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多様性の受容・人材育成:「社会にとって善いこととは何か」という“共通善”を追求するグローバル・リーダーを育成

経済危機、地球環境問題、人口・食糧問題などのグローバルな社会課題が山積するなか、企業が成長し続けるためには、自社の事業戦略だけではなく、「社会」「人類」「地球環境」のサステナビリティを踏まえた経営をグローバルに実践していく必要があります。
そこで富士通グループは、「社会にとって善いこととは何か」という“共通善”をキーワードに事業戦略の遂行と社会的価値の創造を両立させるビジネスリーダーの育成を推進しています。

知識経営を担う人材育成機関「GKI」を設立してグローバル・リーダーシップ・プログラムを推進

インターネットの進展により、企業の競争力を左右する活動は「モノを効率的につくること」から「ナレッジ(知識)を活用して新しい価値を生み出すこと」へと加速的にシフトする-富士通は、時代の変化をこのように予見し、1999年、「グローバル・ナレッジ・インスティテュート(略称:GKI)」を設立、ナレッジ戦略の要となる「ナレッジマネジメントの推進」と「グローバルリーダーの育成」をめざして活動してきました。

「ナレッジマネジメントの推進」は、知識の共有・活用に加えて、知識資産の活用による企業価値の極大化、知識比率の高い製品・サービスの提供を包含したナレッジ戦略の観点を重視しています。「グローバルリーダーの育成」では、その戦略を実現する主体として、グローバルな知識競争のなかで活躍できる新たなリーダー層の育成をめざし、2000年より、体系的な教育プログラムを国内外で実施しています。

経営戦略の遂行と社会的価値の創造を両立させるビジネスリーダーを育成

現代のビジネスにおいては、「社会」「人類」「地球環境」のサステナビリティを考慮せずに収益を論じることは不可能といえます。また、技術革新とグローバル化が加速度を上げて進むなか、企業はこれまで以上にスピーディかつグローバルな規模で物事を考え、判断・行動しなければなりません。このように絶えず変化し続ける事業環境のなかでお客様の期待に応え続けていくためには、個々のビジネスの場や局面に即した素早い判断力と実行力をもったビジネスリーダーが必要不可欠です。

富士通グループは、こうしたリーダーが有するべき力を「実践知」と呼び、「実践知」を備えたリーダーの育成に努めています。「実践知」とは、「何が社会にとって善いことであるかという共通善(Common Good)の価値基準をもって、個別その都度の文脈のただ中で、その関係性の意味や価値を洞察し、最善の判断ができる知恵」(野中郁次郎著、日本経済新聞連載「やさしい経済学」 2011年1月5日)と定義されます。富士通グループは、「実践知」こそが、ビジネスをグローバルに展開する際のリーダーに不可欠な基盤になると考えています。

こうした考えのもと、富士通グループでは、基本的なマネジメントスキルを前提としたうえで、「実践知」に重点を置いた新しいビジネスリーダー育成プログラムを実施しています。プログラムでは、「大局観」「場づくりの能力」「人間力」に焦点をあて、経験と知見と対話を通じてその本質を深く掘り下げます。受講者は、国内外の権威による講義や実際のビジネスリーダーとの対話を通じて、知識創造の基礎理論と実践知リーダーシップを学び、演習を通じてそれらを自らのものとしていきます。また、人材の多様性を確保し、グローバル化を推進する観点から、海外グループ会社を対象としたリーダー育成プログラム(GOLD:Global Organization LDP)との合同セッションや、海外ビジネススクールとの合同ワークショップなど、世界各地域で実施されているグローバルビジネスリーダー育成プログラムとの連携も推進しています。2011年3月までに、のべ614名の社員がこのプログラムを受講しました。

グローバルビジネスリーダー育成プログラム体系の図

Stakeholder's Voice

富士通グループのビジネスリーダーに求めるのは世界市民としての共通善への思いと信念です

一橋大学名誉教授、富士通総研 経済研究所 理事長 兼 実践知研究センター長 野中 郁次郎の写真

一橋大学名誉教授、富士通総研 経済研究所 理事長 兼 実践知研究センター長 野中 郁次郎

今日のような社会の劇的な環境変動のなかで、一人ひとりの能力の真価が試される局面を我々は実感しています。このような時に真価を発揮するのは、文脈というかダイナミックな関係性を読み、動きながら考え抜き、そして即断実行する、そのようなリーダーだと思います。

企業経営でも、環境は日々変化しているわけですから、同じだと思います。グローバルにみるとさらにめまぐるしい変化に直面するので、企業経営にはその場に即した素早い判断と実践を行う力をもつリーダーが求められます。そしてそれを可能にするのは、Common Good(共通善)、つまり「世のため人のため」というぶれない価値観を持っていることではないでしょうか。富士通グループは、これまでに「夢をかたちに」という言葉や、東西の架け橋を担うJAIMSへの関わりなど、さまざまな形で実践し、受け継いできたものがあります。これからも、企業経営を担う人材育成の中心に、その思いを持ってあたることは一層重要になると思います。

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