
このガイドラインは、私が委員として参画しているSLA(注1)/SLM(注2)専門委員会で作成したもので、民間におけるSLAの共通指標を提示し、ITサービスの利用者と提供者の間で適切なレベル選択が可能になることをめざしています。
内容的には、国際的なベストプラクティスであるITIL(注3)や経済産業省・総務省の発行しているガイドラインなどの標準化の動向を踏まえ、全体で261項目のSLA項目と標準値を設定するなど、最終的な実装方法まで提示した業界初の取り組みであり、以下のような特徴を持っています。
- SLA策定の具体的な方法を手順化
- 標準SLA項目表、サービスレベル基準表の提供
- SLA契約書雛型の提供
- SLMの中でのSLA活用方法の定義

CIO(注4)にとっては、経営戦略とIT戦略の整合性をとり、いかにIT投資効果を最大化するかが悩みのタネですが、SLAはそのための具体的な道具として利用できます。
ガイドラインでは、ITサービスの利用目的と業務上、または業績目標との適合性をSLAに反映すべきであるとの考えを取り入れており、CIOにとっても、IT部門改革を推進しシステムの価値をより高めるための一助となるものと考えます。
(注1)SLA : Service Level Agreement(サービスレベル・アグリーメントの略。サービスレベルに関する合意、サービス品質保証契約のこと)
(注2)SLM : Service Level Management(サービスレベル・マネジメントの略。サービスレベル管理のこと)
(注3)ITIL : IT Infrastructure Library(ITインフラストラクチャ・ライブラリの略。ITサービス管理・運用規則に関するベストプラクティスを調和的に、包括的にまとめた一連のガイドブックのこと。)
(注4)CIO:Chief Information Officer(チーフ・インフォメーション・オフィサーの略。最高情報責任者、IT担当役員のこと)
[2005年1月 公開]
[富士通株式会社 コンサルティング事業本部 マネージングコンサルタント 斎藤弘志]
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