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間接業務を効率化しグループ企業のプロセス改善に展開
株式会社日産クリエイティブサービス様

日産自動車グループへ多様なサービス業務を提供する日産クリエイティブサービス様。同社では、間接業務の改善に取り組み、業務を標準化、集中化。自社の間接業務の効率化を実現し、ノウハウとして蓄積して、グループに展開していくことを目指しました。そこで活用されたのが、事実を「見える化」し、ITを絡め、プロセスを改革して、人の意識改革にもつなげていくフィールド・イノベーションの手法でした。

サービス業務を集約し、関連企業の統合による業務改善

日産クリエイティブサービス様は、2004年4月に日産自動車グループのサービス関連企業10社が合併して誕生した会社です。日産自動車をはじめ、日産グループの主要な企業に、生産技術サポートや、環境・エンジニアリング、施設警備、事業所内の店舗運営、保険・旅行代理店、各試験場の実験車両管理、カタログ・マニュアルなど各種印刷物の制作といった幅広いサービス業務を提供しています。

経営統合の目的は、それぞれの会社がアウトソーサーとして提供していたサービス業務を集約することで、効率化を追求し、あわせて専門化することで質の向上をはかり、グループ会社以外にも事業を展開できる競争力を高めることにありました。

「日産グループでは、サービス業務に関して、それぞれの企業に選択権があります。ほかにいいところがあれば、当社でなくてもいい。他社との競争のなかで、当社のサービスを選んでいただくためには、質、コストともに一定以上の競争力を持つことが必要なのです。」

と、執行役員の青木一茂氏は語ります。たとえば、セキュリティ・サービスでは、警備のエキスパートを多数擁し、大手警備専門会社に伍する専門性を持っていますし、環境サービスの産業廃棄物処理に関しては、法令基準をはるかに上回る技術と設備、仕組みを完成させています。

人事、経理のシステム構築による事務処理の効率化

10社統合により、新会社が設立され実際に動き出してみると、事務処理の仕組みが効率化されていないなど、経理、総務、人事などの間接業務でさまざまな課題が見えてくるようになりました。

同社の青木氏がまず取り組んだのが、人事システムと経理システムの構築でした。同社は全国に支店があり、現場では数人で警備業務を担当しているようなところもあります。現場の人たちに事務の負担をできるだけかけない、そして誰もができて、間違えない仕組み作りが求められました。

ミスや手戻りが起きると、その分、業務がストップすることになります。また、内部統制などコンプラアンスへの対応も考慮しなければなりません。最初の情報のインプットから最後のアウトプットまで、情報のトランザクションをスムーズにつなぎ、効率化する仕組みを、1年半ほどかけ、構築しました。

富士通の優れた手法を活用した業務改革プロジェクトの推進

人事システムは汎用性が高いシステムです。自社で構築したシステムは、グループ企業各社に展開することができます。同じように、自社の間接業務の効率化を進め、ノウハウを蓄積すれば、グループ企業にサービス業務の一つとして提供することができます。

こうした考えのもと、同社では、間接業務の見直しに着手。事業別の縦割りの組織を横串で見ていくためのクロスファンクショナルチーム(以下、CFT)を設置し、プロジェクトを進めていきました。

「間接業務の改善としては、まず業務を標準化し、ITを絡めたうえで、「本業」以外を集約し、集約された業務の「間接業務」の部分を効率化すること。そして、自社の間接業務の効率化をノウハウとして蓄積し、グループに展開していくことを目指しました。」

業務を標準化するためには、現状の業務を「見える化」するなど、一定のノウハウが必要です。そこで活用したのが、富士通のフィールド・イノベーションの手法でした。ともすると内部で働いている人たちには見えにくくなっている事実を「見える化」し、課題領域を洗い出し、ITを絡め、プロセスを改革して、人の意識改革にもつなげていきます。

富士通の手法による考え方の浸透でメンバーのマインドも向上

同社では、事業本部制を採っており、組織が縦割りになっていたため、ほかの事業について、お互いに深い理解を得ることができていませんでした。そのため、事業を横串で捉えたCFTを発足させた初期段階では、プロジェクトをどのように進めればいいのか、試行錯誤の状態でした。

「富士通の方々が参画してくださり、手法を教えていただいたことで、視野が広がり、業務の再確認ができました。日産ではカルロス・ゴーンがやってきて、リバイバルプランを展開し、V字回復を果たしましたが、その時と同じようなショックを受けました。」

と、CFTのパイロットとして組織横断の取りまとめをおこなってきた経理部課長の湯川純一郎氏は、当時を振り返ってそのように語ります。

また、同じCFTの企画室主管の井坂俊正氏も「最初はメンバーも半信半疑で抵抗もありましたが、考え方や手法が浸透していくにつれて、メンバーのマインドが向上し、大きく変わっていきました。」
と、プロジェクトの手応えを語ります。

グループ企業のBPR支援からBPOの提供を目指す

「富士通の手法は、とてもわかりやすく、社員一人ひとりに理解させやすい工夫が施されていました。結果は、ビジュアル化されて一目で見られるようになっていますから、決定者である役員などにプレゼンがしやすかったというところも、プロジェクトを進めるうえでは良かったと思っています。」(青木氏)

富士通の手法を取り入れたことで、社員がその手法を修得し、修得した社員がそれをグループ企業の改革に活かしていく。そんな間接業務効率化のビジネスとしての展開が可能になったのです。

今後は、効率化された間接業務をセンター化し、グループ企業のBPR(注1)の支援をおこなうとともに、ITを絡めて、BPO(注2)を提供していくことを目指しています。

厳しい経済情勢のなか、業務の効率化をはじめ、質の高いサービスの享受や、雇用リスクを回避して中核業務への集中をはかりたい、コンプライアンスやセキュリティを強化したいということから、BPO活用のニーズは高まっており、ビジネスチャンスが広がっています。

さらなるビジネス展開を進めていくうえでも、引き続き身近なパートナーであってほしいと、最後に青木氏から富士通への期待の言葉をいただきました。

【株式会社日産クリエイティブサービス様 会社概要】

設立 2004年4月1日
資本金 9,000万円
従業員数 4,400名(2008年4月1日現在)
ホームページ http://www.nissan-nics.co.jp/

注記

(注1)BPRとは :
Business Process Reengineering(ビジネス プロセス リエンジニアリング)の略。企業活動の目標(売上高、収益率など)を達成するために業務内容や業務プロセス、組織構造などを分析、最適化すること。
(注2)BPOとは :
Business Process Outsourcing(ビジネス プロセス アウトソーシング)の略。自社の人事、会計、総務などバックオフィス業務の一部を外部の専門業者に委託すること。

[2009年5月1日 公開]

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