富士通は、あらゆる社員が能力を十分に発揮できるように、仕事と育児・介護などを両立できる働きやすい環境づくりや、多様な働き方ができる労働環境の整備を推進しています。「次世代育成支援対策推進法」に則った「行動計画(注1)」を策定し、実行しているほか、ベビーシッター費用補助制度、リフレッシュ休暇制度、ボランティアなどを目的とした休暇制度を整備するとともに、事業所内保育施設を設置・運営しています。また、育児休職中の社員の職場復帰支援やネットワークの構築を目的に、子ども同伴での研修を実施しています。
今後も、働きやすい環境づくりに加え、働き方そのものの見直しについても、計画内容に沿って進めていきます。
(注1) 第1期(2005年4月1日~2007年3月31日)、第2期(2007年4月1日~2010年3月31日)の厚生労働大臣の認定を踏まえ、現在は第3期行動計画(2010年4月1日~2013年3月31日)を策定し、実行中です。


次世代育成支援対策推進法第14条第1項の厚生労働大臣の定める表示
(次世代認定マーク)
| 制度名 | 利用者数 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|---|
| 育児休職(注2) | 116 | 4 | 112 |
| 介護休職 | 14 | 6 | 8 |
| 短時間勤務(育児) | 194 | 5 | 189 |
| 短時間勤務(介護) | 1 | 0 | 1 |
| 妻の出産休暇 | 527 | 527 | - |
注2:育児休職取得者の復帰率は、男女ともにほぼ100%
「働き方改革」をテーマに、多様な働き方による生産性と個人のやりがい・働きがい向上に関する各種フォーラムを実施しています。
2009年度までは、考え方を理解することに重点を置いてきましたが、2010年度のフォーラムでは、幹部社員と部下がペアとなり、具体的な実践策の研修を実施しました。
富士通では、社員一人ひとりがより高い付加価値を創造する効率的な働き方ができるよう、従来から実施していたテレワーク(サテライトオフィス型、モバイルワーク型)に加え、2010年4月から在宅勤務制度を導入しました。
| 種類 | 勤務場所の定義 | 備考 |
|---|---|---|
| 在宅勤務型 | 自宅 | 2010年より実施 |
| サテライトオフィス型 | メインオフィスとは別のオフィス ・富士通および富士通グループ会社事業所(自席のある事業所を除く) |
従来より実施 |
| モバイルワーク型 | メインオフィスとは別の場所 ・ユーザー先、出張先ホテルの部屋など |
従来より実施 |
富士通では、富士通労働組合と締結している労働協約に基づいて、労働協議会、生産協議会などを定期的に(必要に応じて随時)開催し、経営方針や事業状況、事業の再編などに関する社員への説明や、各種労働条件に関する協議を実施しています。また、同じく労働協約のもとで組合の団体交渉権を定めています。
なお、富士通はユニオンショップ制を採用していることから、一般社員は全員、富士通労働組合員となります。
欧州では、2000年から、年1回、欧州労使協議会全体総会を開催して、富士通グループ全体の経営状況などについて従業員代表と共有しています。
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中国でより良い労働環境づくりに向けたワークショップを開催

中国では、2008年の労働契約法・労働紛争調停仲裁法の施行を契機に、2010年の社会保険法の公布、2011年の賃金の団体交渉制度義務化の動きなど、労働環境の整備が進むとともに、労働者の権利意識が向上しています。
こうしたなか、中国の富士通グループは、コンプライアンスを徹底し、より良い労働条件・環境を提供することで、良好な労使関係の構築に努めています。その一環として、ナレッジを共有し、シナジーを発揮していくために、半期ごとに人事担当者を集めたワークショップを開催しています。ワークショップではさまざまなテーマで、社外の専門家、他国の人事担当者などとの議論を通して、多角的な視点から労使関係を分析し、各社での具体的施策の実施に役立てています。
富士通グループは、2004年から毎年「社員満足度調査」を行い、「組織の活性化の状態」と「個人の充実感・満足感」について、多面的に把握しています。
2010年度は、グループ会社を含めた約65,000名を対象に調査を実施しました。回答率は86%と高い状態を維持し、総合満足度も毎年上昇しています(富士通で働いていることを誇りに思う回答:79.3%)。しかし、組織や階層といったセグメント別に見ると、満足度の傾向には差があり、課題も異なっています。そのため、調査結果は部門別にフィードバックし、各組織で独自に満足度向上のための取り組みを実施しています。
同時に、全社一体となった社員満足度の向上を図っていくために、全社施策との関連も分析しています。2010年度は、全社的な取り組みである「ダイバーシティの推進」と「ブランドプロミス(shaping tomorrow with you)の浸透」を調査項目に加え、分析をしました。これにより、人事制度などの全社施策についても、社員満足度向上の観点から見直しを図っています。
また、2011年4月には、社員満足度の向上に関する各組織での取り組み事例や、リーダーシップのあり方についての知見を共有する全社的なイベント「ESフォーラム」の開催や、社員満足度向上に関する社長メッセージの発信などを通じて、役員から一般社員まで、社員満足度向上への意識向上を図っています。
このように、社員満足度調査を起点として、部門別と全社一体の両面から社員満足度の向上を推進しています。
2010年4月に海外ビジネスグループの幹部社員(日本と海外を合わせて約1,000名)を対象に「従業員エンゲージメント調査」を実施しました。この調査は、社員にとって働きやすく働きがいのある職場環境を実現するためのものであり、社員が組織や経営にどの程度積極的にコミットしているか(エンゲージメント)、またそのコミット度合いにはどのような要素が関係しているかを調査することに重点を置いています。
エンゲージメントが高い社員は会社で働くことに誇りをもち、意欲的に同僚やお客様のために全力を尽くします。さらに、義務づけられた以上の働きぶりを見せるなど、一般的に、従業員のエンゲージメント度合いが強い会社ほど、業績・生産性・お客様満足度が高まるといわれています。
「義務づけられた以上の仕事をする意欲があるか」などエンゲージメント関連の質問に対しては、平均でグループ全体の65%が肯定的に回答しました(「どちらとも言えない」23%、「否定的な回答」12%)。グループ内でも結果やエンゲージメントの度合いに直結する要素は組織ごとに異なるため、各組織は独自にアクションプランを立案、実行しました。アクションプランは1年間にわたって継続的に進捗確認され、グループ内のすべての組織で社員エンゲージメントを向上するための取り組みを進めました。
2011年度の調査は4月に実施され、6月から順次結果が出始めています。今年度はグループ全体のエンゲージメントの状態を一層明らかにすることを目的に、幹部だけでなく全社員を対象としたため大規模な調査となりました。また、グループ内のトップ経営層の評価にエンゲージメント指標を組み込むこととしており、経営層は、自らの組織のエンゲージメント調査結果をもとに評価されることとなります。