2000年度「環境会計」の実績について
富士通グループでは、1998年度から環境保全に係わる費用と効果を定量的に把握し、環境投資と効果を評価する「環境会計制度」を導入しています。このたび、第三者機関の審査を経て、2000年度分の実績を公表いたします。
環境会計制度導入の目的
- 情報開示による企業姿勢の表明(アニュアルレポート、環境報告書などへの記載)
- 長期的な視野による継続的な環境対策
- 環境投資の効果向上
- 環境保全活動の活性化
当社の環境会計のポイント
- 富士通単独に加え、連結子会社 205社を対象として集計
- 費用の分類は、2000年5月に環境庁(現「環境省」)が公表した「環境会計システムの確立に向けて」(2000年報告)に準拠
- 効果には、環境負荷低減による節減や生産活動により得られる付加価値の内の環境保全活動の寄与分なども含む
- 独自の環境会計ガイドライン(算出基準)を改訂
- データの信頼性を保証するため、第三者機関(株式会社 新日本環境品質研究所[旧 株式会社 太田昭和環境品質研究所])による審査実施
環境会計の概要
1. 基本的な考え方
- 単独及び連結(海外含む)の把握
- 範囲を環境保全に止めず環境関連製品分野まで拡大
- 効果は数値で把握し貨幣換算
2. 2000年度集計基準の主な変更点
- 費用・効果分類の見直し(「環境会計システムの確立に向けて」(2000年報告)に準拠による)
- 費用集計の対象を「50%以上環境的」の条件を撤廃し、環境負荷抑制に係わる全費用を集計
- 「環境会計支援システム」の導入により費用・効果の発生時点での迅速処理を可能にした
3. 環境会計の推移
費用対効果の推移(単位:億円)
| 分類 | 1998年度 | 1999年度 | 2000年度 | 2001年度(予測) | ||||
| 効果 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | 費用 | 効果 | |
| 富士通 | 80 | 97 | 85 | 103 | 82 | 111 | 96 | 127 |
| 主要子会社 (以下、連結会社) |
70 | 84 | 82 | 119 | 109 | 135 | 119 | 153 |
| 連結 | 150 | 181 | 167 | 222 | 191 | 246 | 215 | 280 |
4. 2000年度 環境会計実績
実績の内訳(注1)
表. 費用(単位:億円)
| 項目 | 範囲 | 富士通 | 連結会社 | 連結 | |
| 合計 | 182 | 1109 | 1191 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 事業エリア内コスト | 公害防止コスト | 大気・水質汚濁防止等のためのコスト | 27 | 31 | 58 |
| 地球環境保全コスト | 省エネルギー対策費用、温暖化防止等のコスト | 19 | 20 | 39 | |
| 資源循環コスト | 廃棄物減量化・処理費用、節水・雨水利用等資源の効率的利用のためのコスト | 14 | 26 | 40 | |
| 下水道費 | 公共下水道費用 | 4 | 4 | 8 | |
| 上・下流コスト | 生産・サービス活動に伴って上流または下流で生じる環境負荷を抑制するためのコスト(廃製品・包装等のリサイクル・リユース・グリーン購入コスト等) | 1 | 5 | 6 | |
| 管理活動コスト | 管理活動における環境保全コスト(環境推進活動人件費、ISO14001認証取得・維持コスト、環境負荷測定コスト等) | 12 | 13 | 25 | |
| 研究開発・ソリューションビジネスコスト | 研究開発活動における環境保全コスト及び環境ソリューションビジネスに関わるコスト(グリーン製品・環境対応技術の設計・開発費用、環境関連ソリューションビジネスコスト) | 3 | 7 | 10 | |
| 社会活動コスト | 社会活動における環境保全コスト(緑化の推進、環境報告書作成、環境広告等のコスト) | 1 | 2 | 3 | |
| 環境損傷コスト(リスク回避) | 環境損傷に対応するコスト(土壌・地下水汚染等の修復のコスト、環境保全に関わる補償金等) | 1 | 1 | 2 | |
表. 効果(単位:億円)
| 項目 | 範囲 | 富士通 | 連結会社 | 連結 | |
| 合計 | 111 | 135 | 246 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| 事業エリア内効果 | 公害防止効果 | 法規制不遵守による事業所操業ロス回避額、生産活動により得られる付加価値に対する環境保全活動の寄与額(注2) | 82 | 69 | 151 |
| 地球環境保全 効果 |
電力・油・ガス等の使用量減に伴う費用削減額 | 9 | 7 | 16 | |
| 資源循環効果 | 廃棄物減量化、有効利用等による削減額等 | 5 | 43 | 48 | |
| 上・下流効果 | 廃製品リサイクル等による有価品・リユース品の売却額 | 1 | 5 | 6 | |
| 管理活動効果 | ISO14001構築による効率化、従業員などの社内教育効果 | 2 | 2 | 4 | |
| 研究開発・ソリューション ビジネス効果 |
グリーン製品・環境配慮型製品、環境関連ソリューションビジネスの販売貢献額 | 9 | 4 | 13 | |
| 社会活動効果 | 環境広報活動による企業イメージアップ貢献額 | 1 | 1 | 2 | |
| 環境損傷未然防止効果 (リスク回避) |
土壌、地下水汚染対策等による住民補償等の回避額(注3) | 2 | 4 | 6 | |
(注1)分類方法:環境省「環境会計システムの確立に向けて」(2000年度報告)に準ずる
(注2)生産活動により得られる製品の付加価値を、その事業所の環境保全活動の割合から寄与分として算出
(注3)リスクが発生したと仮定した場合のリスク回避見積額
5. 第三者認証
株式会社 新日本環境品質研究所(旧 株式会社 太田昭和環境品質研究所)による、2000年環境会計に係わる審査手続きが完了しましたので、この部分に関し公表致します。
なお、環境負荷と環境費用の関係を示す改善指標については、別途公表致します。
以上
