社員食堂の生ごみで有機肥料を生産
平成9年8月28日
富士通 川崎工場では、富士通不動産株式会社と協力して、川崎工場から出る生ごみを原料にした農業用有機肥料の本格的生産を開始しました。
この取り組みは、工場廃棄物減量化を目指す活動の一環として行なっているものです。
川崎工場では、社員食堂において1日当たり約8,000食を消費し、毎日0.5トンの生ごみ(残飯など)が排出されています。
従来、生ごみは川崎市の焼却場で処分していましたが、生ごみが有機物資源であることに着目し、1年程前からバイオ発酵による生ごみの堆肥化について調査・検討を続けてきました。
1997年初めからは、有機物高速醗酵再資源化装置を採用して、厳密な水分・温度管理のもと24時間の発酵時間により完全醗酵に近い有機肥料の生産を始め、7月初旬から本格操業を行っています。
現在、1日当たり0.5トンの生ごみを投入することで、0.1トンの良質の有機肥料が生産できるので、廃棄・焼却処分されていた年間120トンの生ごみは、24トンの有用な有機肥料に生まれ変わります。
また、生ごみから有機肥料を生産することで、川崎市の焼却場に持ち込む生ごみは、ほぼ”ゼロ”にすることができたため、廃棄・焼却処分時のエネルギー消費や大気汚染を抑制し、環境保全に貢献することができます。
有機物高速醗酵再資源化装置の外観および肥料
本体装置外観 肥料

肥料

肥料の構成成分ついては、1997年4月に財団法人日本肥糧検定協会に成分分析を依頼し、市販の有機肥料と同レベルであるとの結果が出ています。以下のデータは、分析結果の成分表です。
また、1997年6月には、肥料取締法に基づき神奈川県知事に『のびのびグリーン』の名称で肥料としての届け出を行い、神奈川県肥飼料検査所長より届け出が受理された旨の通知により、肥料としての活用が公に認められています。
分析結果
| 水分 | 窒素全量 | リン酸全量 | カリウム全量 | 塩素 |
| 8.11% | 2.14% | 0.51% | 0.72% | 0.88% |
今後の有機肥料の活用計画としては、近郊の有機野菜栽培農家と提携し、有機肥料で栽培された野菜を工場内の食堂の食材として使用していくという食物循環を目指しています。
また、生ごみ堆肥化の今後の展開計画としては、
- 川崎工場のノウハウを他の工場・事業所に展開し、全社的に生ごみ堆肥化・リサイクルを推進する。なお、今年度は小山工場において導入を予定している。
- 社内のグリーンアップ10運動(注1)と連動して各工場の植木・芝生・花壇などに使用し、工場の緑化推進に役立てる。
- 家庭菜園を持つ従業員に配布する。
- 環境月間や緑化フェアなどのイベントの際に、来場者に肥料を配布する。
などがあります。
(注1)グリーンアップ10運動:工場緑化を推進するために、1998年度末までに1995年度をベースとして、全工場の総植樹数の10%に相当する本数を増やす運動。


