第4章 「エコデザイン」
エコデザイン
〔参考文献〕
『エコデザイン』
『戦略環境経営エコデザイン』
『Okala ecological design』
『富士通の環境配慮型製品開発情報』
http://eco.css.fujitsu.com/gproduct/index.html
1. エコデザインとは
エコデザインとは地球レベルのエコシステムに可能な限り負荷をかけずに、環境収容力の範囲で経済活動を営めるよう、環境効率を高めることを目的としたデザインと定義することができる。
エコロジーとは
エコロジー:
生物とその環境との関係について研究する生物学の一分野。
グローバル・エコロジー:
最大規模のエコロジー。土地、水、大気、生物、生態系、物質循環とそれらの関連を含む。
ヒューマン・エコロジー:
人類と地球のエコシステムの関係に関するエコロジーの一研究領域。
エコノミー:
エコロジーと同じ語源を持ち、大気、水、資源、食糧、廃棄物処理などのあらゆる基本的要素をグローバル・エコロジーに依存している、合理的な生産と消費をともなう活動。
未成熟なエコシステム:
少ない種類の競合しながら急速に成長する生物種によって構成され、利用可能なあらゆるエネルギーを使って成長する。例えば、山火事の後に再生する草や木の生態系。
成熟したエコシステム:
多様で安定した数の生物種によって構成され、エネルギーのほとんどは物質の循環に使われる。例えば、健全な森やサンゴ礁のような生態系。
2. 環境収容力
環境収容力
環境収容力はその生息環境において生存可能な、生物種の数と生物種ごとの個体の数量を示す。個体数が環境収容力を上まわると、個体数は食物の枯渇や病気や過剰な廃棄物のために減少する。環境収容力を超えた場合、個体数は一旦環境収容力をはるかに下回る数まで激減し、場合によっては絶滅することもある。
人口を支える収容力
人口を支えることができる地球環境の収容力は以下の方程式によって表すことができる。
人口、個人あたりの経済的富の平均値、経済的富の単位あたりの汚染など、数式内のすべての数値は増加している。ここでいう経済的富には知的富あるいは文化的富における価値は含まない。
3. 富の偏在
経済的富の増大が結果的にエコシステムに負荷をかけることにつながるとすれば、エコデザインはその縮小に向かわなければならない。しかし、どの程度縮小するかという議論の前提に、世界の中で国や地域によって著しい富の偏在が認められることを考慮しなければならない。
世界総人口の20%に過ぎない工業先進国(例えばOECD加盟国)が、世界の資源・エネルギーの80%を消費している現状ははなはだ不合理である。特に21世紀の世界経済発展の牽引役といわれるBRICs、つまり、ブラジル、ロシア、インド、中国がいわゆる先進国に含まれていないとすれば、潜在的な国家、地域間での緊張関係が有限な地球資源をめぐる対立関係へと進むことは避けられない。
まずは、富める国が消費を大幅に削減することからはじめなければならない。

4. 資源・エネルギー消費の削減目標
工業先進国がその資源およびエネルギーの消費量をどれほど削減するかを考えるとき、まずは資源・エネルギーの効率的な活用について検討する必要がある。その際有効な指標に環境効率がある。環境効率は通常以下のような関係式として表される。
環境効率
したがって、環境効率Eを高めるにはP(製品やサービスの機能・性能あるいは使用者にとっての価値)を高めつつ、資源・エネルギーの消費に代表されるようなI(環境負荷)を削減する必要がある。環境効率を2倍に高めることをFactor 2、10倍にすることをFactor 10という。
その環境効率の目標をどの程度にすべきかについては諸説あるものの、製品やサービスなどの種類によっては劇的な効率改善を期待できない(例えば食糧や医療など)ことから、全体としての効果を考えると可能な限り高い目標設定が望まれる。特に工業機械製品のように様々な技術革新、機能革新や用途改革の機会が望めるものの場合には最大限の目標を掲げるべきである。
日本の工業製品の場合、環境効率の目標をFactor 20としたい。
Factor 20 !20倍の環境効率=資源・エネルギーの消費を20分の1にする。 |
現に、電球形蛍光灯のように、環境効率=明るさ(1.6倍)×製品寿命(6倍)/消費電力(5分の1)とすると、Factor 30を超えるものもある。
