はじめに
富士通では、創業以来培ってきた企業活動と環境との関わり合いを明文化し、企業として、従業員として環境問題をどのように考え、どのように行動すべきかを明らかにした「富士通環境憲章」を1992年7月に制定しました。さらに、この環境憲章に定めた事項を具体的に実践していくため、対策項目
ごとの数値目標などを定めた「富士通環境行動計画」(第1期)を1993年3月に策定しました。
現在まで、この第1期環境行動計画を基に、環境マネジメントシステム/監査、省エネルギー対策、工場廃棄物減量化対策、製品再資源化対策及びオゾン層保護対策の推進など、地球環境の保全を目指し、目標達成に向けて全社をあげて取り組んできました。
以下に「富士通環境憲章」と「富士通環境行動計画」を記します。
富士通環境憲章
1992年7月20日制定
前文
富士通は、常に新しい価値の創造に努め、優れた商品およびサービスを提供することにより、広く社会の発展に寄与するとともに、国際社会・地域社会との共存共栄を図ることを行動の目標としている。
ここに、創業以来培ってきた企業活動と環境の関わり合いを富士通環境憲章として明文化し、今後とも環境との調和を図りつつ、社会の持続的発展に向けて寄与することとする。
更に富士通は、その持てるテクノロジーと創造力を、地球環境と人間活動の調和という人類共通の崇高な目的に向けて役立てる不断の努力を続けていく。
基本方針
- 総力を結集した取り組み
企業活動のあらゆる面で、環境との調和を図っていくため、社内の全部門はもとより、広く関係先と協力して、環境保全上より優れた商品や技術の開発を推進し、多面的かつ総合的な活動を展開する。 - 企業責任の遂行
研究・開発から、生産、販売・使用済み商品の廃棄にいたる全ての段階において、環境汚染の未然防止、省資源、省エネルギーなど環境への負荷の低減に取り組む。 - 社会への貢献
グローバルな良き企業市民として、環境政策への協力や情報提供、社会や地域における環境保全活動への支援・協力を積極的に行う。
行動指針
- 環境への影響を配慮した事業活動

- 研究開発・設計の段階で「地球環境にやさしい商品づくり」を考えて、環境汚染物質の代替、省資源・省エネルギーの追求、リサイクルのしやすさ、廃棄処理のしやすさ等を十分に考慮する。
- 材料、部品等の購入に当たっては、環境保全、省資源、リサイクルのしやすさ等の観点から優れたものを選択する。
- 生産活動においては、環境に対する負荷を低減するために、環境汚染物質の適正な管理、廃棄物発生の最少化、エネルギー効率の優れた工程の開発や導入を行う。
- 事業場の新設、建物や設備の設置や撤去を行う時は、事前に環境への影響を評価し、良好な環境を保つための必要な対応策を実施する。
- 資源とエネルギーの効率的利用

- 全部門であらゆる資源の有効利用について検討し、回収、再使用、再資源化、並びにエネルギーの効率的利用に積極的に取り組む。
- 従業員一人一人が様々な機会をとらえ、限りある地球資源について考え、使い捨てや無駄をなくし資源の保護に努める。
- 世界の環境保全に貢献する技術開発

- 環境やエネルギー問題の解決のために、富士通及びそのグループ企業で独自に開発してきた先端技術の応用や、現在のテクノロジーで未解決の環境保全技術の開発を積極的に行う。
- 開発した技術やノウハウは、適切な手段によって積極的に提供し、世界の環境保全技術のレベル向上に役立てる。
- 環境施策への協力

- 行政当局の環境保全のための施策について、経済団体や環境団体と協力し、環境保全上有効な提言、情報提供、技術提供等を積極的に行う。
- 社会貢献活動への参画・支援

- 事業活動以外でも、環境保全活動やリサイクル運動などを通じて、社会や地域とのつながりを持つよう努める。また、個人・グループとしての自主的参画についても奨励・支援する。
- 環境教育による意識の高揚

- 環境問題に関して従業員が見識を深めることが出来るよう、適切な教育や啓蒙活動を行う。
- 従業員は良き社会人として、地球の環境保全や生物保護等の観点から自分の生活様式や行動を見直し、環境を重視した行動をするように心掛ける。
- 環境保全推進体制の整備

- 環境担当の役員を頂点とした各事業部や事業所の組織化を図り、環境保全に関する役割と責任の所在を明らかにする。
- 事業所が立地する国、地域、及び製品輸出先の国、地域の環境法令を遵守すると共に、自主的な環境管理基準や環境改善のための目標を設定し、環境保全に努める。
- 環境汚染につながる行為の未然防止と、環境管理レベルの向上のため、環境評価制度(監査)を充実させ運営する。
- 関係会社と共同歩調

- 環境問題には富士通グループが一体となって取り組んでいくことが重要であるため、本憲章は国内外の関係会社にも適用する。
- 環境問題の連絡会と開発技術の交流会を定期的に開催し、相互研鑚により相乗効果を生み出し、環境保全に貢献する。
以上
1992年7月20日発効(初版)
富士通株式会社
環境技術推進センター
富士通環境行動計画(第1期)
1993年3月策定
- テクノロジーと創造力を地球環境と人間活動の調和に役立てる -
行動目標
| 項目 | 行動目標 |
| 環境マネジメントシステム/監査 | 環境管理レベルの向上 |
| 省エネルギー対策 (地球温暖化対策) |
単位売上高当たりの電力使用量を、2000年度末までに1990年度実績比で 20~30%削減 |
| 工場廃棄物減量化対策 | 工場廃棄物量を、1995年度末までに1991年度実績比で 50%削減 |
| 製品再資源化対策 |
|
| オゾン層保護対策 |
|
富士通環境行動計画(第2期)
1996年7月改定
- テクノロジーと創造力を地球環境と人間活動の調和に役立てる -
本行動計画は、「富士通環境憲章」を実践していくための具体的目標を定めたもので、第1期計画 (1993年策定)の終了に伴う、2000年度末までの達成を目指した第2期計画である。
1. 行動目標
| 項目 | 行動目標 |
| 環境マネジメントシステム | 工場や事業所(開発・サービス拠点含む)を対象に、2000年度末までにISO規格に基づく環境マネジメントシステムを構築・運用 |
| 製品リサイクル対策 | 回収廃製品を対象に、2000年度末までにリサイクル率 90%達成 |
| 工場廃棄物減量化対策 | 工場廃棄物量を、2000年度末までに1991年度実績比で 80%削減 |
| 化学物質の排出削減 | 環境負荷低減のため、化学物質の排出量を2000年度末までに1995年度実績比で 20%削減 |
| 省エネルギー対策 (地球温暖化対策) |
単位売上高当たりの電力使用量を、2000年度末までに1990年度実績比で 20~30%削減 |
(注)オゾン層破壊物質〔洗浄用フロン(113 、115)、トリクロロエタン、四塩化炭素〕については、1994年10月末全廃完了。
2. 行動目標達成のための主な具体策
2. 1 環境マネジメントシステム
(1)ISO14001の導入
- 共通仕様書類の整備によるシステム構築と運用の定着
- システム構築と運用ノウハウの共有
- 内部環境監査の実施によるシステムの有効性確認と環境パフォーマンスの向上
- 製品及び工場における環境影響等各種アセスメントの実施
2. 2 製品リサイクル対策
(1)製品開発・設計段階における環境対応
(a)グリーン製品の開発推進
- 開発コンセプト確立、製品の開発推進
- 製品環境アセスメント実施によるレベル向上
- リサイクル率の向上
(b)ライフサイクルアセスメント(LCA)技術の導入
- LCA基礎技術の確立
- グリーン製品開発への適用
(c)リサイクルを考慮した包装技術(リターナブルコンテナ等)の開発
(d)有害物質の使用自主規制
- リスクアセスメント、リスクマネジメントの実施
- ガイドラインによる製品設計のサポート
(2)グリーン調達の推進
- 環境に配慮した材料・部品・製品の積極的調達
(3)廃製品の収集・リサイクル
- リサイクルセンター設置の全国展開
- 廃製品の解体手順確立
2. 3 工場廃棄物減量化対策
(1)廃棄物の減量化
- 廃油の廃棄基準の見直し、使用量の抑制
- 有機アルカリ廃液の減圧化による濃縮
(2)廃棄物の有効利用
- 汚泥に含まれる有価金属や、現像液、めっき液等の再利用化の向上
(3)減量化マニュアルと事例集の整備・運用
2. 4 化学物質の排出削減
(1)工場で使用・排出される化学物質の削減
- 排出低減化技術の確立
- 化学物質使用方法の改善による使用量の削減
2. 5 省エネルギー対策
(1)工場、事業所の省エネルギー技術・設備等の導入促進
- 省エネルギー新技術設備導入、技術確立
- 省エネルギー製造設備、製造プロセスの開発
- エネルギーの使用効率化
(2)省エネルギー技術、ノウハウの工場・事業所間の水平展開
(3)エネルギー使用状況の的確な把握方法、システムの構築
3. 行動目標以外の計画
3. 1 立地時の環境配慮
(1)工場、事業所の新設時の環境影響アセスメントの実施
(2)環境保全協定の締結と順守
3. 2 工場環境管理のレベル向上
(1)環境への負荷低減
- 自主管理基準(排ガス、排水、騒音等)による管理
- 製造設備や処理施設の新設、移設時の環境影響アセスメントの実施
(2)リスク管理と対策
- 環境対策設備、化学物質保管・使用設備の耐震対策や安全対策の強化と信頼性向上
- 新規化学物質の導入時での環境影響・安全衛生アセスメントの実施
- 緊急時マニュアルによる教育と訓練の実施
3. 3 工場緑化の推進
(1)事業活動と緑との ”共生”を目的として、人・生態系・周辺環境に有益な緑化の推進〔グリーンUP10の展開〕
- 工場の総植樹数を、1998年度末までに1995年度比の10%増加
- 苗木の育成による密集した緑地づくり
3. 4 ペーパーレスの推進
(1)情報インフラの整備によるペーパーレスの推進
- 電子メール、電子帳票、電子ファイルの活用
- マニュアルや各種情報の電子化、オンライン化の推進
3. 5 開発技術や商品の提供による貢献
(1)独自の開発技術や、商品の提供による環境保全への貢献
(例)
- 宇宙から地球の環境監視ができる地球観測装置
- 人の移動を減らし、省エネルギーに貢献するテレビ会議システム
- プラスチックのリサイクルに配慮したキーボード
3. 6 環境施策への協力・支援
(1) 各省庁、自治体、経済団体、工業団体への協力・支援
3. 7 社会貢献・教育・広報活動
(1)社会貢献活動
- 環境保全活動、リサイクル運動やボランティア活動等を通じての社会や地域との交流と協調
- ボランティア活動への自主的な参画の奨励と支援
(2)従業員教育・啓発活動
環境教育による意識の高揚、実行促進
(例)
- 新入社員、中堅社員、新任幹部社員
- 各種講演会
- 富士通グループ環境貢献賞の制定
- 環境月間(6月)での行事実施
- 啓発ポスターの作成・掲示
(3)広報・情報提供
- 環境活動報告書の発行 (年1回)
- 環境ニュース(エコプラザ)の発行
- 富士通ニュース(F-pal)への掲載
- 環境パンフレットの発行
- 自治体主催等の各種展示会への出展
- パソコン通信、インターネットによる情報提供
- 取組み紹介ビデオの制作
3. 8 海外事業活動における環境配慮
(1)立地国、地域の環境法令の順守と国内自主管理基準の適用による環境保全の実施
(2)工場、事業所の新設時の環境影響アセスメントの実施
(3)国内開発環境保全技術の積極的な移転
3. 9 関係会社と共同歩調
(1) 推進体制
- 関係会社環境問題連絡会議(国内)の開催
- 全体会議(年2回)
- 技術交流会(年約6回)
- 海外グループ環境問題連絡会議の開催
- 全体会議(隔年)
- 地域別会議(米国、欧州、アジア・オセアニア)〔隔年〕
(2)国内、海外の関係会社での窓口設置によるタイムリーな双方向の情報交換
(3)国内、海外の関係会社共同でのグループ環境技術展、技術発表会の実施
4. 社内体制
(1)担当役員・組織
担当役員:専務取締役 丸山 武
担当組織:

(2)環境対策委員会の設置
委員長:常務理事 上野成二郎(生産システム本部長)
構 成:

以上


