Fujitsu The Possibilities are Infinite

 

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Top Story(2)
富士通グループの技術と知恵を融合した新たな提案
人とプロセスとITを一体化して企業の革新体質を確立する
フィールド・イノベーション

現実の問題: 経営層・現業部門・情報システム部門間のギャップ

人とプロセスとITの一体化のためには、まず人に焦点を当てる必要があります。一般的に経営層は経営戦略実現の視点から「やるべきこと」を、現業部門は効率的な業務運用の視点から「やりたいこと」を、情報システム部門は経営層や現場部門に役立つシステム開発・運用実現のために「できること」を考えています。
しかし、必ずしもこの3者の考え方や意識が同じとは限りません。むしろギャップがあることが普通ではないでしょうか。
例えば、経営者が在庫削減を戦略として策定し、現業部門に指示したとします。在庫削減に係る代表的な部門として営業部門と生産部門が在庫削減のためのプロセス改革を考えます。ところが、営業部門は「生産リードタイムが長すぎるから在庫が必要になる」と主張し、生産部門は「営業の需要予測が甘いから在庫が必要になる」と主張します。そこで、現場で発生している事実を確かめずに、「在庫の見える化」システムを作れば営業部門と生産部門が情報共有できてうまくいくはずだ、というような安易なIT対策に陥ります。
表層的な「見える化」要求が両部門から上げられ、システム仕様が膨らみ、結果的にコスト高のシステムが構築されます。
もともと本質的な改革プロセスを策定していないので、システムのデータは精度・粒度・鮮度等の品質が悪く、結局在庫削減には役立たないものになってしまいます。さらにデータ入力や収集の手間が現業部門の負荷を上げて以前よりも業務効率が低下することさえあります。

[図2]各部門間のギャップ

事実起点の重要性

このような失敗の起点は、現場で発生している事実を確かめていないところにあります。現状調査といいながら現場の意見や事実認識を確認しているだけです。そこには事実への気づきが疎かにされています。事実と事実認識の間に差があることは稀ではありません。

[図3]事実起点の進め方

そこで、現場である営業部門や生産部門で実際に起きている事実を可視化し、何かに気づくことができれば、本質的な問題にたどりつくことができるはずです。
事実確認の例として、需要予測情報から生産計画を策定する一連のシステムのデータベース情報を分析して、実際に需要予測から生産計画の数値ができあがるまでにどのようなプロセスを経ているのかがわかれば、いままで現場の人さえ気づいていなかったような事態が発見されるかもしれません。
また、需要予測という業務での人の動きを現場観察することによって、基本の業務プロセスと実際の仕事の仕方にはどのくらいギャップがあるのかという事実がわかってきます。
これらの事実確認を通して、需要予測の実態は営業の「売りたい数」であり、消費者が「買いそうな数」ではないことが確認され、本当の需要予測を得るためには、過去の販売実績の単なる集計ではなく、データマイニングしたり、さらには店舗での消費者の購買行動分析が必要というような発想が出てくるかもしれません。
このように事実を起点にしてプロセスを見ることにより、従来の営業と生産というフィールドで考えていても限界があり、対象フィールドを消費者行動まで広げるという発想転換ができるようになります。
このような意識改革や発想転換の結果、フィールドとフィールドを結びつけることによって新たな価値創造へのヒントが出てきます。これはフィールドを固定的に捉えて対処療法的に問題解決する方法や実現性を無視した「あるべき姿」や「ベストプラクティス」に盲従する考え方とは異なります。

[図4]事実を起点にしてプロセスを見る重要性
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