2008年度環境会計の実績
2009年8月7日
富士通グループでは、1998年度から環境保全に関わるコストと効果を把握し、環境投資とその効果を評価する「環境会計制度」を導入しています。
このたび環境会計数値の集計が終了しましたので、2008年度分の実績を公表します。
環境会計制度導入の目的
- ステークホルダーへの情報開示による企業姿勢の表明
- 長期的・継続的な環境対策
- 環境保全投資の効率化
- 環境保全活動の活性化
環境会計の基本事項
- 対象期間
2008年4月1日~2009年3月31日 - 集計範囲
富士通及び国内外の主要連結子会社(注1) - 環境保全コストの算定基準

- 減価償却費の集計方法:投資額の減価償却費は耐用年数5年の定額法(残存価値なし)により費用に含めています。また、耐用年数を5年とする根拠は環境設備の導入から修繕や改良を実施するまでの実質的な期間の平均値を採用しております
- 複合コストの計上基準:環境保全コストとそれ以外のコストが結合した複合コストは、環境省発行の「環境会計ガイドライン2005年版」に準拠して、環境保全に係わる部分だけを集計しています
- 環境保全対策に伴う経済効果の算定基準

- 対象とした効果の範囲:下記項目に係わる環境負荷減少を対象とした実質的効果及び推定的効果(リスク回避効果および みなし効果)を対象としています

- 事業活動に伴う資源利用に関する環境負荷の減少効果
- 事業活動から排出する環境負荷および廃棄物に関する環境負荷の減少効果
- 事業活動から産出する財・サービスに関する環境負荷の減少効果
- 輸送その他に関する環境負荷の減少効果
- 投資効果の発現期間とその根拠:実質的効果については、集計期間を投資の減価償却期間(60ヶ月)と整合させています。但し、環境マネジメントシステムに関わる人件費の節減効果については、毎年見直しを行う環境マネジメントシステムの趣旨に従って、12ヶ月としています。
推定的効果については、設備投資に伴い発現する効果は実質的効果と同様に減価償却期間の60ヶ月とし、環境保全の寄与額や操業ロス回避額など、その年度内に完結するものは当該年度のみとしております。効果の集計の根拠は以下の通りです
- 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額
効果額=付加価値×環境保全設備の維持運営コスト/総発生費用
(考え方)環境保全活動の生産活動への支援としての側面を効果として捉え、生産活動で得られる付加価値から、各拠点の環境保全維持運営費用割合から寄与額として算出しています - 法規制不遵守による事業所操業ロス回避額
効果額=付加価値/稼働日数×操業ロス日数
(考え方)法規制に対する事前投資を怠ったことにより、リスクが発生したと仮定した場合の回避見積額としています。操業ロス日数は、環境に関連した投資規模により決定しますが、最大でも3日としています - 広報活動効果額
効果額=新聞・雑誌・テレビの広告費用×記事掲載・番組放送件数
(考え方)環境保全活動に関する新聞・雑誌テレビでのアピールを広告費用に換算して算出しています
- 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額
- 対象とした効果の範囲:下記項目に係わる環境負荷減少を対象とした実質的効果及び推定的効果(リスク回避効果および みなし効果)を対象としています
- 基本となる重要な事項の変更

- 2008 年3月に富士通のLSI事業を会社分割により分社し、富士通マイクロエレクトロニクスが設立されました。それに伴い、2008年度の環境会計実績集計からは、富士通マイクロエレクトロニクスを主要連結子会社として集計を行いました。
その結果、グループ全体としての結果に影響はありませんが、富士通から設備投資約2億円、費用約27億円、効果約37億円が減少し、主要連結子会社がそれぞれ同額増加しています。 - 2008年12月に富士通オートメーションがミヤチテクノスへの株式譲渡に伴い富士通の連結決算の対象から外れました。従いまして、2008年度の環境会計実績集計からは、富士通オートメーションは外して集計を行っています。
富士通オートメーションが対象から外れたことによる影響は、前年度実績ベースで、設備投資、費用、効果とも1億円未満です。
- 2008 年3月に富士通のLSI事業を会社分割により分社し、富士通マイクロエレクトロニクスが設立されました。それに伴い、2008年度の環境会計実績集計からは、富士通マイクロエレクトロニクスを主要連結子会社として集計を行いました。
注1:富士通アイソテック、富士通ITプロダクツ、富士通アイ・ネットワークシステムズ、富士通テレコムネットワークス、富士通インテグレーテッドマイクロテクノロジ、富士通 インターコネクトテクノロジーズ、富士通ヴイエルエスアイ、エコリティ・サービス、富士通オプティカルコンポーネンツプロダク ト、富士通化成、富士通研究所、富士通コンポーネント、島根富士通、富士通周辺機、信越富士通、新光電気工業、富士通セミコンダクターテクノロジ、富士通 テン、栃木富士通テン、トランストロン、PFU、富士通フロンテック、富士通マイクロエレクトロニクス、富士通メディアデバイス、富士通モバイルフォンプロダクツ、山形富士通、富士通ワイヤレスシステムズ、FUJITSU COMPUTER PRODUCTS OF VIETNAM, INC.、FUJITSU COMPUTER PRODUCTS CORPORATION OF THE PHILIPPINES、FUJITSU NETWORK COMMUNICATIONS, INC.、FUJITSU (THAILAND) CO.,LTD、FUJITSU TELECOMMUNICATIONS EUROPE LTD.
環境会計の概要
環境会計の推移
環境費用と効果の推移 [単位:億円]
| 分類(注2) | 2004年度 | 2005年度 | 2006年度 | 2007年度 | 2008年度 | |||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | |
| 合計(注3) | 179 | 226 | 179 | 245 | 167 | 275 | 194 | 317 | 206 | 271 |
| 富士通 | 79 | 97 | 90 | 109 | 74 | 99 | 84 | 109 | 73 | 36 |
| 主要連結子会社 | 100 | 129 | 89 | 136 | 93 | 177 | 110 | 208 | 134 | 235 |
注2:同一敷地内にある富士通と一部の主要連結子会社において、分離するのが容易でない場合は、富士通として集計していることがあります。
注3:端数処理の関係で、内訳と合計は一致しない場合があります。
2008年度 環境会計実績
実績の内訳(投資・費用) [単位:億円]
| 項目 | 範囲 | 富士通(注4) | 主要連結子会社(注4) | 合計(注5) | ||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 投資 | 費用 | 投資 | 費用 | 投資 | 費用 | |||
| 合計(注5) | 8.1 | 72.6 | 9.4 | 133.8 | 17.6 | 206.4 | ||
| 事業エリア内コスト | 公害防止コスト | 大気汚染、水質汚濁防止などのためのコスト | 1.3 | 12.3 | 1.7 | 37.4 | 2.9 | 49.7 |
| 地球環境保全コスト | 省エネルギー対策、温暖化防止などのためのコスト | 4.6 | 7.5 | 5.3 | 20 | 9.9 | 27.5 | |
| 資源循環コスト | 廃棄物減量化、資源の効率的利用などのコスト | 0.3 | 5.4 | 0.6 | 29.1 | 0.9 | 34.5 | |
| 上・下流コスト | 廃製品・包装材などのリサイクル・リユースなどのコスト | 0 | 0.7 | 0.1 | 9.6 | 0.1 | 10.3 | |
| 管理活動コスト | 環境推進活動人件費、環境広告、環境負荷測定などのコスト | 1.3 | 30.5 | 0.1 | 15.7 | 1.4 | 46.3 | |
| 研究開発コスト | 独自のグリーン製品の設計・開発などのコスト | 0.6 | 1.2 | 1.5 | 21.7 | 2.1 | 22.9 | |
| 社会活動コスト | 環境保全を行う団体などへの寄付などのコスト | 0 | 0.2 | 0 | 0.1 | 0 | 0.2 | |
| 環境損傷対応コスト | 土壌・地下水汚染の修復などのコスト | 0 | 14.8 | 0.2 | 0.2 | 0.2 | 15 | |
実績の内訳(効果) [単位:億円]
| 項目 | 範囲 | 富士通(注4) | 主要連結子会社(注4) | 合計(注5) | |
|---|---|---|---|---|---|
| 合計(注5) | 36.3 | 234.9 | 271.2 | ||
| 事業エリア内効果 | 公害防止効果 | 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額など | 8.3 | 43 | 51.3 |
| 地球環境保全効果 | 電力、油などの使用量減に伴う費用削減額 | 6.5 | 13.5 | 20 | |
| 資源循環効果 | 廃棄物減量化などによる削減額 | 7 | 158.9 | 165.9 | |
| 上・下流効果 | 廃製品リサイクルによる有価品売却額など | 0 | 5.2 | 5.2 | |
| 管理活動効果 | ISO14001構築による効率化、従業員社内教育効果など | 1.3 | 4.6 | 5.9 | |
| 研究開発効果 | グリーン製品・環境配慮型製品の販売貢献額など | 11.3 | 7.7 | 19 | |
| 環境損傷対応効果 | 土壌、地下水汚染対策による住民補償回避額など | 2 | 2 | 4 | |
注4:同一敷地内にある富士通と一部の主要連結子会社において、分離するのが容易でない場合は、富士通として集計していることがあります。
注5:端数処理の関係で、内訳と合計は一致しない場合があります。
実質的効果と推定的効果 [単位:億円]
注6:同一敷地内にある富士通と一部の主要連結子会社において、分離するのが容易でない場合は、富士通として集計していることがあります。
注7:端数処理の関係で、内訳と合計は一致しない場合があります。
環境保全コスト(環境保全対策分野に応じた分類) [単位:億円]
| 分類 | 投資額 | 費用額 |
|---|---|---|
| 合計(注8) | 13 | 98.1 |
| 地球温暖化対策に関するコスト | 9.9 | 26.5 |
| オゾン層保護対策に関するコスト | 0 | 0.5 |
| 大気環境保全に関するコスト | 0.3 | 13.9 |
| 騒音・振動対策に関するコスト | 0 | 0.2 |
| 水環境・土壌環境・地盤環境保全に関するコスト | 2.5 | 35.1 |
| 廃棄物・リサイクル対策に関するコスト | 0.2 | 17.1 |
| 自然環境保全に関するコスト | 0.1 | 4.7 |
注8:端数処理の関係で、内訳と合計は一致しない場合があります。
2009社会・環境報告書に開示される環境会計数値の保証業務手続
2009年発行の当社、社会・環境報告書に開示予定の環境会計数値(2008年度実績として報告される投資、費用、経済効果の金額)については、独立した第三者による保証業務手続を実施しております。
その内容は、環境会計情報の収集過程、集計方法の把握・評価、試査の方法による証拠資料との照合並びに正確性の検証、サイトの作成責任者への質問、現場視察による状況把握及び証拠資料との照合などです。


