富士通グループは、FUJITSU Wayの企業指針に掲げた「共存共栄の関係を築きます」に基づき、お取引先と相互に切磋琢磨を積み重ねることにより、長期的な信頼関係を構築し、良きパートナーとしてお互いが自己の力を一層発揮し、共に繁栄・存続していく、共存共栄の関係を築いていきます。
また、BCMやコンプライアンスについてもお取引先の取り組み強化を支援しています。
富士通は、「お取引先との共存共栄」「お取引先の公平・公正な評価・選定」「CSRに配慮した調達活動の推進」を調達方針に掲げてグローバルな調達活動を行っています。
調達にあたっては、サプライチェーン全体においてCSRの推進を図るという観点から、お取引先とともにCSRを踏まえた調達活動に取り組んでいます。具体的には、2006年3月に人権尊重、労働、安全衛生、公正取引などの、お取引先への要請事項をまとめた「CSR調達指針」を公表し、書面で遵守を依頼しました。
また、2007年には、CSRの理解と推進に役立つよう、指針に基づく具体的な取組事項を解説した「富士通CSR推進ガイドブック」を制作し、主要お取引先約180社を対象に説明会を開催しました。「CSR調達指針」「富士通CSR推進ガイドブック」について説明すると同時に、お取引先のCSR活動の体制や進捗状況を確認するための書面調査を実施しました(2010年度は約750社)。書面調査は毎年継続しており、結果をお取引先にフィードバックすることで、CSR経営に関する自主的な改善をサポートしています。

富士通CSR推進ガイドブック (398KB / A4・20ページ)
富士通では、調達部門の担当者に対し、教育、研修などを通じてCSRに配慮した調達活動を行うよう周知・徹底しています。2010年度は、引き続きCSR調達、グリーン調達のほか、下請法や派遣法などに関するコンプライアンスや、調達活動における情報セキュリティ・個人情報保護などをテーマに集合研修を実施しました。2011年度も、同様の教育を継続し、調達担当者のCSRに対する意識のさらなる向上をめざします。
富士通グループは、地球環境に配慮した部品・材料や製品の調達に関する基本的な考え方やお取引先へのお願い事項を「富士通グループ グリーン調達基準」にまとめ、お取引先とともにグリーン調達活動を推進しています。
すべてのお取引先に対して、環境負荷低減活動を継続的に実践していただくために環境マネジメントシステム(EMS)の構築をお願いしています。具体的には、定期的にEMS構築状況の調査を実施し、原則として第三者認証EMSの構築を要請しています。また、JAMP(注1)の「製品含有化学物質管理ガイドライン」に基づく含有化学物質管理体制(CMS(注2))の構築をお願いしています。お取引先の製造拠点を監査し、是正に向けた取り組みを支援することで、サプライチェーンにおける製品含有化学物質の管理を強化しています。
2010年度からは、新たな活動として、お取引先に「CO2排出抑制/削減」と「生物多様性保全」への取り組みをお願いしました。具体的には、お取引先説明会を開催して、お取引先がこれらのテーマに取り組むことを明確に宣言し、目標を持った活動を進めていただくことが重要であると説明したうえで、協力を依頼しました。特に、生物多様性保全に関しては、企業における具体的な取り組み事例や活動の進め方などの情報を記載した、お取引先向けのガイドラインを作成・提供し、お取引先における取り組みを支援しました。
注1:JAMP
Joint Article Management Promotion-consortiumの略。アーティクルマネジメント推進協議会
注2:CMS
Chemical substances Management Systemの略。
大規模災害など不測の事態においてもお客様が必要とする製品・サービスを安定的に供給するためには、サプライチェーン全体のBCM(事業継続マネジメント)強化が不可欠であるという考えのもと、富士通は、2007年度からお取引先におけるBCM能力向上を継続的に支援しています。
これまで、お取引先に対してBCMの必要性と富士通の取り組みを理解していただくための説明会を合計23回開催したほか、毎年アンケートを実施し、2010年度は主要お取引先約750社に対してBCMに関するアンケート調査を実施しました。また、取り組みの進んでいないお取引先に対しては、BCMに必要な知識習得のためのワークショップも開催しています。この結果、2006年に11%だったお取引先のBCP(事業継続計画)の策定率が2010年度には48%と大きく改善しました。
2011年度は、3月11日に発生した東日本大震災におけるお取引先の対応状況を検証したうえで、さらなるサプライチェーン全体のBCM強化を推進していきます。
富士通グループでは、サプライチェーン全体におけるコンプライアンスの徹底に努めています。
毎年、お取引先のサプライチェーン(2次以降のサプライヤー)におけるコンプライアンス体制構築の状況や実態を把握するための書面調査を実施し、コンプライアンスの徹底状況を確認しています。また、労働問題などリスクの高い地域や物品を特定し、当該地域からの調達有無を把握するとともに、リスク評価を踏まえた取引を推進しています。
さらに、コンプライアンス強化支援の一環として、2011年2月には、ソリューション関連の主要お取引先の経営層と実務層を対象に、コンプライアンスに関する研修会を開催しました。
富士通グループは、お取引先とともに「情報セキュリティ事故撲滅」を掲げ、情報セキュリティ事故の予防、再発防止のための教育・啓発・監査・情報共有などの施策を継続的に実施しています。
お取引先に業務を委託する際には、お取引先においても富士通と同レベルの情報セキュリティ管理、個人情報の取り扱いを行うことを契約書に明記するようルール化しています。また、お取引先の情報セキュリティに重大な問題が発覚した場合や改善が見られない場合は、取引の見直しや新規発注の停止などを実施しています。
近年増加傾向にある、海外のお取引先と連携したオフショア開発においても、国内と同様の情報セキュリティ対策に取り組んでいます。
2010年度の主な取組み(ソフトウェア開発・サービス、ハードウェア製造の一部を委託しているお取引先)
富士通は、2009年8月からお取引先コンプライアンスラインを設置しており、富士通の調達活動におけるコンプライアンス違反行為やその疑念がある行為に関する通報を受け付けています。
富士通は、1997年にお取引先評価制度(SPR(注3))を定め、この評価制度に基づき、すべての対象お取引先約200社(取引高上位90%以上)に対して、製品や取り組みを「品質」「技術」「価格」「供給」「環境/信頼」などの観点から評価する総合評価プログラムを運用しています。また、2008年度からは、「環境/信頼」の項目に、「CSR」「情報セキュリティ」「BCM」に関する書面調査の結果を含めて評価しています。
ソリューション関連のお取引先に対しては、2004年に同様の評価制度(PPR(注4))を定めています。2008年以降は、ソリューション系お取引先約1500社との取引に対して評価し、なかでも主要なお取引先約200社に結果をフィードバックしました。
主要なお取引先に対しては、経営層が開催するビジネスミーティングの場で対話形式で評価結果をダイレクトにフィードバックするとともに、ビジネス展望や調達戦略を説明しています。
注3:SPR
Suppliers' Performance Reviewの略。
注4:PPR
Partners' Performance Reviewの略。

お取引先懇親会風景
富士通は、1997年からお取引先懇親会を開催しています。懇親会では、富士通の事業に対して顕著な貢献のあったお取引先に対して感謝状を贈呈するとともに、社長メッセージや購買担当執行役員からのプレゼンテーションを通じて、富士通の事業計画に基づく調達方針などを共有するなど、パートナーシップの強化に努めています。
2010年度は、2011年1月に懇親会を開催し、国内外のお取引先約370社、約740名に参加いただきました。