

ICTは、日々の暮らしや産業に、また地球環境を保全する上でも欠かせない存在となっています。とりわけ近年は、企業が自社でICT資産をもたずに、必要な時だけ必要なサービスを利用できる「クラウドコンピューティング」が注目されており、ICT環境の最適化・効率化とともに、社会全体でICTの利活用が進むことによる安全性向上や地球環境保全への貢献が期待されています。
こうしたなか、ICTに関するサービスやクラウドビジネスの基盤となるデータセンターの役割は、社会を支えるインフラとしてますます重要になっています。その一方で、データセンターは数多くのICT機器を設置し、大量のエネルギーを消費することから、いかにそれらを抑え、環境負荷を低減していくかが必須の課題となります。
そこで富士通は、「環境配慮型データセンター」の構築を推進。お客様の生産性向上や環境負荷低減への貢献を通じて、低炭素で持続可能な社会の実現をめざしています。
多角的な視点で省エネ・安定性・安全性を追求
富士通の環境配慮型データセンターの特長は、お客様に高品質なサービスを提供することを第一として、省エネルギーだけでなく安定性や安全性も追求しているという点です。また、エネルギー使用状況を見える化することで、データセンターを利用した場合の効果を明らかにしています。
環境配慮型データセンターの構築にあたっては、7つのカテゴリで施策を検討しています。まず、あらゆる技術や施策を実施するために不可欠な「見える化」、電力ロスの最小化を図る「最適なエネルギー活用」、空調の運転量を最適化する「最適な空調」という3カテゴリについて検討します。その上で、コストとのバランスなどを考え、クリーンエネルギーの導入や建屋の工夫、ICTプラットフォームの最新省エネモデル選択、施設間でのエネルギー連携なども検討していきます。
富士通グループでは、このフレームワークに沿って技術やノウハウを蓄積しながら、国内外のデータセンターの新築・改修に展開していく予定です。
環境配慮型データセンター構築技術の全体フレームワーク

見える化
- 上位から末端までの電力モニタリング
- エネルギー使用の分析・評価
- 温度・湿度・風量モニタリング
- 空調の分析・評価
- 増設に柔軟に対応可能なセンサーネットワーク など

最適なエネルギー活用
- ブレーカ割当最適化
- 高効率変圧器
- 高効率UPS など

最適な空調
- 熱流体シミュレーション
- フリークーリング
- 局所空調 など

クリーンエネルギー
- 太陽光発電
- 風力発電
- 燃料電池 など

建屋の工夫
- 断熱材
- 無窓化
- 建物の構造上の工夫 など

ICTプラットフォーム
- ミドルウェアとファシリティの連携
- データセンター専用ラック・専用サーバ
- 仮想化技術 など

施設間でのエネルギー連携
- 自社センター同士での電力融通
- 近隣施設との電力融通
- 発電所に隣接したデータセンター(天然ガス発電等) など


富士通は、2015年に企業でのクラウド利活用が20%程度まで高まると予測しています。そのパートナーとしてお客様から選ばれるようになるためには、短期間で体制を構築していく必要があります。2009年に群馬県館林に、2010年に横浜に、それぞれ国内最新鋭のデータセンターを設立するのも、また今年度中に海外5拠点のデータセンターに共通のクラウドサービス基盤を実装するのも、お客様の新しいニーズ、高い要求に応えるための取り組みの一つにほかなりません。
これらサービス基盤には、富士通がグローバルレベルで標準化した設備・運用・技術を結集させています。特に省電力化については、国内外の先端企業が有する最新技術を惜しみなく取り込みました。国内No.1のアウトソーシング実績、グループの総合力と併せて、多くのお客様の環境対策・コスト最適化に貢献できるものと確信しています。富士通のクラウドサービス、環境配慮型データセンターの今後にご期待ください。