富士通

2001年度「環境会計」の実績について

富士通グループでは、1998年度から環境保全に係わる費用と効果を定量的に把握し、環境投資と効果を評価する「環境会計制度」を導入しています。このたび、第三者機関の審査を経て、2001年度分の実績を公表いたします。

環境会計制度導入の目的

  1. 情報開示による企業姿勢の表明(アニュアルレポート、環境報告書などへの記載)
  2. 長期的・継続的な環境対策
  3. 環境保全投資の効率化
  4. 環境保全活動の活性

環境会計の基本事項

  • 対象期間
    • 2001年4月1日~2002年3月31日(但し、2001年1月1日~12月31日を会計年度としている海外子会社については、その期間を対象期間としています)
  • 集計範囲
    • 富士通及び国内外の連結子会社を対象として集計することとしていますが、販売・ソフトサービス関連などの連結子会社では一部未集計の拠点もあり、95社を対象として集計しています。
      但し、連結子会社の子会社(孫会社)は、環境保全活動を親会社と一体として行なっている場合を除いて、集計範囲に含めておりません。
  • 環境保全コストの算定基準
    • 減価償却費の集計方法:投資額の減価償却費は、耐用年数5年の定額法(残存価値なし)により、費用に含めています。また、耐用年数を5年とする根拠は、環境設備の導入から修繕や改良を実施するまでの実質的な期間の平均値を採用しております。
    • 複合コストの計上基準:環境保全コストとそれ以外のコストが結合した複合コストは、「環境会計システムの確立に向けて」(2000年報告)に準拠して、環境保全に係わる部分だけを集計しています。
  • 環境保全対策に伴う経済効果の算定基準
    • 対象とした効果の範囲:事業活動から産出する財・サービスの使用時における環境負荷の減少、廃棄時の環境負荷減少を対象とした実質的効果および推定的効果(リスク回避効果 および みなし効果)を対象としております。
    • 投資の効果の発現期間とその根拠:実質効果については、「5. 基本となる重要な事項の変更」に記載の通りです。
      推定的効果については、環境保全の寄与額や操業ロス回避額等、その年度内に完結するもの以外は、効果の発現期間を12ヶ月としております。効果の集計の根拠は以下の通りです。

    • 生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額
      • 効果額=付加価値×環境保全設備の維持運営コスト÷総発生費用
        (考え方)環境保全活動の生産活動への支援としての側面を効果として捉え、生産活動で得られる付加価値から、各拠点の環境保全維持運営費用割合から寄与額として算出しています。
    • 法規制不遵守による事業所操業ロス回避額
      • 効果額=付加価値/稼働日数×操業ロス日数
        (考え方)法規制に対する事前投資を怠ったことにより、リスクが発生したと仮定した場合の回避見積額としています。操業ロス日数は、環境に関連した投資規模により決定しますが、最大でも3日としています。
    • 広報活動効果額
      • 効果額=新聞・雑誌の広告費用×記事掲載件数
        (考え方)環境保全活動に関する新聞・雑誌への発表を広告費用に換算して算出しています。
  • 基本となる重要な事項の変更
    • 運営費の集計対象を環境保全の観点から厳格化しています。
      (主なものは、停電対策目的のコージェネレーションシステム)
    • 実質的効果の集計期間を投資の減価償却期間(5年)と整合させています。
    • リユース品利用に関する効果額の集計を開始しました。
    • 富士通研究所への研究委託費については富士通研究所で集計する様に変更しました。

環境会計の概要

1. 環境会計の推移

表. 環境費用と効果の推移(単位:億円)

分類 1998年度 1999年度 2000年度 2001年度 2002年度(予測)
費用 効果 費用 効果 費用 効果 費用 効果 費用 効果
富士通 80 97 85 103 82 111 77 123 80 125
連結
子会社
70 84 82 119 109 135 110 120 110 120
連結 150 181 167 222 191 246 187 243 190 245

表 環境費用と効果の推移:テキストページ

2. 2001年度 環境会計実績

実績の内訳
表. 費用(単位:億円)

項目 範囲 富士通 連結子会社 連結
合計 77 110 187
事業エリア内コスト 公害防止コスト 大気汚染防止、水質汚濁防止などのためのコスト 27 32 59
地球環境保全コスト 省エネルギー対策、温暖化防止などのためのコスト 10 14 24
資源循環コスト 廃棄物減量化・処理などのためのコスト、節水・雨水利用など資源の効率的利用のためのコスト 14 27 41
下水道費 公共下水道料金 5 3 8
上・下流コスト 生産・サービス活動に伴って上流または下流で生じる環境負荷を抑制するためのコスト(廃製品・包装などのリサイクル・リユースおよびグリーン購入コストなど) 2 6 8
管理活動コスト 管理活動における環境保全コスト(環境推進活動人件費、ISO14001認証取得・維持コスト、環境負荷測定コストなど) 10 14 24
研究開発・ソリューションビジネスコスト 研究開発活動における環境保全コストおよび環境ソリューションビジネスに関わるコスト(グリーン製品・環境対応技術の設計・開発費コスト、環境関連ソリューションビジネスコスト) 4 12 16
社会活動コスト 社会活動における環境保全コスト(緑化の推進、環境報告書作成、環境広告などのコスト) 2 1 3
環境損傷コスト(リスク回避) 環境損傷に対応するコスト(土壌、地下水汚染などの修復のコスト、環境保全に関わる補償金など) 3 1 4

表 費用:テキストページ

表. 効果(単位:億円)

項目 範囲 富士通 連結子会社 連結
合計 123 120 243
事業エリア内効果 公害防止効果 法規制不遵守による事業所操業ロス回避額、生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額 84 55 139
地球環境保全
効果
電力、油、ガスなどの使用量減に伴う費用削減額 14 10 24
資源循環効果 廃棄物減量化、有効利用による削減額など 9 38 47
上・下流効果 廃製品リサイクルなどによる有価品・リユース品の売却額 1 7 8
管理活動効果 ISO14001構築による効率化、従業員などの社内教育効果 2 3 5
研究開発・ソリューション
ビジネス効果
グリーン製品・環境配慮型製品、環境関連ソリューションビジネスの販売貢献額 10 4 14
社会活動効果 環境広報活動による企業イメージアップ貢献額 1 1 2
環境損傷未然防止効果
(リスク回避)
土壌、地下水汚染対策による住民補償などの回避額( 2 2 4

)リスクが発生したと仮定した場合のリスク回避見積額

表 効果:テキストページ

3. 実質的効果と推定的効果

表. 効果の内訳(単位:億円)

分類 実質的効果 推定的効果 効果合計
富士通 23 100 123
連結子会社 55 65 120
連結 78 165 243

表 効果の内訳:テキストページ

4. 第三者審査(環境会計分)

株式会社 新日本環境品質研究所殿による、2001年環境会計に係わる審査手続きが完了しましたので、この部分に関し公表致します。審査は入力された数値の根拠となるエビデンスの閲覧・審査及び担当者へのインタビューを通じて行われ、サンプリングされた拠点については、現地往査による、現場確認も実施されました。審査は、代表責任者を含めて8名の審査員により実施されました。主たる手続きは下記の通りです。なお、環境負荷と環境費用の関係を示す改善指標と環境保全効果については、別途公表致します。また、意見書の発行は2002年6月に予定されております。

実施
年月
往査拠点 往査手続きの概要 往査人数

日数
2001年
12月
富士通 川崎工場 2001年度上期集計分に関する審査項目のサンプリングを実施 2人・日
2002年
1月
富士通 沼津工場 2001年度上期集計分データへの審査実施

  • 拠点の概要確認
  • 拠点の環境管理活動状況の確認
  • 環境保全施設の状況確認
  • 関連環境作業標準類の確認とデータ収集過程の審査
  • サンプリング項目のエビデンス審査
  • 担当者インタビュー
12人・日
富士通 鹿沼工場
富士通研究所
(厚木地区)
富士通化成
横浜事業所
富士通 川崎工場 2001年度は現地往査を行わない拠点について、2001年度上期分に関してサンプリングされた項目につきエビデンスを取り寄せ審査を実施 12人・日
2002年
2月
富士通 川崎工場 前月迄に審査された項目に基づき、2001年度上期分データを確定 2人・日
2002年
4月
富士通 川崎工場 2001年度下期集計分に関する審査項目のサンプリングを実施 23人・日
富士通 沼津工場 2001年度下期集計分データへの審査実施

  • サンプリング項目のエビデンス審査
  • 担当者インタビュー
23人・日
富士通 鹿沼工場
富士通研究所
(厚木地区)
富士通化成
相模原事業所
2001年度下期集計分データへの審査実施

  • 拠点の環境管理活動状況の確認
  • 環境保全施設の状況確認
  • 関連環境作業標準類の確認とデータ収集過程の審査
  • サンプリング項目のエビデンス審査
  • 担当者インタビュー
23人・日
富士通 川崎工場
  • 2001年度は現地往査を行わない拠点について、2001年度下期分に関してサンプリングされた項目につきエビデンスを取り寄せ審査を実施
  • 集計に用いたコンピュータシステムのロジック審査
23人・日

表 第三者審査(環境会計分):テキストページ

以上