富士通

第5章 「サステナブルプロジェクト成果」

KUJILIFE

Co2の排出により地球全体の温暖化が進み、未来における地球に存在する生態系が変化することは明らかです。私達はこれらの背景をもとに持続可能な社会を実現するための情報機器のあるべき姿を考えました。

きたるべきサステナブルな社会においては情報通信技術が人々の生活にどのように役立っているのか?未来の社会「KUJILIFE」から持ち帰った暮らしの断片 "fragment" です。

地球の再生機能に頼るのではなく、"地球のために"、"自分自身のために"、"未来のために"、みんなが変わらなくてはなりません。私達はITを用いて環境活動をサポートするサステナブルデザイン「KUJILIFE」を提案します。

HoZZuk

いつもの景色の自然を読み解く、都会の環境ナビゲーター

今朝は少し早い電車に乗って一駅手前で降りてみよう。毎朝車窓から見慣れてるあの並木道が紅葉したから。朝日を受けて輝くイチョウにビュアーをかざせば、「ワーこのあたり、ほとんどが雌の木だ。もうすぐ銀杏がたくさん採れるらしい。もう少し右手に進むと池のある公園があるようだ。湧き水があるから魚の種類が多いらしい。都会の中でもこんなにマイナスイオンの濃度が高い。」そろそろいつもの駅に着く。明日は一つ先の駅まで行って戻ってみよう。身近な自然を楽しむための環境ナビゲーター。

Simul

頭脳を持った風呂敷風スーパーお買い物袋、ecology my bag

自然素材の風呂敷がいろんな形のバッグに変身。付属のタグに買い物メモを書き込んで商店街を歩けば、必要なものを置いてある店を教えてくれます。お店に入ればメモに沿って近い棚から順番に誘導してくれます。バッグに品物を入れるだけで商品情報やお勧めレシピなどが表示され、値段も合算されてゆきます。最後はまとめて電子決済。生体認証システムでセキュリティも万全。ちょっとおしゃれでたのもしいお買い物のガイド役です。

Sustenance From the Earth

知れば知るほど賢く選べる、宝石のような情報オーナメント

商品に近づけるだけで「どこどこ農園で農薬も化学肥料も使わずに丹精こめて育てられた何々種のぶどうを使って、なにがしワイナリーで丁寧に醸造、熟成されたワインだから、とってもオーガニックでフルーティ。ちょっと辛めできりっと冷やせばお寿司にもぴったり。ボトルはリターナブルだから飲み終わったら回収箱に返しましょう…」そんなことが動画で手元に飛び込んでくるから、おいしくて健康にもいい商品がちゃんと選べる。さらに、家族の好き嫌いや「うちの冷蔵庫に卵まだあったかな?あっ、牛が怒っている画像になってる!お肉の賞味期限が近いんだ。」などの在庫情報、素材に合わせた料理のレシピまで、今すぐ役立つ情報が手に入るから、買いすぎや二重買いが防げてモッタイナイことをしないですむのです。

もたずのもみじ

手ぶら、ブラブラ、手のひらだけで、安心グリーンショッピング

あの店、この店、いつも楽しいウィンドウショッピング。気に入ったものがあったら、まず手のひらでエントリー、買い物候補に加えます。もっといいのがあったら、さっきの候補ははずしましょう。さて、一通り見た後はお茶でも飲みながらゆっくり思案。やっぱりこれはこの次に、これよりあっちがよさそうだ、などなど悩んで決まったら、手のひらかざして最終決済。後で届けてもらいます。お店は在庫を置かずサンプルだけ、商品は倉庫から直接自宅へ届けられるので商品移動のエネルギーが減らせます。私は手ぶらでいろいろ見て回りいっぱい買ったつもりになって、でも本当に必要なものだけ買える。その上、手ぶらで帰れます。

As much as you like

好きなだけつないで丁度いい、ジャストサイズのアソートPC

構成はシンプル。CPU Cell、LCD Cell、HDD Cell 、MEDIA CellをHUBユニットでつないでゆくだけ。CPU Cell、LCD Cell、HDD Cell各1枚をモバイルHUBにさせばタブレットPCのできあがり。LCD Cellをいっぱいつなげば証券トレーダー用のワークステーションにもなる。リジッド型のHUBを積み上げてCPU Cell、LCD Cellをわんさかはめ込めばスパコンだってできてしまう。 無駄なく丁度いい機能と性能、サイズのパソコンが作れ、メンテナンスや部品交換が簡単。使用後のパーツのリユースや、リサイクルもやりやすい。

Recycling Travel

身の回りの私蔵資源をリサイクル、参加型モノづくりサービス

壊れた製品や部品や部材、身の回りには意外に資源が眠ってる。それを集めて何かを作ろう。足りない材料はWEB上で募集する。例えばステンレス。「18-8と刻印されたステンレスを持ってる人は送ってください。一緒にオリジナルデザインの洋食器を作りませんか?」 メンバーは部品の調達状況や専門家によるデザイン、生産計画などリアルタイムでモニターできる。 作りたいものが先にあって、そのためのリサイクル材料を集めるという新しいタイプのサービスです。

Ecopa

エコロジーはあなたのそばに、ほら砂漠に植えた木がみえる

PCなどの商品を買うと、一枚の葉っぱが入っている。葉っぱに書かれたURLから砂漠の緑化を申し込む。PCのメーカーが支援する砂漠の緑化エリアは、常にモニターカメラが監視するから、自分の援助で植えられた苗木の生長をリアルタイムで観察できる。すさまじい勢いで進む砂漠化に対してはあまりに微力な援助でも、参加している実感が持てるのは、いつでも様子が見えるから。 一枚の葉っぱが地球市民のパスポートなのです。




これは、日本の企業としては先駆的な、バックキャスティングによるデザインコンセプト開発の先進事例である。

プロジェクトチームはあらかじめサステナブルな社会について構想し、そのイメージを共有しつつ、そこでの生活に関するシナリオを描く。その上でその生活を支援する情報通信システムのコンセプトを提案し、環境的要件はもとより、社会的意義や文化的意味、さらには技術的、経済的実現可能性をも考慮しながら注意深くデザインを開発していった。その際、素材の選択や新しい価値観を表す造形表現にもチャレンジしている。結果的にはまだまだ近代のモダンデザインのスタイルから脱しきれていないところもあるものの、従来のアドバンストデザインからは一歩踏み出せたと思う。今後は更に革新的でしかも自然なコンセプトデザイン開発に取り組みつつ、その成果を実際の開発商品のデザインにもフィードバックさせていくことによって富士通デザインの先進性を確立することができるだろう。

サステナブルデザインガイドブック監修
益田文和