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サステナブルデザインガイドブック

はじめに

本ガイドブックは2002年に発行したEcoIDガイドブックを最新の社会情勢と科学的知見に基づくデータや理論について解説を加え改訂したものである。富士通が進める環境配慮型製品開発において、全てのデザイナーが日常的にサステナブルデザインを意識し、積極的に製品開発で実践していくためのガイドブックを目指している。

サステナブルデザインガイドブックは以下の5章で構成されている。

第1章 アーカイブス

自然環境や生態系と文明とのかかわり、地球環境やわれわれ人類の未来に関する膨大なアーカイブス(資料保管庫)をわれわれはすでに持っているここでは1960年代以降に著された、サステナブルデザインにとって大きな意味を持ついくつかの本を紹介する。是非このうち一冊でも多くの本を読まれることをお勧めしたい。

第2章 データベース

主に地球環境の現状とその問題点に関する最新のデータとその解釈について、信頼のおける知見の数々を紹介する。これが今われわれが棲む地球という惑星の客観的状況なのである。

第3章 サステナブルデザイン

このままではもはや持続不可能と判断せざるを得ない現代文明のパラダイムを大きく転換し、将来にわたって続けて行けるサステナブルな社会を可能な限り早期に実現するため、デザインに課せられた使命とその可能性について考える。

第4章 エコデザイン

過去10年間で築き上げてきた、地球環境に配慮したデザインの原理と方法論に関する枠組みを、デザイナーの視点に立ってまとめ、現実の製品企画開発におけるデザイン業務において実際に活用する方策を示す。

第5章 サステナブルプロジェクト成果

サステナブルデザインを視野に入れた、エコデザインの先行プロジェクトにおける成果についてその一例を紹介し、今後のデザイン開発にあたっての参考事例とする。


メッセージ

富士通のデザイナーの皆さんへ

1968年のクリスマスイブに月の軌道を回るアポロ8号から送られてきた、宇宙の闇に浮かぶ青く美しい小さな惑星「地球」の写真を見て、多くの人はその5年前にバックミンスター・フラーがその著書の中でいみじくも名付けた「宇宙船地球号」の意味を、理屈ではなくイメージとして実感した。それは、まさに悠久の宇宙空間にひとりぽつんと置かれた幼児のように頼りなくいとおしいもののように思えたし、それが自分達のかけがえのない住みかであるということは何という幸運かと、心から感謝せずにはいられないくらい美しかった。

半世紀足らずで地球は随分変わってしまった

その当時、地球の大気中の二酸化炭素濃度は320ppm程度(現在約380ppm)で、タンザニアのキリマンジャロは万年雪を頂いていたし、南極もグリーンランドも氷河に覆われ、地球温暖化に関するさしたる兆候も見られなかった。あの頃地球環境システムのメカニズムと人間の経済活動との因果関係に気づいていれば、現在進行しつつある事態は防げたのだろうか。しかし、その頃はまだ、環境問題といえば公害問題であり、地域の住民の健康と自然環境が守られれば良いと考えられていた。そもそも、当時の世界人口は30億人程度で、その後40年足らずで倍増する(現在65.5億人)などと誰が予想できただろうか。

いずれにせよ、われわれが唯一の住みかとするこの地球の環境に、現在容易ならざる事態が進行しているのは現実であり、その原因の多くの部分がわれわれ自身の生産活動、経済活動、社会活動ひいては生活そのものに起因していることは動かしがたい事実なのである。

デザイナーは責任を果たしてきたか

こうした状況に対処するために、ここ数年間、欧米と並んで日本の研究者や技術者も最大限の努力を払い、大きな成果を上げてきた。中でも日本の先駆的企業の多くが製品のライフサイクルを通しての環境負荷を可能な限り少なくする技術を開発し、製品開発に応用することで商品の環境効率を大幅に高めることに成功してきた。

果たしてこの過程で、われわれデザイナーも彼らに劣らず努力し、生産にかかわる者としての責任を果たしてきただろうか。製品の環境効率を高めるための国を挙げての取り組みに対し積極的に協力し、職能としての責務を全うしたと言えるだろうか。国連の依頼で世界で初めてエコデザインの体系をまとめたのがオランダのデルフト工科大学でインダストリアルデザインを学ぶ大学院生たちを中心としたチームだったことを考えるにつけ、果たしてわれわれが仲間達の熱意をきちんと引き継いできたのか、はなはだ心もとない。

環境対応技術のなしうる限界

さて、1997年に多くの国々が合意した京都議定書に明記されたわが国の二酸化炭素など温室効果ガスの削減目標は、2008年から2012年までの目標期間までに1990年を基準年として6%の削減であった。しかし、この10年近くのあらゆる技術的成果にもかかわらず実際には8%増加しているのである。その原因はいろいろと考えられるものの、基本的には資源・エネルギーの消費が増えているからで、つまりは製品の環境効率がいくら高まっても、それを超える勢いで消費が増えているのである。

この事実は、温室効果ガスの削減に限らず、地球環境の悪化を食い止めるために技術がなしうることには自ずと限界があることを示している。仮に省エネ効率が2倍の高性能エアコンが開発され、電気代も安いことからヒットし、結果的に今までの2倍のエアコンが使われたとすると環境に与える負荷は大幅に増えてしまうことになる。一方、省エネ型のエアコンを買う前に建物の構造を改善し、あるいは風通しの良い部屋に引っ越して、なるべくエアコンを使う時間を少なくする準備をするならば、間違いなく環境負荷の低減に寄与できるはずである。このように人の心理や価値観にまで踏み込んで、生活様式や消費行動に変化を与える可能性があるのは、技術開発よりはむしろ、生活提案を含むデザインによってである。

サステナブルデザインというチャレンジ

今後何世代にもわたって続けてゆける安定した社会、つまりサステナブルな社会を可能な限り早く実現することこそが21世紀最大の世界的なプロジェクトである。そしてその成功の鍵を握るのが、人ともののかかわり方を根本から見直すサステナブルデザインだと私は信じている。その推進に貢献できるチャンスが今われわれの目前に開かれている。大手メーカーという巨大な生産システムと、何億人という生活者を擁する世界市場と直接的にかかわる位置にいるデザイナーにとって、これ以上チャレンジングなテーマも絶好のタイミングもないではないか。

デザインは社会に貢献できるか

ビクター・パパネックは名著”Design For The Real World”の冒頭で次のように書いている。「インダストリアルデザインほど有害な職業は他にない。いんちきくさいことにかけては更にひどいのが広告デザインだ。人々を説き伏せ、持ってもいない金で、見向きもしない他人に見せびらかすために、必要ないものを買わせる、今日最もいんちきくさい業界だろう。そんな広告屋に乗せられて安っぽいキンピカのくだらないものをでっち上げるインダストリアルデザインだってほとんど同罪だ。」

私は30年以上にわたってインダストリアルデザインの世界に生きてきたものとして、学生時代に読んだこの言葉を常に戒めとしてきた。実際、デザインは市場での競争に勝利することや、企業の短期的な売り上げに貢献すること以外に、社会に対してなしうることはないのだろうか?パパネックはそうは思わないからこそあえて苦言を呈したのだし、私も決してそうは思わないからこそこの世界にとどまってきた。

このガイドブックは、富士通のデザイナー、中でも商品の企画開発に関わるインダストリアルデザイナーに向けて書かれたものである。世界中見渡してもあなた方の前を走る者はほとんどいない。この小冊子を手がかりにして果敢に道を切り開いていっていただきたい。あなた方の会社は世界有数の環境先進企業として、きっとその活動を支援してくれるに違いない。幸運を祈ります。

2006年12月
サステナブルデザインガイドブック監修
東京造形大学 教授
エコデザイン研究所 所長
益田文和


第1章 「アーカイブス」

総覧

地球環境と現代文明のサステナビリティに関する認識については1970年代からの30年あまりで、またエコデザインの理論と手法に関しては1990年代後半からの約10年間で、おおよそその枠組みが成立したといえる。

その概要についていくつかの代表的な文献を手がかりに見てみたい。

まず、1960年台中頃、バックミンスター・フラーが提示した「宇宙船『地球』号」のモデルは、1972年に出されたローマ・クラブの「成長の限界」によって理論的、実証的に裏付けられた形で、有限な地球環境のイメージを強固なものとした。こうして1970年代に提示された成長、拡大、開発、競争といった現代文明の原理そのものに対する疑義に対し、1980年代後半に、何をしてはいけないか、を明快に示したのが、スウェーデンのカール=ヘンリク・ロベール率いる「ナチュラル・ステップ」の4つのシステム条件である。

一方、「生きのびるためのデザイン」でデザイナーの社会的責任について厳しく問うたヴィクター・パパネックは1970年台初め、すでに商業主義批判から環境問題、南北問題、社会的公正さやバイオミミクリーに至るまで、現在のエコデザイン、ユニバーサルデザイン、サステナブルデザインの全領域に亘ってデザインの視界を広げようとしていた。

いわゆる、地球環境に配慮した製品設計の手法が確立したのは、1997年UNEP(国連環境計画)の支援でまとめられたマニュアル「エコデザイン」によってである。その考え方は1999年に山本良一の「戦略環境経営エコデザイン」で最新の理論や豊富な事例とともに補強され、エコデザイン学会連合、エコデザイン国際会議、エコプロダクツ展など、現在も続くわが国におけるエコデザイン活動の基点を作った。2004年にはIDSA(米国インダストリアルデザイナー協会)のフィリップ・ホワイト等によって、デザイナーがエコロジカルデザインを学ぶためのテキスト「Okala」が発行されている。これは対象を主にインダストリアルデザイナーに絞っているという点で大変参考になる。

2006年には気候変動に代表される、いわゆる地球環境問題の現状に対する世界中の科学者による知見が、「サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書2006」としてまとめられている。そのうち、地球温暖化を中心とした今後の予測を地球シミュレーターによって描いたのが、山本良一責任編集「気候変動+2℃」である。そして、同じく気候変動による人類の危機を描いた、前アメリカ大統領候補アル・ゴアによる「不都合な真実」は、今年出版されると同時に映画化され大きな話題を呼んでいる。

こうして、30年前には警鐘でしかなかったサステナビリティやエコデザインは、いまや既成事実化し、実践の段階に入っている。本来デザイナーにはここに紹介した全ての本を一読していただきたいが、ここにそのごく一部を抽出し、手引きとしたい。

富士通株式会社 総合デザインセンター


第1章 「アーカイブス」

広大な宇宙空間を時速96,000kmで疾走する小さな宇宙船「地球」号

R・バックミンスター・フラー
『宇宙船「地球」号 フラー人類の行方を語る』より

われわれの小さな宇宙船「地球」号は、直径、たかだか8,000マイルで、宇宙の広大さの中でほとんど無視していい大きさである。

一分間にわれわれは100マイル回転し、軌道上を1,000マイル疾走しているのだ。

(p.55 / 4・宇宙船「地球」号)


〔出典〕 『宇宙船「地球」号 フラー人類の行方を語る』
R・バックミンスター・フラー著、東野芳明訳(ダイヤモンド社/1972年)
Operating Manual for Spaceship EARTH Richard Buckminster Fuller (Southern Illinois University Press/1969)

化石燃料や原子力を燃していたら宇宙の中で破産する

R・バックミンスター・フラー
『宇宙船地球号 操縦マニュアル』より

エネルギーを得るために「宇宙船地球号」本体を燃やすこともできるけど、そんなことをしていたら、未来はお先まっくらだ。

太陽から貯めるのに何十億年もかかった化石燃料を燃やして、そのエネルギー貯金だけに頼って生きるのか、あるいは地球の原子を燃やして私たちの資本を食いつぶして生きるのか、どちらにしても、それでは後の世代の人間たち、そして彼らの前に広がる日々に対して、全く無知、そして無責任というものだ。

私たちは宇宙のなかで破産する。

(p.90-91 /第6 章 シナジー)


〔出典〕 『宇宙船地球号 操縦マニュアル』
R・バックミンスター・フラー著、芹沢高志訳(筑摩書房/2000 年)
Operating Manual for Spaceship EARTH Richard Buckminster Fuller (Southern Illinois University Press/1969)

驚くほど早い時期にわれわれは成長の限界に接近する

『成長の限界—ローマ・クラブ「人類の危機」レポート』より

世界人口、工業化、汚染、食糧生産、および資源の使用の現在の成長率が不変のまま続くならば、来るべき100年以内に地球上の成長は限界点に到達するであろう。

(p.11 /序論)


先見の明をもつ多くの人々がすでに気づいていることであるが、人間活動の多くが短い倍増期間をもって急激に増加しており、またそれらの活動が巨大な規模に達することにより、驚くほど早い時期にわれわれは成長の限界に接近してしまう……

(p.73 / 3・システムにおける成長)


〔出典〕 『成長の限界─ローマ・クラブ「人類の危機」レポート』
ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ジャーガン・ラーンダズ、ウィリアム・Wベアランズ三世共著、大来佐武郎訳( ダイヤモンド社/1972年)
The Limits to Growth -A Report for The Club of Rome's Project on the Predicament of Mankind Donella H. Meadows, Dennis L. Meadows, Jorgen Randers, William W. Behrens Ⅲ (1972)

この地球上で物質的成長が無限に続くと考える人はいない

人口と資本がまもなく成長をとめなければならないという議論には、多くの反対があるかもしれない。しかし、この地球上で物質的成長が無限に続くと考える人はいないであろう。

(p.135 / 4・技術と成長の限界)


〔出典〕 『成長の限界─ローマ・クラブ「人類の危機」レポート』
ドネラ・H・メドウズ、デニス・L・メドウズ、ジャーガン・ラーンダズ、ウィリアム・Wベアランズ三世共著、大来佐武郎訳( ダイヤモンド社/1972年)
The Limits to Growth - A Report for The Club of Rome's Project on the Predicament of Mankind Donella H. Meadows, Dennis L. Meadows, Jorgen Randers, William W. Behrens Ⅲ (1972)

地殻に由来する物質の濃度が自然界において充分低いレベルで安定していること

(システム条件1)

カール=ヘンリク・ロベール
『ナチュラル・ステップ─スウェーデンにおける人と企業の環境教育─』より

これは二つの意味を持っている。一つは、化石燃料や鉱物などの地下資源を掘り出し続けることによって、やがて利用可能な経済的埋蔵量を超えてしまい、実際には使えなくなってしまうということ。もう一つは、地下にあって安定していた物質が掘り出されて利用される課程で燃やされたり、化学的に処理されたり、物理的に分解されたりして地表や大気中に放散され分子ごみとして増加し蓄積され るということ。石油や石炭や天然ガスを燃やすことによって大気中の二酸化炭素濃度が高まり、温室効果を招くのもその例。

【対策】
化石燃料や鉱物資源の消費量を極力抑える。つまり、化石燃料を燃料として使う以外に石油由来のプラスチックの生産量も増やさない。銅や亜鉛などの希少金属はもとより、鉄や非鉄金属の生産量、消費量も増やさない。徹底した省資源、省エネルギー設計によるリデュースやリユース、リサイクル、更には再生可能資源・エネルギーへの代替によって条件に近づくことが可能となる。

(p.90-45 / 5・単純化を排したシンプル主義)


〔出典〕 『ナチュラル・ステップ─スウェーデンにおける人と企業の環境教育─』
カール= ヘンリク・ローベル著、市河俊男訳(新評論/1996年)
The Natural Step Story: Seeding a Quiet Revolution Karl-Henrik Robert (1992)


第1章 「アーカイブス」

社会の生産活動に由来する物質の濃度が、自然界で充分に低いこと

(システム条件2)

これは社会の中である物質を生産することによって、その物質が自然界に蓄積してゆくような質と量の生産をすべきではないということ。例えば長い間変化することのないプラスチックなどのようなものを合成して放置するようなこと。更には、富栄養化や酸性化を招く窒素化合物や、有毒な化学合成物質など。

【対策】
自然界にとって未知の長寿命物質は生産しない。超寿命化やリユースやリサイクルによって廃棄量を減らす。

(p.94-95 / 5・単純化を排したシンプル主義)


〔出典〕 『ナチュラル・ステップ─スウェーデンにおける人と企業の環境教育─』
カール= ヘンリク・ローベル著、市河俊男訳(新評論/1996年)
The Natural Step Story: Seeding a Quiet Revolution Karl-Henrik Robert (1992)

自然の循環と多様性を支える物理的基盤が守られていること

(システム条件3)

人為的に自然の状態を変えたり傷つけたりして自然の物質循環能力を損なわないこと。人間社会の拡大によって、森林伐採による土壌流失、砂漠化、農業用地の減少、生態系の多様性の喪失、生物種の絶滅などが起きるようなことがあってはならない。

【対策】
自然の活力をそがないよう、都市化にともなう道路、港湾、治水などのインフラストラクチャーの建設を極力控える。

(p.96-97 / 5・単純化を排したシンプル主義)


〔出典〕 『ナチュラル・ステップ─スウェーデンにおける人と企業の環境教育─』
カール= ヘンリク・ローベル著、市河俊男訳(新評論/1996 年)
The Natural Step Story: Seeding a Quiet Revolution Karl-Henrik Robert (1992)

効率的な資源利用と公正な資源分配が行われていること

(システム条件4)

資源は効率的に公平に利用する。富める地域と貧しい地域の間で不公平な資源配分は避けなければならない。

自然の生産能力を最大限に活用して食糧生産に振り向けたとした場合、地球環境が養える人の数は最大でも90億人と言われているが、食糧生産以外の資源・エネルギー消費も考慮すればキャパシティは更に低くなる。ちなみに、スウェーデンの車を全てバイオ燃料で走らせるとすると、今の農業用地の全てに匹敵する土地が必要となる。

つまり、実際には世界人口65億人の現状でも食べるのでカツカツのはずなのに、現実には一部の地域で様々な資源が大量に消費されていること自体、不公平な資源分配によって自然界の生産能力の不足を補っているということになる。

【対策】
工業先進国、資源の大量消費国が率先して資源消費に頼らない社会に向けての体質改善に着手する必要がある。

(p.97-99 / 5・単純化を排したシンプル主義)


〔出典〕 『ナチュラル・ステップ─スウェーデンにおける人と企業の環境教育─』
カール= ヘンリク・ローベル著、市河俊男訳(新評論/1996 年)
The Natural Step Story: Seeding a Quiet Revolution Karl-Henrik Robert (1992)

もしもデザインが生態学的要求にこたえうるものであるならば、それは革命的だ

 ヴィクター・パパネック
『生きのびるためのデザイン』より

あらゆる組織-私的資本主義であれ国家社会主義であれ、あるいは両者の混合による経済組織であれ-は、われわれがいっそう多く買い、いっそう多く消費し、いっそう多く浪費し、いっそう多く投げ捨て、そしてその結果地球という救命いかだを破壊して行くのだ、という仮説の上に築かれている。もしもデザインが生態学的要求にこたえるものであるべきだとするならば、それは国民総生産(GNP)-それがいかに大きくても-への配慮から自由でなければならない。

(p.179 /10・人目をひくようなはでな浪費—デザインと環境)


〔出典〕 『生きのびるためのデザイン』
ヴィクター・パパネック著、阿部公正訳 (晶文社/1974年)
Design for the Real World : Human Ecology and Social Change Victor Papanek

エコデザインという言葉が選ばれたのは、この言葉が製品開発ではエコ ロジカルな要求とエコノミカルな要求との間の正しいバランスを見出す必要があるという意味を含んでいるからである。

国連環境計画(UNEP)
『エコデザイン』より

エコデザインは最終的にサステナブルな生産と消費のシステムにつながるものでなくてはならない。

(p.34 /第2章エコデザインの本質)


〔出典〕 『エコデザイン』
国連環境計画(UNEP)原本発行
永田勝也翻訳監修ミクニヤ環境システム研究所株式会社/2001年)

エコデザインされていない工業製品は、工業製品と呼ぶに値しない

山本良一
『戦略環境経営エコデザイン』より

工業製品は、アートやクラフトと異なり、大量生産、大量供給を前提として開発されるものであり、地球環境へのインパクトが大きいのである。したがって、環境調和性は、製品が工業製品であるための必要条件である。

つまり、エコデザインされていない工業製品は、もはや工業製品と呼ぶに値しないということを認識しなければならない。

(p.39 / 2-4 インダストリアルデザイナーはエコデザイナーへ)


〔出典〕 『戦略環境経営エコデザイン』
山本良一著、益田文和+DMN エコデザイン研究会編
(ダイヤモンド社/1999 年)


第1章 「アーカイブス」

「あなた方が自然の資源と呼ぶものをわれわれは親戚と呼ぶ」

オノンダガ族の祈祷師 オレン・ライオン

米国インダストリアルデザイナー協会(IDSA)
『Okala ecological design』より

Okala とはホピ族固有の言葉で「生命をつなぐ力」を意味する (内表紙)

ホピ族は、ネイティブ・アメリカンの一つで、主にアリゾナ州北部の6,000k ㎡のインディアン居留区に住んでいる。居留区はナヴァホ族の居留区で周囲を囲まれている。一部は、コロラド川の居留区に生活している。西アリゾナのコロラド川に沿った地区である。メサと呼ばれる三つのテーブルマウンテンに居留。

【神話】
「ホピ」とは「平和の民」という意味。マヤ文明の末裔が、神に導かれ現在の居留地にやってきたのが1000 年前。神からの様々な預言を伝承しているという。原爆についても預言がされており「灰のつまったひょうたん」と表現されていた。

ヒロシマ・ナガサキにおとされた原爆の原料となったウランはフォーコーナーズというホピの住む土地から採掘されたものである。現在から未来にかけての預言は「世界は今物質への強欲のためにバランスを失っており、このままでは世界は終わる」という警告。正しい道を選べば発展の道が残されているという。

(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)


〔出典〕 『Okala ecological design』
米国インダストリアルデザイナー協会(IDSA)
フィリップ・ホワイト他編
(2004 年)

有限な世界で無限な成長は不可能である

『サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書
Science on Sustainability 2006』より

サステナビリティという概念は、明らかに「有限な世界で無限な成長は不可能である」、また「従来型の経済成長には物質的、生態学的な限界がある」という認識のもとに作り出されたものである。

(p.16 /第1章サステナビリティの定義)


〔出典〕 『サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書 Science on Sustainability 2006』
サステナビリティの科学的基礎に関する調査事務局/株式会社イースクエア内
(2005年)

サステナビリティは21世紀の最優先課題

「サステナビリティ(持続可能性)」が、21世紀の人類にとって最優先の課題であることに異議を唱える人は少ないのではないだろうか。

(p.264 /第4章サステナビリティの達成に向けて)


〔出典〕 『サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書 Science on Sustainability 2006』
サステナビリティの科学的基礎に関する調査事務局/株式会社イースクエア内
(2005年)

人類はライオンのたてがみを引く無邪気な子ども

山本良一
『気候変動+2℃』より

現在の状況は人類という無邪気な子どもが、地球の気候システムという「ライオン」のたてがみを引っ張っていることに喩えられます。地球の気候システムはCO2 濃度に敏感と言われ、工業化前より100ppmも濃度を増加させたことは、まさにその「ライオン」のたてがみを相当強く引っ張っていることを意味します。

(p.133 /あとがき)


気候ターゲット「2℃」突破は2028年

"気温が2℃上昇した場合、気候リスクにさらされる人口は、水不足 人口27億人、マラリア2.3億人、洪水0.3億人、飢餓0.1億人の計29.7億人"

(p.52 /コラム3・気候ターゲット2℃)


〔出典〕 『気候変動+2℃』
山本良一責任編集、Think the Earth Project編
(ダイヤモンド社/2006年)

自分が何をしているのか知りたくないようなことをして給料をもらっている男に、真実を理解させることは難しい。

AL GORE(アル・ゴア)
『AN INCONVENIENT TRUTH(不都合な真実)』より

IT IS DIFFICULT TO GET A MAN TO UNDERSTAND SOMETHING WHEN HIS SALALRY DEPENDS UP ON HIS NOT UNDERSTANDING IT.

UPTON SINCLAIR

(p.266)


〔出典〕 『AN INCONVENIENT TRUTH(不都合な真実)』
AL GORE(アル・ゴア)著
(2006)


第2章 「データベース」

世界は今、どうなっているか?

人類誕生以来の十数万年間、2~3億人にとどまっていた世界人口は18世紀の産業革命以降急増して10億人を突破するや、たった250年余りで6倍以上に激増。2050年までには90億人を超えるまで増えると予測。

いわゆる20世紀の先進工業国の多くではすでに人口の伸びは止まっており、人口減少に転じている国も多い。現在進行中の爆発的な人口増加は、中国、インドなど急速な経済成長を遂げつつある国々と、それ以外の多くの開発途上国において起きている。

それらの国や地域では、すでに水、食糧、資源、土地などが不足してきており、その深刻な影響は今後世界中の国々に及ぶことが懸念される。

図1:人類誕生以来の人口増加の推移・急増する人口
出典:United Nations(国際連合)より
参考文献:『AN INCONVENIENT TRUTH (不都合な真実)』(216-217)


2.地球温暖化の危機

世界の平均気温は19世紀後半の平均気温と比較して、すでに1℃以上高くなっている。大規模気候変動の臨界点といわれる+2℃突破は20年後との予測も。

気温上昇がこのまま進むと、2050年頃には+3℃を超え、熱帯雨林のサバンナ化や海洋や土壌中からのメタンガス放出などにより温暖化が加速され、大西洋海流の減速あるいは停止を含む全地球規模での気象崩壊を招く恐れがある。

この過程で、南極氷床の溶解による海面水位の上昇のほか、局地的な極寒と猛暑がまだらになって起き、干ばつと洪水、水不足と食糧不足、マラリアやデング熱などの全世界的蔓延、その他想像を超えた災禍が懸念される。

世界最速の地球シミュレーターによる予測によるとこのままでは21世紀末までに+5℃に近づくという。

2005 年
世界は一番暑かった。

図02:地球の平均気温の変化
出典:IPCC(気候変動に関する政府間パネル) 第三次評価報告書第一作成部会より
参考文献:『AN INCONVENIENT TRUTH (不都合な真実)』(P72-73)


CO2をはじめとする温室効果ガスは、その排出から気温上昇までに約10年間の時間差があることから、今、直ちに抜本的な対策を打ったとしても10年後までは、このまま温暖化が進行する。

図3:世界の二酸化炭素濃度と平均気温の経年変化相関図
出典:IPCC(気候変動に関する政府間パネル) 第三次評価報告書第一作成部会より
参考文献:『AN INCONVENIENT TRUTH(不都合な真実)』(P66-67)



第2章 「データベース」

3. 資源・エネルギー枯渇の危機

グローバルな経済発展は、大規模な資源開発により巨大な物質フローをもたらし、膨大なCo2の排出とともに資源・エネルギーの枯渇を招く。

日本のエネルギー需要の推移

日本におけるエネルギー需要の推移を見ると、1960年代以降二度にわたる石油危機を経験したにもかかわらず伸び続けている。

図4:日本のエネルギー需要の推移
出典:エネルギー白書2004より作成
参考文献:『サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書
Science on Sustainability 2006』


日本における物質フロー

物質フローの内訳を見ると、1年間に使った物質(材料)の約半分は製品や施設などとしてストックされるが、残りは消費されて無くなるか廃棄物として処理されているのが分かる。

図5:日本における物質フロー/単位:100万トン
注:産出側の総量は、水分の取り込み等があるため総物質投入量より大きくなる。
出典:平成16年版環境白書(環境省編)、各種統計より環境省作成


主要なエネルギー資源・鉱物資源の残余年数

貴重な地球資源のうち石油を含む代表的な6品目が今後50年以内に枯渇すると予測されている。実際にはオイルピーク論のように埋蔵量は充分あっても経済的に利用できなくなるか、銅鉱山のように激しい環境破壊をともなう採掘が続けられなくなることも原因と考えられる。

図6:主要なエネルギー資源・鉱物資源の残余年数(残余年数=埋蔵量/生産量)
2000年現在(ただし、ウランは1997年、アルミニウムは1991年)
出典:BP Amoco ”Statistical Review of World Energy 2001”, OECD/NEA-AEA,
Mineral Commodity Summaries 2001(一部2000),World Metal Statisticsより環境省作成
参考文献:『環境プレイヤーズ・ハンドブック2005-サステナブル世紀の環境コミュニケーション-』



第2章 「データベース」

掘り尽くされる露天掘り銅山

銅山などの露天掘りは地表の環境を破壊しつくし、生態系に壊滅的な打撃を与えてしまう。

図7:掘り尽くされる露天掘り銅山(チリ)
チリには世界最大の銅産出国である。世界の4分の1が埋蔵されて
いるというが、それも50年以内に枯渇すると見られている。
出典:Adobe Stock photo


4.水と食糧の危機

森林伐採と過度の灌漑によって急速な砂漠化が進行し、すでに4.8億人分の地下水が枯渇。異常気象による干ばつから飲み水と食糧不足の危機が迫る。

地球上の水の97.5%は海水で、2.5%の淡水中人が利用できるのは0.01%に過ぎない。

砂漠化の現状

砂漠化の影響を受けている土地の面積

砂漠化の影響を受けている人口

耕作可能な乾燥地における砂漠化地域の割合(大陸別)

図8:砂漠化の現状
出典:UPEN "Desertification Control Bulletin"より環境省作成
参考資料:『環境プレイヤーズ・ハンドブック2005-サステナブル
世紀の環境コミュニケーション-』


一人当たりの穀物生産量は減り始めた

世界の穀物生産量の増加には限界があり、人口増加とともに一人当たりの生産量は減少している。

図9:一人当たりの穀物生産量は減り始めた
出典:FAO;PRB、参考文献:『地球のなおし方』
2000年には、1950年時点の3倍もの穀物が生産されている。しかし、人口が増えて
いるため、一人当たりの穀物奏せ資産量は、1980年代半ばにピークに達して以来、
減少をはじめている。それでも、1人当たりの穀物生産量は1950年に比べて40%多い。



第2章 「データベース」

わが国は幸いなことに、今のところ水資源には恵まれており、水の需要を国内の水源でまかなうことができる。しかし、多くの農産物を輸入に頼っており、それらの農産物を生産するために必要な水を間接的に消費していることになる。これをバーチャルウォーター(仮想水)といい、食パン1斤ができるまでに必要な水は500~600リットル、ステーキ200グラムが食卓に届けられるのに必要な水は約4,000リットルであるといわれている。わが国の仮想水の総輸入量は約640億立方メートル/年と推計しており、これは、日本国内での総水資源使用量約900億立方メートル/年の3分の2程度にあたる。

日本のバーチャルウォーター総輸入量

図10:日本のバーチャルウォーター総輸入量(天水含む)


日本の品目別バーチャルウォーター投入量

図11:日本の品目別バーチャルウォーター投入量(億m3/年)
出典:「バーチャルウォーターを考慮した世界水資源アセスメント」
(東京大学生産技術研究所 沖大幹)


食糧自給率の低下

わが国の食糧自給率は先進諸国中最低で、しかも年々低下している。今後世界的な水不足と食糧不足が日本の食糧事情に与えるインパクトは計り知れないものがある。

図12:わが国の食料事情・カロリーベースの自給率の推移量
参考資料:日本以外の国についてはFAO”Food Balance Sheets”等を
基に農林水産省で試算。ただし韓国については、韓国農村経済研究院
”Korean Food BalanceSheet 2001”による(1970,1980,1990,および1995~2001年)
参考文献:『サステナビリティの科学的基礎に関する調査報告書 Science on Sustainability 2006』



第2章 「データベース」

5.生物種絶滅の危機

多くの森林が耕作地へ転換され、世界の原生林のおよそ半分がすでに消滅。生物多様性が失われつつある。1950~1997年で世界の魚介類の水揚げ量は5倍(1,900万トンから9,500万トン)になり、水産資源が減少。鳥類の11%、哺乳類の25%、魚介類の34%、熱帯植物の50%が絶滅の危機に面している。

個体数の推移

図13:個体数の推移/生きている地球指数
出典:UPEN "Desertification Control Bulletin"より環境省作成
参考資料:『環境プレイヤーズ・ハンドブック2005 -サステナブル世紀の環境コミュニケーション-』


WWF「生きている地球指数1970-2000(The Living Planet Index)」

「生きている地球指数」は世界の自然生態系の状態を表す指標である。森林、淡水および海洋の3つの指数の平均によって算出される。この3つの指数とも30年来にわたっておよそ37%の減少を示した。

森林生物種の個体数指数:
森林に生息する鳥類、ほ乳類、は虫類の個体数の平均。15%減少していることを示している。

淡水生物種の個体数指数:
湖や川などに生息する鳥類、ほ乳類、は虫類、両生類そして魚類の個体数の平均。54%減少していることを示している。

海洋生物種の個体数指数:
沿岸地域や海洋に生息する鳥類、ほ乳類、は虫類および魚類の個体数の平均。35%減少していることを示している。

生物多様性の損失

生物種の絶滅は生態系の多様性を損ない、生態系システムそのものが安定性を欠き、特定の生物の異常増殖を引き起こしたり、それによって連鎖的な絶滅が起きたりする危険をはらんでいる。害虫や病原菌、未知のバクテリアなどの増殖で人間の食糧である動植物の絶滅や、われわれ自身の健康被害などにもつながりかねない。

絶滅した動物たち

7世紀以来、人間による乱獲や、外来生物の侵入による生態系の乱れにより600種以上の動物が絶滅したといわれている。

ドードー:

食料や見世物として乱獲され、1681年の目撃を最後に姿を消した。

タスマニアタイガー
(フクロオオカミ):

大航海時代、ヨーロッパからの入植者による虐殺にて激減(1888~1909年の間で2,184頭が虐殺された)。1933年、野生個体が確認され動物園に移されるも、1936年に死亡し絶滅。

絶滅が危惧される動物たち

ペンギンやホッキョクグマなども絶滅が危惧されている。

動物に限らず、植物種も同様に減少している。そして人類は・・・・・・。


第3章 「サステナブルデザイン」

図14:サステナブルなデザインのアプローチ
出典:LLPエコデザイン研究所


サステナブルデザインとは?

サステナブルデザインとは一体何なのか?元の英語は "Design for Sustainability" 。ではサステナビリティとは何かと聞いて、持続可能性だと答えられても分りにくい。何が持続するのか、地球か、自然環境か、あるいは気候か、生態系か?どうすれば持続するのか、しないのか?

地球環境は持続する?

地球は誕生以来少なくとも4回の大きな氷河期を経験し、8億年から6億年前の氷河期には赤道まで厚さ3,000mもの氷で覆われたスノーボールになってしまったという。過去数百万年だけ見ても、数万年から十万年の周期で氷期を迎えていて、そのたびに現在の自然環境から見れば想像を絶する激変を繰り返しているのだから、長い目で見れば地球環境には、持続可能も何もあったものではない。

逆の言い方をすれば、それだけ激しい変化を繰り返しながら地球は存在し続け、そのダイナミックな地球環境の変動の刹那にわれわれ人類の歴史の全てと現代の文明があるということである。この壊れやすいわれわれの文明社会と生活環境を今しばらくは何とか無事に維持したいものだ、というのが正直なところで、地球温暖化を始めわれわれが地球環境問題と言っているのは、実は地球レベルでの人間にとっての生活環境悪化の問題に他ならない。

続けてゆける社会のためのデザイン

どうやらこの文明はこれ以上もちそうもない、という議論が沸き起こったのは1970年頃。ここ10年ばかりはそのことを証拠立てる事実が次々と明らかになっている。その主な内容は、産業革命以来の工業生産と消費文明が20世紀後半になって急激に拡大し、世界人口の激増とあいまって、地球資源の枯渇や、地球規模での気候変動とそれによる水不足や食糧危機、疫病の蔓延など人類の生存にかかわる災禍をもたらしつつあるというもの。

もはや、その信憑性や利害関係をめぐって議論や駆け引きをしている場合ではなさそうだ。それより自分達から考え方を根本的に改めて、生活の仕方を、社会のありようを、経済の仕組みを、そして文明の枠組みを変えてゆこう、何万年とはゆかないまでも、せめて今後何世代か先までは何とか暮してゆける社会、可能な限り持続できる新しい社会を作ってゆこう、という意思がサステナビリティという言葉には込められている。したがって、サステナブルデザインの意味をより正確に表現すれば、"Design for the Sustainable Society"、続けてゆける社会を作るためのデザインということになる。

サステナブルな社会の条件

地球環境は何と言っても社会存続の基盤ではあるが、社会がサステナブルであるためには環境的な条件を改善するだけでは充分ではない。仮に資源とエネルギーの消費が抑えられるのと引き換えに病気や戦争や犯罪が増えるとすれば、社会は持続できないだろう。また、仮に権力によって社会秩序を維持したとしても、自由で文化的な活動が抑圧された社会など誰も望まないだろう。環境的な条件においてサステナブルであるとともに、社会的な意味でも、更には文化的にもサステナブルでなければならないし、そのためには是非ともサステナブルな経済の裏づけが必要である。

新たな価値観とサステナブルデザイン

大量生産と大量消費、大量廃棄、とどのつまりは地球資源の大量消費と地球環境の悪化、富の著しい偏在と貧富の差の拡大、地域間格差や社会的対立構造。この因果関係を断つための推進力となるのは新しい価値観の構築である。

われわれはすでに地球の許容力を超える消費の上に立って経済活動を行っているのだから、自分が物質的に豊かになれば必ず別の誰かが貧しくなる。それならばいっそ物質的にはシンプルでありながら心身とも充実した豊かな暮らしがしたいという価値観、そのほうがカッコイイという美意識。それはこの国の歴史を通じて人々が変わらず求め続けてきた理想の生き方ではなかったか。そのようなサステナブルな生活を支える社会環境、都市環境、生活環境、道具環境そして文化的環境を実現するためのデザインをサステナブルデザインと定義しよう。

目標はサステナブルな社会を実現すること、そのためには環境調和性とともに社会的意義や文化的意味にも配慮し、さらに経済的可能性をも考慮しつつ、製品やサービス、システムや施設などを注意深くしかもイノベーティブにデザインする必要がある。その場合、視線は実現すべき未来の社会の姿に向けなければならない。サステナブルな社会とはどんなものかを構想し、そこに向けたシナリオを描きながら筋書きを持ってデザインするのである。


第3章 「サステナブルデザイン」

2006年現在、我々の文明はすでに地球のキャリング・キャパシティ(環境が持続的に支えられる生命活動の総量=環境容量)を超えた規模での活動を行っている。

環境容量を超えた環境の規模

市場のニーズに応えて何でも商品化しようとする従来のマーケティングに対応したデザイン開発ではひたすら消費の拡大を招く。

従来のマーケティング手法によるデザイン

現代の文明の規模は一見現実的に見えるが、他者の犠牲の上に成り立っており、実際には不合理である。この調子で経済活動を続けた場合はいくつ地球が必要になってしまうのか? 市場のニーズと人々の欲求にまかせた従来の開発を行うと地球が何個あっても足りない。エコロジカル・フットプリント(注)で計算すると、日本人の生活は地球2.4個分、世界中がアメリカ人の生活をするには地球が5.3個必要。開かれた未来のように見えるが、実は非現実的なのである。

注)エコロジカル・フットプリント:
環境容量をあらわす一つの手法。人間活動により消費される資源量について、それを生産するために必要な土地面積で表したもの。人間が地球環境に及ぼす影響の大きさとみることもできることから、エコロジカル・フットプリント(地球の自然生態系を踏みつけた足跡)と呼んでいる。

従来の経済活動は不合理で非現実的

サステナブルな社会とは実は地球1個分でまかなえる文明のスケールなのである。サステナブルな社会は地球1個で100億人が暮らせる社会なのである。

サステナブルデザインを考える時デザイナーは、サステナブルな社会とはどのような社会であるかを想像し、その中に身を置き、何が必要かを的確にとらえてデザイン開発を行わなければならない。

バックキャスティング

その場合、有効なのがバックキャスティングである。スウェーデンの環境NGO、ナチュラル・ステップが提唱するこの考え方はデザイン開発のツールとして応用することが可能である。一旦自分自身の視点を未来の位置地点に据えて、そこから振り返って現在を見るパースペクティブが共有できると、今何をすべきか、の議論が可能となる。未来の社会におけるサステナブルな価値観を尺度としてデザインを評価することができる。

従来のマーケティングは市場の要求に応えるならば全て良し、環境に負荷を与えようと、社会や健康に多少害があろうと、法律に反しない限り何でも有りの成り行き次第。サステナビリティなど望みようもない。あらかじめ未来の社会の達成目標を立てた上で視座を定め、その地点での価値観をもとに将来のサステナブルな許容範囲(サステナブル・パス)に向かうコンセプトか、途中でキャンセルされてしまうアイデアかを判断する。

サステナブルな社会そのものを構想し、そこでの生活に必要なものやことを具体的にデザインするのがサステナブルデザインだ。

サステナブルデザインでサステナブルな社会へ


第4章 「エコデザイン」

エコデザイン

〔参考文献〕
『エコデザイン』
『戦略環境経営エコデザイン』
『Okala ecological design』
『富士通の環境配慮型製品開発情報』
http://eco.css.fujitsu.com/gproduct/index.html

1. エコデザインとは

エコデザインとは地球レベルのエコシステムに可能な限り負荷をかけずに、環境収容力の範囲で経済活動を営めるよう、環境効率を高めることを目的としたデザインと定義することができる。

エコロジーとは

エコロジー:
生物とその環境との関係について研究する生物学の一分野。

グローバル・エコロジー:
最大規模のエコロジー。土地、水、大気、生物、生態系、物質循環とそれらの関連を含む。

ヒューマン・エコロジー:
人類と地球のエコシステムの関係に関するエコロジーの一研究領域。

エコノミー:
エコロジーと同じ語源を持ち、大気、水、資源、食糧、廃棄物処理などのあらゆる基本的要素をグローバル・エコロジーに依存している、合理的な生産と消費をともなう活動。

未成熟なエコシステム:
少ない種類の競合しながら急速に成長する生物種によって構成され、利用可能なあらゆるエネルギーを使って成長する。例えば、山火事の後に再生する草や木の生態系。

成熟したエコシステム:
多様で安定した数の生物種によって構成され、エネルギーのほとんどは物質の循環に使われる。例えば、健全な森やサンゴ礁のような生態系。

2. 環境収容力

環境収容力

環境収容力はその生息環境において生存可能な、生物種の数と生物種ごとの個体の数量を示す。個体数が環境収容力を上まわると、個体数は食物の枯渇や病気や過剰な廃棄物のために減少する。環境収容力を超えた場合、個体数は一旦環境収容力をはるかに下回る数まで激減し、場合によっては絶滅することもある。

人口を支える収容力

人口を支えることができる地球環境の収容力は以下の方程式によって表すことができる。

人口、個人あたりの経済的富の平均値、経済的富の単位あたりの汚染など、数式内のすべての数値は増加している。ここでいう経済的富には知的富あるいは文化的富における価値は含まない。

3. 富の偏在

経済的富の増大が結果的にエコシステムに負荷をかけることにつながるとすれば、エコデザインはその縮小に向かわなければならない。しかし、どの程度縮小するかという議論の前提に、世界の中で国や地域によって著しい富の偏在が認められることを考慮しなければならない。

世界総人口の20%に過ぎない工業先進国(例えばOECD加盟国)が、世界の資源・エネルギーの80%を消費している現状ははなはだ不合理である。特に21世紀の世界経済発展の牽引役といわれるBRICs、つまり、ブラジル、ロシア、インド、中国がいわゆる先進国に含まれていないとすれば、潜在的な国家、地域間での緊張関係が有限な地球資源をめぐる対立関係へと進むことは避けられない。

まずは、富める国が消費を大幅に削減することからはじめなければならない。

4. 資源・エネルギー消費の削減目標

工業先進国がその資源およびエネルギーの消費量をどれほど削減するかを考えるとき、まずは資源・エネルギーの効率的な活用について検討する必要がある。その際有効な指標に環境効率がある。環境効率は通常以下のような関係式として表される。

環境効率

したがって、環境効率Eを高めるにはP(製品やサービスの機能・性能あるいは使用者にとっての価値)を高めつつ、資源・エネルギーの消費に代表されるようなI(環境負荷)を削減する必要がある。環境効率を2倍に高めることをFactor 2、10倍にすることをFactor 10という。

その環境効率の目標をどの程度にすべきかについては諸説あるものの、製品やサービスなどの種類によっては劇的な効率改善を期待できない(例えば食糧や医療など)ことから、全体としての効果を考えると可能な限り高い目標設定が望まれる。特に工業機械製品のように様々な技術革新、機能革新や用途改革の機会が望めるものの場合には最大限の目標を掲げるべきである。

日本の工業製品の場合、環境効率の目標をFactor 20としたい。

Factor 20 !

20倍の環境効率=資源・エネルギーの消費を20分の1にする。
つまり、資源・エネルギーの消費を95%削減し、5%でやりくりするということは可能か?

現に、電球形蛍光灯のように、環境効率=明るさ(1.6倍)×製品寿命(6倍)/消費電力(5分の1)とすると、Factor 30を超えるものもある。


第4章 「エコデザイン」

5. エコデザインによって低減すべき環境負荷

環境負荷のカテゴリー

これらのこれら負荷のカテゴリーは現実の、または今後起こりうる環境問題を含んでいる。それらは科学的なモデルやシミュレーションによって検証されている。

生物的災害

地球温暖化:
地球温暖化(気候変動)は化石燃料の燃焼、農業、工業活動による二酸化炭素の排出により気温が上昇することを言う。気温の上昇により、竜巻、砂漠化、熱帯病、氷河の溶融、海洋環境や海流の変化といった現象が生じる事が予測される。

オゾン層の破壊:
成層圏で起きているオゾン層の破壊は、CFCの放出によるものである。オゾン層の破壊により、北極点、南極点の上空でオゾンホールが確認されている。オゾンの減少により紫外線が直に地球に到達し、皮膚ガンなどの原因となっている。紫外線は植物の生産性を減少させ、藻や高山植物の生態系に支障をきたす。1992年のモントリオール条約では国際的に42種類のオゾン層を破壊する薬品の使用を禁じることとなった。

酸性雨:
酸性雨は化石燃料の燃焼から生じる酸性ガスが原因である。酸は地中に存在する、アルミニウムなどの金属を溶解し、植物や水生生物に害をもたらす。他にも酸性雨はセメントや鉱物を溶解する力がある。

水質の富栄養化:
富栄養化は水中に過剰な栄養素が存在することにより酸素の濃度が低下することをいう。下水と農業から生じる窒素とリンは、水系を汚染する。

健康危害

光化学スモッグ、大気汚染:
光化学スモッグは、窒素酸化物や揮発性有機物質が太陽光と反応し地表にオゾンを発生させるもの。他の大気汚染物質には塵粒、硫黄酸化物などがある。スモッグや大気汚染物質はぜんそくの原因となり、また植物の光合成を阻害する。

健康危害を与える物質:
発ガン性を持たない有害物質として、皮膚炎、成長抑制、ホルモンのかく乱を招く化学物質が考えられる。一過性の炎症から心身の障害や成長の妨げ、短期または長期にわたる障害から死にいたる症状まで想定される。

発ガン性物質:
発ガン性物質は恒常的なあるいは死にいたる障害を招く。突然変異誘発物質は遺伝的な突然変異をもたらす。ほとんどの発ガン性物質は突然変異誘発物質でもある。催奇物質は胎児の健全な発生を阻害する。

資源の枯渇

化石燃料:
現在の化石燃料(石油、天然ガス、石炭)の消費と二酸化炭素の排出は、自然が化石燃料を生成する数百万倍のスピードで行われている。

真水:
新鮮な地上水や地下水は使われた後、元の水質に戻すことは難しい。真水の確保は世界的に大きな問題となりつつある。

鉱物:
金属鉱石は合金に変換され、酸化または分解されリサイクルされないことが多い。

表土:
農業は、自然が表土を生成する速度を上回る速さで表土を浸食している。

6. 物質の毒性について

ある物質に毒性があるか無いかまたその影響は、その物性だけでなく使用する量や対象(ある生物には無害でも別の物にとっては有害という可能性)、環境(使用される状況、ライフサイクルの段階)などにより変化しうる。

たとえば「塩」。塩そのものは無害であり、地球上の生物にとって不可欠であるが、一方過剰な摂取は生物の存在を危うくする。

毒性を持っていても残留性が無い物質、毒性も残留性も生物濃縮性をも有する物質もあるということに注意したい。

毒性:
生物体の健康を蝕む、あるいは生命を奪う可能性を持つ性質をもつ物質。

残留性:
平均的な環境下において、安定した状態で長期間残留する性質。

生物濃縮性:
生物の細胞内に残留し、食物連鎖によって人間や肉食動物の体内に濃縮される性質。

毒性物質の例

金属類の内、鉛、水銀、カドミウム:
少量の存在でも生態系に影響を及ぼす。

ハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素):
食塩の主成分である塩化ナトリウムは塩素の化合物であり、生態系に不可欠だが、多くのハロゲン系化合物は毒性を持つ。ダイオキシンやDDTに代表されるハロゲン系有機化合物の多くは生物濃縮性を持つ。

電気製品の毒性物質の例

PCB(変圧器、コンデンサー、蛍光灯に使用/日本では1972年に製造中止):
残留性、生物濃縮性を持つ。生殖異常誘因物質。

カドミウム(電池、着色剤に使用):
粉末吸引による気管障害誘因物質。溶解したカドミウムは少量であっても、生物に大きな被害を与えうる。

鉛(回路基板はんだ、電池、CRT):
中枢神経系および腎臓の機能障害誘因物質。

ベリリウム(回路基盤、ばね合金鋼):
発ガン性物質。

フタル酸エステル(高分子添加剤):
ホルモン障害誘因物質。

臭素系難燃剤:
発ガン性物質、生殖異常誘因物質。燃焼時ダイオキシン発生。

毒性がライフサイクルの段階で変化する例

ポリ塩化ビニル:

生産時:
発ガン性物質であるビニルモノマーが必要である。

廃棄時:
焼却時にダイオキシンが発生する。

添加剤:
可塑剤としてフタル酸エステル、安定剤として鉛が使用されることがある。

注)製品に含有する科学物質に関する情報は富士通「製品含有化学物質管理ガイドライン」他、社内情報を活用すること。

◎ 有害物質:http://eco.css.fujitsu.com/gproduct/index.html


第4章 「エコデザイン」

7. ステークホルダーの要請に応える

デザイナーはデザインをとおして様々なステークホルダー(利害関係者)の要請に応えなければならない。

生態学的、社会的規範

エコデザインは環境に調和するとともに経済的にも成立するものである。

環境調和性:
デザインは目に見える、あるいは測定可能な形で環境的な利点を生み出す。

経済的実現性:
デザインは市場において、競争力を持つ。

サステナブルデザインは社会的に公平である。

社会的公正:
デザインはその生産、使用、廃棄、再利用にかかわる全ての人々の要請に応えるべく考慮する。社会的公正とは地球上のあらゆる社会に暮す人々の基本的欲求にかなうよう留意することである。社会的公正には食糧、水、シェルター、生活費、幼児労働および強制労働の中止、教育の提供、基本的医療および、それ以上の事柄を含む。「社会的公正」の定義については、今後も多くの作業を通じて発展させ合意を形成してゆく必要がある。

ステークホルダーの要請

プロダクトデザインはステークホルダーの需要に応えることにより、様々なレベルで成功を収めることが可能となる。デザイナーが配慮すべきステークホルダーは4つのカテゴリーに亘る。

1. 環境
生物圏のあらゆる要素を含む

デザイナーは環境に対するインパクトを軽減するための製品コンセプトを作り出し、デザインの環境面での利点について明快に伝えることができる。

2. ユーザー
製品、システム、サービスに対し、最後まで係る人やグループを指す

エコロジカルなデザインは価値創造に向けた活動である。ユーザーの要請は、ユーザーフレンドリーで、適切なデザイン・ソリューションを導き出すために常に考慮される。ユーザーがエコロジカルな限界に対応してその行動を変えなければならないとき、デザイナーの役目はますます重要となる。

3. 社会
製品によって何らかの影響を受けるすべての人々

社会的公正に関する複雑な問題に応えなければならない時、エコロジカルデザインは、サステナブルデザインを取り込むことになる。デザイナーはコミュニケーションスキルを用いて、そのデザインの社会的価値を表現することができる。

4. クライアント
製品、システム、サービスのデザインを求めるもの

もしデザイナーがクライアントに、エコデザインが営業的にも有利で、顧客のブランドロイアリティを維持しうるということを説明できるなら、環境に適合した製品開発を行う可能性は一気に高まるだろう。

ステークホルダーの要請に製品で応えることは、バランスをうまくとることでもあります。デザインを、多くのステークホルダーの要請を満たすように方向付けることはエコデザインのプロセスにおける要である。

8. リサイクルのためのデザイン

寿命が来た時に、リサイクルが容易にできる製品をデザインすること、それはマーケットや製品によってシンプルにも複雑にもなる。デザイナーは製品のリサイクルにおける、経済的、技術的、インフラ的な要請を把握する必要がある。

リサイクル経済学

リサイクル素材経済学では以下の数字について検討する。

・回収のコスト

・分解とリサイクル工程のコスト

・廃棄物処理や有毒物質排除費用の削減による利益

・リサイクル素材の売り上げ

回収された使用済み製品は様々な経路をたどり、その部品は多くの異なる経路を経て処理される。

図15:使用済み製品のフロー
参考文献:『Okala ecological Design』


リサイクル素材の売り上げによる利益

デザイナーは分解の費用が最低限に抑えられるような(容易で簡潔な分解)製品のデザインをする必要がある。容易に分解できるように、素材の選定も重要。

また、回路基板や電池などは有害物質が容易に取り除けるようなデザインをすることにより、さらなる利益を見込むことができる。

注)易分解デザインに関しては以下の山際康之著「サステナブルデザインー製品開発における環境への配慮ー」を参照
『サステナブルデザインー製品開発における環境への配慮ー』 山際康之著(丸善/2004年)



第4章 「エコデザイン」

9. エコデザイン戦略

製品のライフサイクルをエコデザインの戦略と関係づけ、「…」のためのデザインとして考える。

「イノベーション」のためのデザインからはじめて、素材の選択、製造、流通、使用、と流れていく。

1. 「イノベーション」のためのデザイン

利便性をどのように提供するか再考する
(例えば、"サービスでニーズを満たす"、"製品を共有する"など)
関連製品を活用することでニーズに応える
テクノロジーの変化を予見し、柔軟性を持たせる
自然を真似てデザインする
生物を利用した製品

2. 「負荷の低い材料」のためのデザイン

資源の枯渇を招く、また人間や生態系を害する素材は利用しない
最低限の素材を使用
再生可能な資源を利用
廃棄される副産物を素材として利用
安全性が実証された素材を利用

3. 「適切な製造法」のためのデザイン

製造の品質管理がしやすいデザイン
製造時に排出される廃棄物を最小化
製造時の使用エネルギーの最小化
製造方法、オペレーションの最小化
部品・素材の種類と数の削減

4. 「効率の良い流通」のためのデザイン

製品とパッケージの軽量化
再利用、リサイクル可能なパッケージを利用
効率の良い運送システムを確立
現地での製造と組立てを採用

5. 「負荷の低い使い方」のためのデザイン

クリーンで、再生利用可能なエネルギー源の利用
エネルギーの無駄遣いの最小化
節水
資源消費の無駄を省く

6. 「適切な製品寿命」のためのデザイン

消費者が長く使いたいような製品
効率の良い修理システムの確立
耐久性を持たせたる
メンテナンス、修理の簡潔化
アップグレード可能なシステム
製品の用途を変えた利用法

7. 「適切な処理方法」のためのデザイン

製品の回収システムの確立
易分解設計
リサイクルシステムの確立
再利用あるいは二次利用
部品の再利用
生分解性機能
安全な廃棄

図16:エコデザイン戦略ホイール 出典:『Okala ecological Design』


エコデザイン戦略の例

1. 「イノベーション」のためのデザイン

きれいにするためには水と洗剤で洗うという従来の機能を再考した、オゾンで殺菌・脱臭する空気で洗う洗濯機。結果として通常の洗濯時も大幅な節水に成功している。

洗濯乾燥機AQUA/三洋電機


2. 「負荷の低い材料」のためのデザイン

代表