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コンパクトサーバ『PRIMERGY TX120』
富士通のものづくりへのこだわりが生んだ次世代PCサーバの誕生

万谷忠

2006年12月20日、世界最小の設置面積、世界最高水準の静音性、そして低消費電力を誇るコンパクトサーバ、『PRIMERGY TX120』が誕生した。

デスクトップPC本体とほぼ同じサイズ、静音性もPCと同様の水準を維持している。もちろん、サーバとして必要十分条件である24時間365日稼働を約束する堅牢性も保持。
『PRIMERGY TX120』は待ち望まれていた画期的な製品といえよう。

しかし、この開発の裏側には、“世界最小”や“世界最高水準”という狙いよりも、PCサーバを利用するお客様の声に配慮した重要なる開発理由が存在したという。

『PRIMERGY TX120』の開発ストーリーの一端を、TX120開発チームのキーパーソンで、パーソナルビジネス本部PCサーバ事業部に在籍する万谷忠に聞いた。


業界標準の部品の中にこそ、可能性と未来がある
PRIMERGY TX120は、これを具現化した画期的な製品です

『PRIMERGY TX120』の開発は、SOHO、SMEや企業の営業所などをターゲットに準備されたという。

「そのニーズは、“デスクトップPCと並べてサーバを机上で利用したい”、“机上だからこそノイズの解消も不可欠”というものでした。」

つまり本プロジェクトの狙いは、サーバのコンパクト化と静音性の追求という二律背反的な課題をクリアすることであった。

「デスクトップPCと並べて置けるサーバ、それも業界標準の部品を使用してのコンパクト化ということです。富士通には主要部品をコンポーネントレベルで全て自主開発して差別化を追及する様なメーカーとしての側面と、標準の部品を組み合わせつつ差別化製品を開発する様なインテグレーターとしての側面がありますが、TX120の開発は後者、インテグレーターとしての富士通の確かな姿勢を示すものです。」



この商品開発は、富士通、富士通シーメンスコンピュータ、ODMベンダー各社からなるプロジェクト編成で、開発には15ヶ月を要した。

「開発現場では試行錯誤が続きましたが、製品企画こそがTX120のライフライン、ですから製品選択には最後まで厳格な姿勢を貫きました。」

プロセッサにはインテルの省電力CPUであるXeonの3000番台、チップセットもインテルを採用して標準的な性能を確保した。
また本格的なサーバ機能として、データ保管のためのバックアップデバイス《DAT》、ECCメモリによる《メモリエラー訂正機能》を搭載。HDDには高信頼性を誇るSASハードディスクを採用し、ホットプラグ対応のRAID1をサポート。
さらには、サーバ上の各種デバイスを監視する《BMC》を搭載して、異常などの検知機能の強化を徹底した。

「その他の部品についても品質・寿命の観点はもちろんのこと、品質保証部門の厳格なる認可基準をクリアした部品のみを選択しています。」

開発のターニングポイントは、ノイズへの着目、
“低ノイズ化”は“省エネ化に貢献できるのです

コンパクトサーバ
「PRIMERGY TX120」

SOHO関連、学校、図書館、病院、流通系店舗などのIT化に際し、サーバには高信頼性の要素としてPCと同水準の静音性が要求されていた。
開発のターニングポイントは、ノイズへの着目。とりわけ、サーバで最も大きな音源になる冷却装置への対策だった。

「冷却対策はPRIMERGY TX150で評価の高いヒートパイプを活用しましたが、これに加えて小型化技術による電源やヒートシンク、その前後に設置した冷却ファンの回転数の制御など、さまざまな要素の改善を積み重ねました。」

これらの課題解決は、その結果として省資源化、省電力化という大きな付加価値を生むことにも繋がった。TX120は業界最高水準の省エネサーバになるばかりか、標準的な1wayタワー型PCサーバTX150と比較し、容積を75%、設置面積を68%削減し省資源化に貢献している。

また、ライフサイクイルではCO2排出量を37%削減、これは杉の木46本分の年間吸収量に相当するとして、当社の環境配慮型製品の基準である「スーパーグリーン製品」に認定された。

まだ積み残してきた課題があります
PRIMERGY TX120は発展途上のサーバです

『PRIMERGY TX120』は、サーバのコンパクト化というイノベーションを通して、変化する市場や顧客ニーズに十分応えた富士通の柔軟なサーバづくりの“かたち”を提示した。

万谷忠

しかし、さらなる技術力向上はもとより、業界標準の部品のリサーチは怠らない。なぜならTX120は進化するサーバであり、常に最先端のパフォーマンスを維持、装備する製品だからだ。

「 TX120は、新市場開拓のための重要な製品です。しかし、逆にいえばまだ、市場に投げかけたばかりの製品、それに、積み残してきた課題も沢山あります。とりわけ省電力化はコンパクトサーバを始めとしてラック型やブレードサーバなどにも適応すべき課題であると同時に、これからの社会的テーマであり、コンパクト化に限らず、今後のIT社会が引き受けざるを得ない課題です。
私たちのTX120は、これらの大きな課題と可能性を追求する、発展途上のサーバなのです。」

それは、単純なマーケットイン型の商品でもなく、技術サイドの視点に従ったプロダクトアウト製品でもない、開発型の商品である。
「論理的な思考と直感的なひらめき」という富士通のものづくりへのこだわりが、TX120誕生の背景に存在している。

2007年6月20日 公開


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